「痔にはボラギノール」という事で、痔になった時に市販の薬を選ぶ際にとりあえずボラギノールを選んでいる人も少なくないと思います。
しかしボラギノールAは定価で20g1400円、注入軟膏に関しては10個で1800円になります。実際の販売価格もそれなりに高いです。(実際の販売価格はさらに安くなってはいます)
そうなるとできればもう少し安いものがあればいいと思いますよね。ただしボラギノールAの様にステロイドが配合されている痔の薬は総じて値段が高めに設定されています。また他の痔の薬を選ぼうにも種類が多くて一体どれが一番良いのか迷ってしまう人も多いと思います。痔の薬をお店で選ぶ時には出来るだけウロウロしたくない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回はボラギノールAよりも値段が安くて効果も高い痔の薬を紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみてください。
目次
ボラギノールは2種類あるため要注意
症状がひどい時はステロイド配合のボラギノールA
ボラギノールには黄色いパッケージのボラギノールAと緑のパッケージのボラギノールMがあります。
上記のボラギノールMの方はステロイドが入っていませんので、効果としては弱めになってしまいます。(ステロイドはかゆみや炎症を強く抑えてくれます)
ですから痛みや炎症がひどい場合はステロイド配合のボラギノールAを絶対選ぶようにしてください。黄色のパッケージの方です。
そして今回はボラギノールAの方で話を進めさせていただきます。
この2つの違いは詳しくこちらでも紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
ボラギノールAは基本的な痔の薬
そもそもなぜボラギノールAが痔の薬として有名なのかという事ですが、もちろんキャッチーなCMが理由というのもあるでしょう。
しかし一番の理由というのは痔に効く成分がシンプルで基本的なものがしっかり配合されているからなんです。
<ボラギノールAの成分>
プレドニゾロン酢酸エステル:かゆみや炎症を抑えるステロイド
リドカイン:痛みやかゆみを抑える成分
アラントイン:傷の治りを助け、組織の修復を早める
ビタミンE酢酸エステル:血のめぐりをよくする成分
まさに痔の薬の基本となる塗り薬となっています。
他の痔の薬もこれを基本ベースに、成分を足したり引いたりして作られるものが多いです。
またボラギノールAの特徴として「坐剤」「軟膏」「注入軟膏」の3種類が発売されています。この3種類の使い分けとしては坐剤は内側、軟膏は外側、注入軟膏は両方に対応可能になり、おすすめとしては両方に対して使用できる注入軟膏タイプになります。
ボラギノールAの値段が高いと思った時
プリザエース
こちらはボラギノールAと同様に、坐剤・軟膏・注入軟膏の3種類があります。
効果としてはボラギノールAと同程度の強さのステロイドを配合。その他の成分は以下の通りです。
プレドニゾロン酢酸エステル:炎症や痛みを抑える
塩酸テトラヒドロソリン:出血を抑える
クロルフェニラミン:かゆみを抑える
クロルヘキシジンとメントール:殺菌作用
ボラギノールAとの違いとしては出血を抑えるテトラヒドロソリンを配合しているのが特徴的です。
ビタトレールA注入軟膏
ビタトレールAには坐剤・注入軟膏の2種類があります。
実はビタトレールAはボラギノールAとほぼ同じ成分を配合しています。異なる点はビタトレールAには殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノールを配合している点、ビタミンEが10㎎だけ多めに配合されている点になります。
リドカイン
プレドニゾロン酢酸エステル
イソプロピルメチルフェノール
アラントイン
トコフェロール酢酸エステル
つまり同じ成分以上を配合しているのにボラギノールAよりも値段が安いのがビタトレールAになります。注入軟膏を販売しているのもポイントとして高いです。
ヂナンコーハイAX
こちらはステロイドがボラギノールと同程度の強さのステロイドを配合し、酸化亜鉛(皮膚を保護し炎症を抑える)とメントールが配合されている以外はボラギノールAと変わりません。ただし注入軟膏タイプしか発売されていませんのでご注意ください。
<ヂナンコーハイAX>
ヒドロコルチゾン酢酸エステル
リドカイン
トコフェロール酢酸エステル
酸化亜鉛
アラントイン
L-メントール
ちなみにヂナンコーソフトと言う薬も発売されていますが、こちらはステロイドが配合されていませんので選ぶ際には注意してください。
オシリア軟膏
こちらは小林製薬から発売されている塗り薬になります。もちろんステロイドを配合しているため効き目は高く、その他の成分もかゆみ・痛みに効く成分がしっかり配合されています。ボラギノールAに最も近いシンプルな作りと言ってもいいでしょう。ただ軟膏タイプしか発売されていないのが欠点です。
<オシリア軟膏>
ヒドロコルチゾン酢酸エステル
ジフェンヒドラミン塩酸塩
リドカイン
イソプロピルメチルフェノール
トコフェロール酢酸エステル
ステロイド配合の痔の薬を使い続けてはいけない
今回はボラギノールAよりも販売価格が安い薬を紹介してきましたが、そもそもこれらの薬にはステロイドが配合されていますので、長期間使用するのは止めるようにしましょう。
また、実は痔と思っていたのが別の病気だったという事もありますので、もし症状の改善が見られない、症状がひどい場合には病院を受診するようにしてください。
詳しくはこちらを参考にしてみてください。
今回紹介してきた痔の薬はボラギノールを含めて市販での痔の薬は第2類医薬品に分類されているため、薬剤師がいなくても購入できます。そしてネットでも購入可能となります。
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