皮膚のかゆみがひどく、市販の塗り薬で何とかしたいと考える際に勧められるのが「ステロイドの塗り薬」だと思います。
実際にステロイド配合の塗り薬はかゆみや炎症を強力に抑えることが可能になるため、もし皮膚症状が悪化している際にはおすすめの塗り薬となります。
しかし中には「ステロイドは怖いからできればステロイド以外の塗り薬が欲しい」と言う人もいるのではないでしょうか。
そこで今回はかゆみに効く市販の塗り薬でステロイドを配合していない薬の中ではトップクラスのかゆみ止め効果をもつメンソレータムADについて紹介してきたいと思います。
このメンソレータムADは3タイプ発売されていますので、その使い分けや効果の程も紹介していきます。気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
メンソレータムADについての紹介
メンソレータムADがかゆみにしっかり効く理由
メンソレータムADがかゆみに効く理由としては3つのかゆみ止め成分と1つの抗炎症成分を配合しているためです。
・クロタミトン
・ジフェンヒドラミン
・リドカイン
一般的にかゆみ止めの塗り薬と言えば、この3つの中から1~2つを配合して発売されているものが多いです。しかしメンソレータムADはかゆみに効く成分だけでも3種類配合されている事からも塗り薬の中でもかなりかゆみへの効果が強い薬と言えます。
・グリチルリチン酸
こちらは皮膚の炎症を抑える効果があります。炎症を抑える事からもニキビケア製品などにも良く配合されている成分ですね。
・トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)
このトコフェロール酢酸エステルはビタミンEの事で血行を良くする効果が期待できます。
この3つのかゆみ止め成分と抗炎症成分、そしてビタミンEはメンソレータムAD20乳液を除くすべてのメンソレータムADに配合されています。
5タイプのメンソレータムADの違い
メンソレータムADには以下の5つのタイプが発売されています。
・メンソレータムADクリーム
・メンソレータムADスプレー
・メンソレータムAD乳液
・メンソレータムAD20乳液タイプ
・メンソレータムADボタニカル
メンソレータムADにはこの5タイプが発売されています。
そしてこの5つは基本的な成分は殆ど同じなんですが、若干異なる部分がありますので紹介していきます。
まず最も成分が少ないのはメンソレータムADスプレーです。上で紹介したかゆみ止め成分3種類と抗炎症成分が1種類配合されています。
次はクリームタイプです。クリームタイプは上で紹介したかゆみ止め成分や抗炎症成分やビタミンEのすべてを配合しています。そしてメンソレータムADクリームとメンソレータムADボタニカルは同じ成分になりますが、ちなみにボタニカルは天然植物油オイル(ラベンダー、ユーカリ、アルモンド)を配合し、ハーブの香りがしますが効き目は同じになります。
乳液タイプにはメンソレータムAD乳液bとメンソレータムAD20乳液タイプの2つが発売されています。この2つには「尿素」が配合されています。尿素は角質を柔らかくして肌に潤いを与える効果・保湿効果が期待できる成分になります。
AD乳液bとAD20乳液の違いとしてはまずAD20乳液の方が尿素が2倍の量を配合しているのが特徴です。ただしその分、局所麻酔成分の「リドカイン」が配合されていません。ちなみに「メンソレータムADボタニカル乳液」という薬も発売されていますが、成分としては普通の乳液と比べてガクッと成分量が落ちますので正直おすすめしません。
メンソレータムADはステロイド非配合
メンソレータムADは全てのタイプにおいてステロイドを配合していません。
ですから配合している塗り薬よりも安心して使用する事ができます。またステロイド非配合ですが、かゆみや炎症に効く成分はバッチリ配合されていますので、効果が弱いという事もありません。
メンソレータムADボタニカルは肌に優しい作り
ボタニカルと名が付く位なので天然植物オイルを配合し、おまけに防腐剤フリー、アルコールフリーなどの皮膚に優しい作りになっています。
ではメンソレータムADクリームとメンソレータムADボタニカルは何が違うのかと言いますとはっきり言って同じです。成分も同じなので実質的な効果は同じとなります。
ちなみにボタニカルは値段は1100円(90g)となりますので、普通のメンソレータムADクリームの1180円(90g)と大きな違いはありません。
ただし皮膚にも優しい作りになっているボタニカルの方が効果が同じならばお得な気がしますが、実はボタニカルは普通のメンソレータムADクリームよりも新しめの薬になりますので、ボタニカルは実際の販売価格が高めで販売されている事が多いです。
メンソレータムADは顔にも使える
メンソレータムADはステロイドを配合していないため顔面にも使用する事ができます。
ただし長期で使用する事はあまり好ましくありませんので、症状がある程度落ち着いて来たら使用を控えるようにしましょう。そして尿素配合の乳液タイプも顔は避けてください。
また目に入るといけませんので、なるべく目の周りには塗らないようにしてください。
メンソレータムADの副作用
使用後に湿疹やかぶれが起きる時は使用をやめてください。また目や傷口などの粘膜への使用は避けるようにしましょう。
特に目立った副作用というものはありません。もし使用後に違和感を感じる際には購入先に連絡するか病院を受診するようにしましょう。
メンソレータムADの使い分け
メンソレータムADクリーム
最もオーソドックスな形です。クリームタイプなので塗りやすさもバッチリ。また規格も50g・90g・145gとあり、さらにチューブタイプの50gまで発売されているので自分に合った量を選ぶ事ができます。そしてボタニカルタイプも発売されていますので、もし香りを気にする場合や皮膚に少しでも優しい作りの方が良い場合にはボタニカルタイプを選ぶのもいいでしょう。クリームタイプのボタニカルならば効果は変わりません。
【価格】
780円(50g)
1100円(90g)
1450円(145g)
使い勝手はどのメンソレータムADよりも良く色んな量で販売されていますので、迷ったならばこのメンソレータムADクリームを選びましょう。
メンソレータムADスプレー
1人では中々塗る事が出来ない背中や塗る面積が大きい時に使う場合に大変有効なスプレータイプです。もちろんスプレータイプなので手を汚さずに塗る事が可能。寒い時でも冷たく感じにくいマイルドな冷たさのスプレーになっています。
【価格】
980円(100ml)
メンソレータムAD乳液
AD乳液は唯一尿素を配合している薬になります。また基剤としてグリセリンを使用していますので、皮膚の保湿・潤いに関しては他の薬より効果が高いと言えます。ですから、かかと等の皮膚が厚い部分のかゆみはバッチリです。また、かゆみよりも乾燥が強い場合には2倍の尿素が配合されているメンソレータムAD20乳液タイプを選びましょう。ただし顔やあかぎれなどの刺激を感じやすい所にはあまり適していません。
【価格】
1450円(120g)
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