花粉症や鼻炎の薬

花粉症に効く点鼻薬【ナザール】の違いを紹介します

 

今回は花粉症や鼻症状に効く「ナザール」を紹介していきたいと思います。

ナザールには主に2種類のタイプが発売されており、同じナザールでも効果や効き方が全く異なったものになっています。ですからナザールを選ぶ際には今回紹介する情報を参考に、自分に合ったナザールを選ぶようにしてください。

 

なお今回紹介しているナザールは以下の通りです。

・ナザールαAR0.1%

・ナザール「スプレー」(スクイーズ)

・ナザール「スプレー」(ポンプ)

※ナザール「スプレー」はポンプタイプも非ポンプタイプも成分は変わりませんので、今回は同じナザールスプレーとして紹介させていただきます。

 

花粉症にはステロイド配合の強力なナザールαAR

花粉症で鼻の症状がひどい場合には絶対にナザールαARを選ぶようにしてください。

ナザールαARには「ベクロメタゾンプロピオン酸エステル」と言うステロイドのみが配合されている薬になります。このステロイドが作用しアレルギーを強力に抑える事で、花粉症の辛い鼻症状に効果的に働いてくれます。

 

「ステロイドって怖いイメージがある」と言う人も少なくないと思いますが、こちらはあくまでも点鼻薬。ですから副作用等も適切に使用している限りはほぼ問題にはなりません。それに眠気が起きる事もありません。

 

では逆に風邪などの鼻水や鼻づまりなどにナザールαARが適しているかと言えば、そんな事はありません。むしろ適応がありませんので花粉症などの季節性アレルギー以外の使用は避ける様にしてください。

また、ナザールαARは即効性はなく、効果が発現してくるまでに数日かかる事がありますので注意しましょう。また使用可能年齢が18歳以上となっているのも若干ネックではあります。

もしすでにアレグラなどの飲み薬も使用している人で、症状が落ち着いて花粉も落ち着いてきた場合には飲み薬を止めて点鼻薬1本で治療を行うのも可能です。

 

ナザールαARについて詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。

薬の成分の解説
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短期間の鼻炎にはナザールスプレー

ナザールスプレーは以下の3つの成分が配合されています。

ナファゾリン塩酸塩50mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩500mg
ベンザルコニウム塩化物10mg

それぞれ鼻水やくしゃみや鼻づまりに効果を発揮します。

 

ただ注意点としてナファゾリンは長期連用する事はおすすめしません。と言うのもナファゾリンは鼻粘膜の血管を収縮させることで鼻づまりを解消してくれます。しかしその結果鼻粘膜が厚くなり、続けて使用していると余計に鼻づまりが悪化してしまう事に繋がってしまうのです。

 

確かにナファゾリンが配合されている薬は即効性が高いです。使用してすぐに効果を実感できるため、効く薬だと認識する人も少なくないでしょう。しかし長期で使用する事は結局の所症状を悪化させる事に繋がりますので絶対に避ける様にしてください。

 

併用すると実は効き目絶大のナザール

ナザールはナザールαAR0.1%などのステロイド配合の点鼻薬とそうでないナザール点鼻薬がありますが、実はこの2つを併用することで更に花粉症の症状を抑える事ができます。

 

と言うのも非ステロイド配合のナザールに配合されている「クロルフェニラミンマレイン酸塩」という成分があります。ナザールスプレーにもナザールブロックにも配合されている成分です。

 

そしてこのクロルフェニラミンマレイン酸塩は抗ヒスタミン成分とも呼ばれ、この抗ヒスタミン成分の点鼻薬とステロイド点鼻薬を併用した結果、花粉症の鼻症状と目の症状に対してステロイド点鼻薬単独よりも効果が高いとされる報告があるんです。

参考:PMID: 29917324

 

ですからもしナザールαAR0.1%を使用しても中々症状の改善が見られない場合にはナザールスプレーやナザールブロックを併用して使用するのもアリです。

ただ上でも紹介しましたがナザールやナザールブロックは長期間の使用に向いていませんので、基本的に毎日ナザールαAR0.1%を使用して、症状が特にひどい時だけ単発で非ステロイドのナザールを使用してみてはいかがでしょうか。

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