今回は資生堂から発売されている「フェルゼア」の中から、尿素を配合し乾燥肌に抜群に効果のある「フェルゼアHA20クリーム」と「フェルゼアDX20ローション」の紹介をしたいと思います。
フェルゼアはメインの保湿成分として「尿素」を配合していますが、尿素による保湿効果や尿素が適している肌状態などについても紹介したいきたいと思います。
フェルゼアの使用を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
目次
フェルゼアの特徴
フェルゼアHA20・DX20の特徴としては何と言っても尿素が20%配合されている点にあります。「尿素」とは角質を柔らかくする作用や、乾燥肌に潤いを与え保湿する効果が期待できるものです。
乾燥したかかとや指先は角質が固くなり、代謝がうまくいかずにカサついたりひび割れの原因となってしまいますが尿素はその角質をほぐす効果があり、また天然保湿因子であるために、乾燥した肌に保湿を与え潤いを与える事にも繋がります。ですから病院でも単独で尿素を使うケースも多々あります。
そしてフェルゼアは尿素をたっぷり20%配合しており、名前に付いているHA20・DX20と言うのはまさに尿素の20%を示しています。あとフェルゼアには
グルチルリチン酸ニカリウム
:皮膚の炎症を抑える効果
酢酸トコフェロール(ビタミンE)
:血行を良くする効果
の2つの成分も共通して配合されているため、保湿だけでなく皮膚を正常に近づける働きも備わっています。
ただしこれらのフェルゼアは尿素を20%配合しているために15歳未満の方は使用できないので注意するようにしてください。ちなみに尿素10%であれば15歳未満も使用できます。
フェルゼアHA20クリームについて
フェルゼアHA20クリームは上記で紹介した3つの成分のみを配合されたクリームとなっています。「尿素」「グリチルリチン酸」「酢酸トコフェロール」ですね。
塗る場所としては手やかかとなど、比較的水分に触れたり乾燥しやすい肌の部分にはローションよりもクリームの方が薬剤が取れにくいのでおすすめです。
大容量タイプも発売されましたので、使用頻度が高い人もこちらがおすすめとなります。
【価格】
1680円(80g)
2000円(160g)
フェルゼアDX20ローションについて
フェルゼアDX20ローションはクリームに比べて成分が2種類多く配合されています。しかもその2種類はかゆみに効く成分となっています。「リドカイン」という局所麻酔成分と「ジフェンヒドラミン」という抗ヒスタミン成分の2種類を配合する事で、乾燥する肌に加えてかゆみまでバッチリフォローできる作りになっています。
ローションタイプはクリームタイプと違い薬の伸びが良いので、塗る範囲が広い部位や有毛部、乾燥だけでなくかゆみもひどい場合に使用するのがおすすめです。
【価格】
1980円(180g)
フェルゼアとヘパリン類似物質はどちらがおすすめなのか
フェルゼア(尿素)とよく並んで紹介される保湿剤としてヘパリン類似物質があります。
ではこの2つはどちらの方が乾燥肌におすすめなのかと言いますと、使う皮膚の部位や症状に応じて選ぶことをおすすめします。選び方を簡単に紹介すると以下の通りです。
尿素:かかとやひじなどの皮膚が厚くなってしまった部分
ヘパリン類似物質:皮膚の薄い所も使用可能。顔や陰部も使用可能。
基本的にヘパリン類似物質は身体全身に使用する事ができます。一方で尿素は皮膚の厚い部分には適していますが、逆に顔や陰部などの皮膚が薄い所には適していませんので注意が必要です。
フェルゼアは顔にはおすすめしない
フェルゼアの最も多い疑問としてフェルゼアは顔の乾燥に使用していいのか?と言う疑問がある人も多いですが、公式HPにこのような事が書かれてありました。
顔にもお使いいただけますが、適応症に書かれている症状がある部位にのみお使いください。フェルゼアHPより
ではフェルゼアの適応症を見ておきましょう。
<HA20クリーム>
手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、 老人の乾皮症、さめ肌
<DX20ローション>
かゆみを伴う乾燥性皮膚(成人・老人の乾皮症)
※乾皮症とは、加齢や生活習慣や環境などにより皮膚を保護するバリア機能が崩壊し水分の保持ができずに乾燥してしまう症状の事を言います。白い粉をふいたり、ひび割れなどが顕著にみられます。
つまりいずれにおいても顔には絶対にダメと言うわけではなさそうですが、基本的に顔にフェルゼアは使わないようにしましょう。
と言うのもフェルゼアの尿素は皮膚を溶かして軟らかくする働きがあるため、角質の厚いかかとなどに大変有効な成分です。しかし顔はご存知の通り決して皮膚が厚いわけでなく、むしろ薄い部位になってしまいます。
ですから尿素配合のフェルゼアは基本的に顔に使用することはおすすめしません。もし顔に保湿剤を使用したいのであれば白色ワセリンやヘパリン類似物質を使用するようにしましょう。
尿素20%配合している市販薬の紹介
フェルゼアと同成分のパスタロンM20%
こちらは配合成分はフェルゼアHAクリームと全く同じになっています。ですから同じ効果を期待しても問題ありません。
またパスタロンM20は規格が豊富で30g・60g・100gがあります。ですから少量から試してみたいという場合にはパスタロンM20の30gからスタートするのも良いかもしれません。
【価格】
800円(30g)
1380円(60g)
2163円(100g)
また同じ成分配合の薬でメディスキンコートfという薬もあります。こちらは1280円(45g)となっています。もし販売価格が安い場合はこちらでも構いません。
尿素10%配合のパスタロンSEローション
パスタロンSEローションは尿素を配合しているローションになりますが、フェルゼアDX20ローションと比較して尿素の量が半分しか配合されていません。ただしパスタロンSEローションにはジフェンヒドラミン・クロタミトンというかゆみに効く成分を2種類配合し、抗炎症作用のあるグリチルリチン酸、血行促進作用のある酢酸トコフェロールを配合しています。またフェルゼアとは違い子供も使用することができます。
【価格】
2000円(100g)
子供に乾燥・かゆみの肌症状がある時の市販の塗り薬
フェルゼアの尿素配合の薬は15歳未満は使用できない事になっています。ですから上記で紹介した2種類は使用できません。
その様な時は上で紹介したパスタロンSEローションでも構いませんし、尿素ではなくヘパリン類似物質を配合している塗り薬を選ぶことをおすすめします。
例えば「フェルゼアヘパキュアクリーム」はあの保湿剤としてかなり有名な「ヒルドイド」などでお馴染みの成分「ヘパリン類似物質」を配合した乾燥やかゆみに効く子供でも使用できる塗り薬になっています。それに加えて以下の成分も配合されています。
ジフェンヒドラミン:かゆみ
アラントイン :皮膚を保護し傷ついた皮膚を修復する働き
トコフェロール酢酸エステル:血行を良くする効果
【価格】
1600円(90g)
名前は同じ「フェルゼア」ですが尿素でなくヘパリン類似物質を配合している点が大きく異なる点になります。当然ですが大人が使用するにもベストになります。
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