風邪薬

【去痰薬】ムコダイン・ムコソルバンと同じ市販薬の紹介

 

今回は医療用として病院で用いられている

ムコダイン(カルボシステイン)

ムコソルバン(アンブロキソール)

ビソルボン(ブロムヘキシン)

と同じ市販の薬を紹介します。

 

これらの薬は「去痰薬」と呼ばれ、たんを出しやすくする効果がある薬となり、その効果の高さから風邪などで病院を受診した時に医師から処方された事がある人もいるのではないでしょうか。

そして中には風邪の時に「ドラックストアやネットでムコダインやムコソルバンは買えないのか?」と考える人もいると思います。

 

その答えをズバリ言いますと

ムコダインやムコソルバンやビソルボンと同じ成分の薬は市販でも購入可能ですので、もし風邪や咳で「痰が絡んで仕方がない!!」という人はぜひ参考にしてみてください。

ムコダインやムコソルバンやビソルボンと同じ市販薬

冒頭でムコダインやムコソルバンやビソルボンと同じ市販薬があると言いましたが、実は「単独」でムコダインやムコソルバンやビソルボンと全く同じ市販薬は発売されていません

 

これはどういう事かと言いますと実は

ムコダイン(カルボシステイン)+ビソルボン(ブロムヘキシン)

この形で両方を配合した薬が市販では発売されていたり、ムコソルバン(アンブロキソール)を配合した風邪薬などが発売されているんです。

 

ムコダインとビソルボンを2種類配合する意味

では、そもそもなぜ2種類の去痰薬が配合されているのかその効果の違いも併せて簡単に説明します。

 

・ムコダイン(カルボシステイン)

こちらは痰の成分であるネバネバとサラサラのバランスを調整してくれる効果がある薬になります。このバランスが崩れてしまうと、痰がネバネバし過ぎてしまい痰の切れが悪くなって不快感を感じたりしてしまいます。

 

・ビソルボン(ブロムヘキシン)

気道分泌促進作用と痰の溶解作用があります

気道分泌促進というのは簡単に言えば、痰の滑りを良くして痰を出しやすくする効果。一方痰の溶解作用というのはその名の通り、ネバネバした痰を溶かしてサラサラにしてくれる効果になります。

 

この2種類の去痰薬が配合するという事で、より痰をサラサラにして粘つきを抑え、痰の切れを良くしてくれる作用が期待できるわけですね。

ちなみにムコソルバン(アンブロキソール)は痰の滑りを良くして痰を出しやすくする効果が期待できます。

 

去痰薬の効果は痰だけではない

実は去痰薬は痰を出しやすくする効果だけでなく「咳」や「鼻水」にも効果的になります。

例えば痰が絡んだゴホゴホする咳ですが、この場合は市販の風邪薬に良く配合されている咳止め成分の「ジヒドロコデイン」という成分は実は避けた方が良いんです。

 

そもそも痰や咳と言うのは身体の異物を排出するために起きる生理反応ですが、コデインは痰の排出を妨げる副作用があるんです。すると痰が気管支につまり、さらに呼吸が苦しくなったりする事があります。

※この理由でコデインは喘息の方は使用できません。ただし市販のコデイン配合の薬は量が少ないためか使用不可とはなっていませんが避ける方が無難です

 

市販薬の多くは「コデイン」を配合していますが、痰が絡む咳の場合はコデインを避けたり痰を出しやすくする薬を選ぶべきなんです。

つまり痰が絡んでいる咳などは去痰薬を使用する事で痰のつまりが解消され、咳も同時に治まるという効果も期待できるんですね。

また去痰薬は鼻の粘膜にも作用するため、鼻水なども出しやすくする効果が期待できます。

痰が絡んだ湿った咳が出る場合には漢方の小青竜湯も推奨されています。

咳嗽に関するガイドライン

 

ムコダインとビソルボン配合の市販薬

ムコダイン(カルボシステイン)とビソルボン(ブロムヘキシン)を配合している市販薬は以下の薬などがあります。

浅田飴 たんカット 去痰CB錠

ストナ去たんカプセル

エフストリン去たん錠

クールワン 去たんソフトカプセル

 

この4つはムコダインとビソルボンを配合した去痰薬となっています。ただ配合量はムコダインは成人量の半分、そしてビソルボンは成人量と同じ量が配合されています。価格は4~6日分で、大体1500~2000円の間の定価です。

 

そして市販薬の中には去痰薬を配合している風邪薬もありますので紹介していきます。

 

去痰薬配合のおすすめ風邪薬

・新コンタックかぜ総合

市販薬の中では珍しくコデインを配合せずに「メチルエフェドリン」「デキストロメトルファン」を配合した薬になります。去痰薬は「ブロムヘキシン(ビソルボン)」を配合。そして新コンタックかぜ総合には熱や鼻にも効果がある成分を配合しています。

 

 

・ストナプラスジェルS

市販薬の中では咳・痰に効く成分をかなり詰め込んだ薬です。

冒頭でも紹介した「ムコダイン(カルボシステイン)」「ビソルボン(ブロムヘキシン)」を配合し、さらに咳に効く成分を3種類も配合しています。また、熱や鼻に効く成分も1種類ずつ配合しているので、風邪の全般症状に効果があり、特に痰と咳にずば抜けて効果を発揮するでしょう。

 

・パブロンエースAX

こちらはアンブロキソールを配合している風邪薬になります。そしてパブロンエースAXにはイブプロフェンも配合されていますので、熱や頭痛や喉の痛みにも効果が感じられるでしょう。もちろん咳と鼻に効く成分も配合されており、風邪全般に効果があるように作られています。

 

痰が続く場合は要注意

もし3週間以上痰が絡んだり咳が出る事がある場合はCOPDの可能性を疑いましょう。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、40歳以上の喫煙者または喫煙歴がある人に多くみられます。タバコの煙や大気汚染物質などの有害物質を長年吸い込み続けることにより、空気の通り道となる気管支や細気管支、その先にある酸素と二酸化炭素のガス交換を行っている肺胞に炎症が起こります。健康長寿ネット

 

そしてCOPDの原因は主にタバコが原因となります。

もしタバコを吸っていないという人はCOPDの可能性はそこまで高くはありませんが、長期でたんや咳が続く事はCOPDの可能性が高いです。

そしてもしタバコを吸わない人でも以外の何かしらの異常が起きている事も十分に考えられるので、必ず1度は呼吸器内科を受診するようにしてみてください。

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もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。

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