胃の薬

肝臓に効くウルソは市販でも販売されているが注意が必要!

 

今回は「病院で使用され肝臓に効くウルソと同じ市販薬があるのか?」と言う事について紹介したいと思います。

先に答えを言いますと「タナベ胃腸薬ウルソ」というお薬がその名の通りウルソのみを配合している薬になりますが、病院用とはある部分が違い、使用する目的も異なりますので注意が必要です。

市販薬のウルソの二日酔いやダイエットへの効果。

そしてタナベ胃腸薬ウルソ以上に肝臓に効く市販の薬も紹介していきます。

 

ウルソの成分「ウルソデオキシコール酸」の働き

まずウルソの効果について紹介します。

ウルソは正式な名前が「ウルソデオキシコール酸」という名前で、肝臓の機能を支えてくれる大きく3つの効果があります。

・肝臓の血行を良くして肝臓を保護する働き

・消化不良を改善する働き

・胆石を溶かす働き

この3つがウルソの働きとなります。

そして市販のウルソを求める人は多くが上の2つの「肝臓の働きを助ける」「消化不良を改善する」効果を期待するのではないでしょうか。

ではそれぞれの効果について詳しく紹介していきたいと思います。

 

肝臓を保護する働き

ウルソデオキシコール酸は肝臓の血流を増加させる働きがあります。

そして肝臓の血流が増えた結果、肝臓を保護する働きがあり肝臓の機能を正常にしてくれます。

 

消化不良を改善する働き

ウルソデオキシコール酸は「肝臓から出る胆汁酸の分泌を促進させる」効果があります。

「胆汁酸」とは何かといいますと「食べ物の中の脂質の消化を助けてくれる」作用があるんです。

 

実は脂質は胃で消化されるのではなく十二指腸という「腸」で分解されるんですが、その消化時に活躍するのが「胆汁酸」となります。

ですからウルソデオキシコール酸は食べ物の脂肪を消化してくれる働きがあるんです。

 

市販と病院のウルソの違い

市販のタナベ胃腸薬ウルソと病院のウルソの違いは成分の配合量が全然違います。

タナベ胃腸薬ウルソ・・1日50㎎

病院のウルソ・・1日150㎎

そしてそれにより効果が異なります。

 

例えば病院のウルソの「肝臓の働きを助けてくれる働き」に関しては1回50mgを1日3回服用する必要性が出てきます。

一方市販のタナベ胃腸薬ウルソは1回50mgを1日1回しか服用する事ができません。

 

それに市販薬「タナベ胃腸薬ウルソ」の効能効果としては

もたれ(胃もたれ)、消化不良、消化不良による胃部・腹部膨満感、食欲不振(食欲減退)、消化促進、食べ過ぎ(過食)、胸つかえ

 

と、もっぱら胃薬としての効果ばかりで肝臓の「か」の字もありません。

もちろん胆石を溶かす働きもありません(胆石を溶かす場合は1日に600㎎必要です)。

そして二日酔いへの効果も記載されていませんね。

 

ではタナベ胃腸薬ウルソは肝臓や二日酔いへの効果は期待できないのでしょうか。

ここからはこれらの症状への効果を見て行きたいと思います。

 

タナベ胃腸薬ウルソの肝臓や二日酔いへの効果

肝臓に効いて疲労回復効果がある

ではタナベ胃腸薬ウルソは全く肝臓への効果がないかと言われればそんな事はないので安心してください。

 

というのも、このタナベ胃腸薬ウルソは脂肪を分解する「胆汁酸」という物質を分泌する事で脂質の分解をスムーズにし、胃への負担を軽減することで効果を発揮しますが、それはつまり肝臓にウルソが働いた結果起こる現象だからです。

もちろん病院用と比較すると使用する量が3分の1になってしまいますが、肝臓を補助する効果としてはそこらへんの二日酔い防止ドリンクよりも効果があります。

 

またある研究では脂肪肝・肝機能異常と診断された人にウルソと同じ成分を配合した薬を8週間投与した結果疲労回復率が79.76%となり、またその他の疲労回復を示す評価においても改善傾向を示しているんです参考:PMID: 26997458

ただし肝臓への効果を期待する場合には1~2回服用するだけでは効果は立証されておらず、そもそも市販のタナベ胃腸薬ウルソは数週間も服用するものではありません。それに効能効果として肝臓の働きへの記載はありません。

 

タナベ胃腸薬ウルソは二日酔いに効くのか

ではタナベ胃腸薬ウルソが二日酔いおすすめできるのかと言えば正直微妙です。

少なくとも「飲み会の前だけタナベ胃腸薬ウルソを飲む」と言うのはおすすめしません

 

と言うのも繰り返しになりますが市販のウルソであるタナベ胃腸薬ウルソの量は病院で肝臓に使われる量の3分の1程度。

また継続してウルソを飲むことにより肝臓を保護したり、肝臓の働きを改善してくれる薬になるため、数回飲んだだけでは肝臓への十分な効果を期待できない可能性があります。

 

もちろんタナベ胃腸薬ウルソには脂質を分解する働きが備わっているため、脂っこいものとアルコールを飲んだりする場合には消化を助けてくれるため効果的かもしれません。

しかしおそらく多くの人が期待している「お酒による肝臓を守る効果」に関しては過度な期待は持たないようにしましょう。

 

純粋に二日酔いの薬を探しているならば五苓散をおすすめします。

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タナベ胃腸薬ウルソはダイエットにもおすすめしない

タナベ胃腸薬ウルソを始めとするウルソデオキシコール酸を使用したダイエットを目にする事があります。

しかしこの方法はおすすめしません。

 

どうもこのウルソを使用したダイエットの理屈としては「ウルソの働きである胆汁酸を分泌する事で身体の代謝を上げて痩せる」というものらしいのですが、この科学的根拠はありません。

おそらくそれはウルソの副作用に「下痢」や「軟便」があるため、この下痢によって体重が落ちた可能性の方が高そうですが、ウルソのおかげとは言いませんよね。まだ普通の便秘薬を飲んだ方がいいです。

 

肝臓におすすめな市販のウルソ

実は市販の薬の中にはタナベ胃腸薬ウルソと同様にウルソを50㎎配合している薬がありますので実際に紹介してきます。

レバウルソ錠

レバウルソ錠はウルソを配合していることはもちろん、医薬品のヘパリーゼの主成分と同じ肝臓の働きを助ける「肝臓水解物」を配合している薬になります。

配合されているウルソの量はタナベ胃腸薬ウルソと同じ50㎎。

さらに脂質やたんぱく質の代謝に関わるビタミンB2も配合しています。

そして効能効果もタナベ胃腸薬ウルソとは異なり滋養強壮などにも効果を発揮し、もはや胃薬ではありません。

もし飲み会が続いて身体が疲れやすい人はレバウルソも大変お勧めです。

【効能効果】

●滋養強壮
●虚弱体質
●肉体疲労・病中病後・食欲不振・栄養障害・発熱性消耗性疾患・妊娠授乳期などの場合の栄養補給

【価格】

980円(4日分)
2580円(15日分)
4680円(30回分)

※レバウルソにはドリンクタイプも発売されていますが、3本飲まないと錠剤タイプと同程度のウルソを摂取できないので、錠剤タイプをおすすめします。

 

ハイウルソ顆粒

またハイウルソ顆粒というこちらもウルソを配合している薬になるのですが、こちらは脂肪の分解を助ける消化酵素や胃腸の働きを活発にする生薬も配合し、胃腸への効果はタナベ胃腸薬ウルソよりも高くなっています

ただしこちらは1回のウルソの量が20mgと少ないため、ウルソは気持ち配合されている程度のイメージで使用した方がいいでしょう。

 

ウルソがコンビニでも購入可能

タナベ胃腸薬ウルソは医薬品に分類されているためドラッグストアやネットでしか購入する事ができません。

しかし現在ウルソデオキシコール酸が配合されている胃薬がコンビニでも購入できるようになっています。

 

例えば「太田胃散NEXT」「第一三共胃腸薬細粒」などはウルソを配合したコンビニでも購入できる胃薬になっています。

「どうしてコンビニで薬が買えるの?」と思われるかもしれませんが、これらのコンビニで購入できるウルソは1回に飲めるウルソの量が20㎎となりタナベ胃腸薬ウルソの50㎎と比べてかなり少なくなっているためです。

 

ですからもしどうしてもウルソが欲しい場合(状況があまり思い浮かびませんが)には最悪コンビニでも購入可能です。

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