胃の薬

全国胃散と太田胃散の違い!

 

今回は全国胃散を紹介したいと思います。

同じ胃薬である「太田胃散」と名前がかなり似ていますが、中身は別物になりますので注意してください。

そしてここではそんな全国胃散と太田胃散の違いも併せて紹介してきます。

 

全国胃散の成分の特徴

胃酸に関係する成分

・炭酸水素ナトリウム

・重質炭酸マグネシウム

 

これらの成分は胃酸を中和する働きがあります。

そもそも胃酸とは「胃の中の食べ物」を分解するために分泌されるものです。しかし胃酸はかなり強い酸性であるために、例えば胃が弱っている時などは胃酸により胃を傷付けてしまう事があるのです。

そんな時にこれらの胃酸を中和する成分が効果を発揮します

 

胃酸は非常に強い酸性である一方、炭酸水素ナトリウムや重質炭酸マグネシウムなどはアルカリ性です。これらが胃の中で合わさると、胃の中で胃酸が中和されてしまいます。

すると胃酸の作用が弱まってくれるため、胃酸により胃を傷付ける事はなくなってくれるのです。

 

ただし注意点があります。

「炭酸水素ナトリウム」「重質炭酸マグネシウム」が胃の中で胃酸と中和した後は「ナトリウム」と「マグネシウム」が出てきますので、血圧が上がったりお腹が緩くなってしまう事があります。またこれらのミネラルは腎臓が弱っている人は過剰に摂取してはいけません。

 

ですから高血圧の人や軟便の人、腎臓が悪い人などは長期で使わないようにしましょう

 

胃の働きを活発にする健胃成分

・ケイヒ末
・ウイキョウ末
・ショウキョウ末
・センブリ末

 

これらは辛味や苦味などの味や芳香で食欲を高め、胃腸の働きを活発にして胃腸を元気にしてくれる効果があります。

 

全国胃散と太田胃散の違い

成分の違い

上記の通り全国胃散は「胃酸を中和する作用」と胃の働きを活発にする「健胃成分」が配合されている事が分かります。

 

一方、太田胃散は全国胃散と同様に「胃酸を中和する作用」「健胃成分」を配合しています。

 

つまり基本的な胃への効果は同じになります。

共に弱った胃の働きを改善し、胃が傷つくのを防ぐ働きがあります。

 

ただし配合種類は全国胃散よりも多く胃酸を中和する作用は4種類健胃成分は7種類も配合しています。

また全国胃散にはさらに「消化を助ける成分」も配合されているため、食べ過ぎによる胃のもたれなどにも効果を発揮します。

 

全国胃散と太田胃散の価格

全国胃散 506円(16包) 1200円(160g)

太田胃散 590円(16包) 1200円(140g)

 

実際の店頭価格では全国胃散の160gはかなり安くで販売されています。

1000円は余裕で切る価格で販売されています。

 

 

全国胃散と太田胃散はどっちが効く?

炭水化物やタンパク質をたくさん食べて消化不良の時には太田胃散の方がおすすめです。全国胃散には直接的に消化を助ける成分は入っていないからです。

また「食欲がない」「食事したらすぐ胃の調子が悪い」などと言った時も太田胃酸の方がおすすめです。これらの症状の時は胃の働きが弱っている可能性がありますから、健胃成分を多種類配合している太田胃酸の方が効果が高いでしょう。

つまり効果として比較するならば太田胃散の方が強いです。

 

全国胃散を選ぶメリット

全国胃散は太田胃散と比べては効果が弱いですし、実際に販売されている店舗の少ないです。

そして他の胃薬と比べても大したメリットはありません。

 

しかし胃の調子が少し悪い時に使用する程度ならば全国胃散でも十分な場合も多いため、もし値段が安い場合は全国胃散も選択肢の1つとしてはアリでしょう。

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