乗り物酔いの薬

薬剤師が教える大人の乗り物酔いに効く最強の市販薬7選!!

 

今回は乗り物酔いを防ぐ、市販の酔い止め薬を紹介したいと思います。

 

そもそも乗り物酔いの原因は「自律神経の乱れ」によるものが大きいのですが、自律神経が十分に発達していない思春期以前は、その影響をもろに受けやすいです。

ですから乗り物酔いが10歳前後の小中学生に圧倒的に多い理由になります。

 

しかし乗り物酔いはいわゆる「一種の自律神経失調状態」にあるので、子供だけではなく大人でもなる事がもちろんあります。

 

そこでここではそんな大人の乗り物酔いに効くおすすめの市販薬の選び方を紹介していきます。

 

子供(乳児・小児)用の乗り物酔いの薬はこちらで紹介していますので、子供用はぜひこちらを参考にしてみてください。

→子供(乳児・小児)におすすめの酔い止め薬の紹介!!

 

※今回紹介する酔い止め薬はほとんどが子供も使用できるものになりますので、ぜひ家族用としてもご活用ください

酔い止め薬の選び方

長時間の移動の場合

<吐き気が強い場合>

エアミットサットF

酔い止めの薬

エアミットサットFは吐き気や嘔吐に対して長時間で作用する「メクリジン」を配合しているため、長時間での移動でも安心する事ができます。

また「スコポラミン」「アリルイソプロピルアセチル尿素」という吐き気に関する成分を2種類配合しているために、吐き気も十分対応できます。

また5歳~10歳は1回1錠、11歳以上は1回2錠の服用という量の調整により、大人も子供も使用できる酔い止めの薬となっています。

 

<頭痛がある場合>

トリベミン

酔い止めに効く薬

吐き気や嘔吐に長時間で作用する「メクリジン」を配合し、頭痛に効く「カフェイン」を配合。さらに「スコポラミン」も配合しているために吐き気に即効性もあります。

 

<吐き気も頭痛もある場合>

アネロンキャップ

アネロンニスキャップ

 

こちらは吐き気に効く成分「スコポラミン」「フェニラミン」に加えて、鎮静作用のある「アミノ安息香酸エチル」を配合し、長時間作用及び即効性のある吐き気止め効果が期待できます。

また「カフェイン」も配合しているため頭痛にも効果の期待ができます。

アネロンキャップもアネロンニスキャップも成分による違いはありません。

 

ただアネロンキャップの方は15歳以上からの使用となり、その分成分の配合量が多くなっています。

逆にアネロンニスキャップ7歳以上からの使用が可能ですが、その分配合量は若干少なめになっています。

共に1日1回で済むのが大きな利点でしょう

また上記で挙げたエアサミットFでも問題ありません。

 

長時間移動ではない場合

<吐き気が強い場合>

シャドーゲン

酔い止めの薬

鎮静作用のある「ブロモバレリル尿素」に加えて吐き気を抑える「クロルフェニラミン」消化管の緊張を緩和し吐き気に関与する「パパベリン」が配合されています。

7歳以上から使用可能で7~15歳未満は1回1錠、15歳以上は1回2錠の服用など年齢に合わせて調整する事ができます。

 

<頭痛がある場合>

エアミット

酔い止めの薬

吐き気止めに加えて「カフェイン」を配合しているため、頭痛にも効果があります。

11歳以上からの使用となります。

 

<吐き気も頭痛もある場合>

特におすすめはありません。

 

あえて言うならばシャドーゲンにプラスしてカフェイン入りのお茶などを飲むようにしましょう。

めまいがメインの場合

トラベルミンR

酔い止めの薬

吐き気に効く成分「スコポラミン」に加えて、めまいの防止や緩和に関与する「ジフェニドール」を配合しています。

11歳以上からの使用となります。

酔い止めの使用を避けた方が良い場合

・妊娠または妊娠している可能性がある人

・排尿困難や緑内障や心臓病などの持病がある人

・高齢者

これらの方は市販の酔い止め薬を使用するのはやめましょう。

どうしても薬を使用したい場合は病院を受診するかドラッグストアの店員におすすめの薬を相談するようにしましょう。

 

薬を飲む前にできる事

・前日は十分な睡眠をとる

→乗り物酔いの原因になる自律神経の乱れの防止になります。

 

・朝食は空腹および食べ過ぎを避ける

→空腹では血糖値が下がり貧血状態を起こしやすく、食べ過ぎは嘔吐を誘発しやすくなります。

 

・事前に薬を飲む

→「飲んだらすぐ効く」という事をうりにしている薬も多くありますが、飲んですぐ効いてくる薬はありませんので、30分前には飲むようにしましょう。

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