今回は市販の痛み止めローションとして有名なボルタレンの塗り薬、ボルタレンEXローション・ゲル、ボルタレンACローション・ゲルを紹介したいと思います。
塗るタイプのボルタレンは市販薬の中でもかなり効果が強い薬となりますので、もし塗るタイプの痛み止めで効果の高い鎮痛剤を探している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
市販の塗るボルタレンの効果
ボルタレンローション・ゲルは肩こりや筋肉痛に効く
塗るボルタレン、ボルタレンはジクロフェナクと言う成分を含んでいます。
そしてこのジクロフェナクという成分は多くの鎮痛成分の中でもかなり強力な痛み止めに属しています。
特に現在市販薬として発売されている鎮痛剤の中ではボルタレンローション・ゲルはほぼトップクラス。
他の鎮痛効果の高い痛み止めと比較しても慢性・急性の症状共に非常に高い効果を発揮します。
実際にボルタレンローションやゲルは以下の症状に使用可能です。
<ボルタレンの効能効果>
腰痛、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘など)、打撲、捻挫
多くの痛みに効果が期待できます。
特に肩こりや筋肉痛などの場合はボルタレンローション・ゲルの鎮痛効果の高さ及び塗りやすさからも特におすすめの塗り薬の痛み止めとなります。
ちなみに飲み薬のボルタレンという薬も医療用としては発売されていますが、効果の強さの反面副作用も強いため市販では発売されていません。
塗るボルタレンはどのくらい効くのか
では肝心のボルタレンの効き目ですが以下の様なデータがあるので紹介します。
肩関節周囲炎(いわゆる五十肩):60%
上腕骨上顆炎(テニス肘等):66%
筋肉痛:74.6%
外傷後の腫脹・疼痛(打撲など):78%
投与期間は肩関節周囲炎は2~4週間、上腕骨上顆炎(テニス肘等) 、筋肉痛(筋・筋膜性腰痛症等)は2 週間、外傷後の腫脹・疼痛は1 週間となっています。引用:ボルタレンIF
上記のデータはゲルタイプとなっています。ローションタイプはデータがありませんが、大きく異なることはないでしょう。半数以上が効果の改善を実感できておりかなり有効なのが分かります。
また上でも紹介した研究によると慢性・急性の痛みにジクロフェナク(ボルタレンの成分)を投与した結果、NNTと言う「1人が効果を実感できるまでに必要な人数を示す指標」があり、平たく言えばこの数字が少ない方が効きを感じる人が多いものになりますが、7日間の投与の結果ジクロフェナクは1.8となって、同様に鎮痛効果の高いケトプロフェン(医療用湿布のモーラスと同成分)は2.5となり、ジクロフェナクはかなり高い効き目を実感できるでしょう。
市販の塗るボルタレンは医療用と同じ
病院で使用されるボルタレンローションと市販で購入できるボルタレンEXローションは全く同じ成分でできています。ゲルも同じです。
添加物まで同じなのでジェネリックなどの扱いでもありません。同じです。
ですから医療用のボルタレンローション・ゲルを使った事がある人ならば安心して使用できるのではないでしょうか。
ボルタレンローションとゲルと湿布の使い分け
市販のボルタレンにはローション以外にもゲルタイプ、貼るタイプのボルタレンテープも発売されています。
ではボルタレンのテープとゲルとローションはどの様に使い分けるのが良いのか紹介していきます。
まずポイントとしては鎮痛効果としては大きく違いはありませんので使用感で選ぶようにしましょう。
まずボルタレンのローションタイプやゲルタイプは有毛部、スネや腕などの毛が生えている部分に適しています。
これがテープタイプであるならば剥がす時に大変ですが、ローションやゲルならば気兼ねなく塗る事が可能です。
また首や肩などに片手で塗る事が可能となりますので、湿布やテープを貼る事が困難な人にも適しています。
一方のボルタレンのテープタイプは1日1回貼る事で効果を発揮します。
ですから何回も塗るのが嫌だと言う人はテープタイプの方が利便性が良いでしょう。かたやゲルやローションタイプは薬の持続時間が短いため3~4回塗る必要が出てきます。
ゲルとローションの違いですが、ローションは最もサラサラしています。
ただし汗や水で洗い流されやすいです。ゲルはローションよりもサラサラ度は落ちますが、軟膏ほどべたつくこともありません。
ただ塗りやすさで言えば断然ローションの方が塗りやすいです。
ボルタレンローションのACとEXの違い
市販の塗るボルタレンにはACとEXの2種類が発売されています。
ACの方は普通のボルタレンとなりますが、EXの方はメントールを配合した市販薬オリジナルタイプとなっています。
ちなみに鎮痛効果は変わりませんので、爽快感が欲しい人はEXを選ぶようにしましょう。
塗るタイプのボルタレンの値段は高いがおすすめ!
塗るタイプのボルタレンは50gで2000円近くします。
この値段はどうなの?と思われるでしょうが、ボルタレンの鎮痛効果がありつつこの値段と言うのは手ごろな値段になります。
もし痛みがそこまで強くないのであれば、他の安めのローションを使用しても良いかもしれませんが、痛みが強い場合は塗るボルタレンを使用してみましょう。
若干高い感じもしますが、下手に他の1000円以上する痛み止めローションを使用するより効果はお墨付きです。
また市販のボルタレンローション・ゲルを使用してみても症状の改善が見られない場合に他の市販薬を使っても多少効果を実感できる可能性はあるかもしれません。
しかし他の薬に代えて劇的に改善する事はほぼ見込めませんので病院を受診する目安として使用するのもアリでしょう。それに下手に違う種類をいくつも試すよりもトータルでは安く済みます。
市販のボルタレンローションと同じ成分で価格の安い薬
ボルタレンローションと同成分のラクペタンDX液
そうは言っても
「1本1000円以上するのを買うのは気が引ける」
と言う人も多いかと思います。
そんな時におすすめなのがラクペタンDX液となります。
こちらは定価こそボルタレンローションとそこまで変わりませんが、実際の販売価格はかなり値下げされています。
ラクペタンDX液の成分はボルタレンローションと同じになりますので効果としては同程度を得られます。
ですから値段を少しでも抑えたい人はラクペタンDX液を選んでみましょう。
※ラクペタンDX液とラクペタン液は異なりますので注意してください
ボルタレンが効かない時はロキソニンを試す
ボルタレンローション・ゲルと同じくらいおすすめできる市販の塗り薬としてはロキソニンSローション・ゲルがあります。
こちらはあの有名な鎮痛剤のロキソニンのローション・ゲルタイプの薬となります。
知名度が高い事に加えて実際の鎮痛効果も高いため推奨できる塗り薬になっています。
こちらはロキソニンゲルタイプの情報になりますが非常に高い鎮痛効果を実感できる可能性があります。
<ロキソニンの改善率>
変形性関節症 75.5%
筋肉痛 80.7%
外傷後の腫脹・䬶痛 98.1%
塗るタイプのボルタレンを使う際の注意点
ボルタレンローション・ゲルは15歳未満の小児や妊婦は使用しないでください。また喘息のある人も避ける様にしましょう。
その他傷口になっている部位やかぶれている部位、粘膜の周囲には塗らないようにしてください。他の湿布やテープ、ローションやゲルを使用している際も併用は避けましょう。
ボルタレンローションの副作用で目立つのは皮膚のかぶれやかゆみなどの皮膚症状になります。これらの症状がひどい場合はボルタレンローションを塗るのをやめてください。
日頃このブログを読んでくださる方に非常に感謝しています。
この度、日頃の感謝も込めて「疾患別の攻略本(参考書)」を作成しました。
「参考書は広く浅く値段も高い」「自分が勉強したい分野の内容が薄い」と感じる人に向けて分野を絞って紹介しています。
現在【解熱鎮痛薬】【風邪薬】【花粉症】【胃薬】の4を公開していますが、間違いなく下手な参考書を何冊も買うよりもはるかに役立つ情報を詰め込んだものになっています。
もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。