咳止め

風邪の後のしつこい咳に効く市販薬の紹介

 

風邪をひいた後に咳の症状だけ続く事がありますよね。

そしてもし風邪薬を飲んでいた人ならそのまま風邪薬を飲み続ける事はおすすめしません。なぜなら風邪薬は咳に効く成分以外も配合しているため、咳の症状しかないのに他の成分まで一緒に取る事はデメリットでしかないためです。

また多くの風邪薬は咳に特化したものではないため、もし風邪をひいた後の咳にピンポイントで対応したい場合には風邪薬ではなく咳に効く薬を選ぶ方がメリットが大きいんですね。

 

そこで今回は風邪の後の長引く咳に効く市販薬を紹介していきたいと思います。

咳で悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

参考:咳嗽に関するガイドライン

 

風邪の後のしつこい咳に効く市販薬

作用の強力なプレコール持続性カプセル

こちらは咳に効く成分を3種類配合し、痰を切る成分も配合しています。

1日2回で済むのも助かりますね。ただし眠くなる成分を含んでいますので注意しましょう。

 

プレコール持続性カプセルの成分】

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物:60mg
dL-メチルエフェドリン塩酸塩:60mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩:8mg
グアヤコールスルホン酸カリウム:135mg

 

もし痰がそこまで出ない場合には新コンタックせき止めWでもいいでしょう。

こちらも1日2回で済む薬となっています。

新コンタックせき止めWの成分】

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物:60mg
ジプロフィリン:200mg

 

上の2つはカプセルになり15歳未満は使用できませんが、もしカプセルを飲むのが苦手な人はエスエスブロン液Lを使用しましょう。

メインとなる咳止め成分は同じになりますので十分効果を実感できると思います。

【エスエスブロン液Lの成分】

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物:60mg
グアイフェネシン:170mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩:12mg
無水カフェイン:62mg

※成分の量は成人量です

 

眠気の出ない麦門冬湯

麦門冬湯は咳に効く漢方として有名な薬です。

乾いた咳が出る人に特に効果があり、なかなか切れない痰が出る様な咳にも効果を発揮します。

麦門冬湯の最大の特徴としてはやはり眠気がでないことです。市販の咳止め薬はほぼ眠気が出てしまう中で、麦門冬湯は漢方と言う事もあり眠気が出ては困る時に有用です。

 

風邪っぽくて咳も出ている時

もし現在進行形で風邪の様な症状もある場合にはルルアタックTRやベンザエースAもおすすめになりますので是非こちらも参考にしてみてください。

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市販の咳止め薬では対応できないケース

8週間以上続く咳は他の疾患の可能性がある

咳は大きく3つに分類されます。

それは3週間未満の「急性咳嗽」8週間以上の「慢性咳嗽」、そしてその中間に当たる「遅延性咳嗽」の3つです。※ちなみに咳嗽とは咳のことです。

 

そして基本的に8週間以上続く慢性咳嗽の場合は病院受診が基本となります。通常風邪の場合だと3週間未満の急性咳嗽が多くなりますので、8週間以上の場合には別の疾患の可能性が高く市販薬では対応できないため注意してください。

 

また8週間以上でなくても

・症状のピークを過ぎている
・喀痰が黄色痰から白色痰に変化している
・周囲に同様の症状の人がいる
・喀痰量が減少している

これらに該当しない場合にはなるべく早めに病院を受診するようにしましょう。

 

ちなみに新型コロナウイルス感染疑いの場合にはまずはかかりつけ医に相談し、かかりつけ医がいない場合は各都道府県の発熱相談センターに相談してみてください。

 

胃酸が咳に影響する胃食道逆流症

胃食道逆流症とは胃酸や胃の中の食べ物が逆流することですが、実はこの胃酸の逆流により咳を誘発してしまう可能性があります。

当然ながら胃が関与している事が原因で起きる咳なのですが「昼間に咳が起きるタイプ」と「夜間に多いタイプ」があり、昼間に咳が起きるタイプでは胃症状の実感に乏しいことがあります。ですから絶対に胃の症状の実感があるわけではないことに注意が必要です。

※ちなみに普段の生活では会話,起床,食事で悪化しやすい傾向にあります。

この場合の治療としては咳に効く薬を使用するのではなく胃酸を抑える薬を使用する必要があり、治療薬を市販で選ぶとするならばガスターなどが使用されますが、それでも効果が十分でない時は病院でしか使用できない胃酸をさらに強力に抑える薬が基本的に使用されます。

 

咳喘息やアトピー咳嗽

咳喘息やアトピー性咳嗽は喘息の様に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と言ったいわゆる喘鳴もなく呼吸困難もありませんが、慢性的な咳の原因の代表的な疾患となります。

特に咳喘息は放って置くと喘息に移行してしまう可能性もあるため注意が必要です。

 

特徴としては就寝前・夜間・朝方などに症状の悪化がみられたり、あとは気温の寒暖差や花粉、タバコなどでも症状が悪化するのが特徴です。

ではこれらの咳に対する市販薬ですが、アトピー性咳嗽に関しては市販でもない事もないのですが、咳喘息とアトピー性咳嗽の区別が付きにくくもし咳喘息であった場合には危険なのでいずれにしても長期間咳が続く場合は病院を受診する事をおすすめします。

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