日ごろから便秘がちで便秘薬を飲んでいる人が風邪をひいた時はどうしていますか?
おそらく多くの人が便秘薬を飲みつつ「何もしない」もしくは「市販の風邪薬を買って飲む」と言った2沢を考えると思います。中には何も気にせずに便秘薬を飲みながら風邪薬を飲む人もいるでしょう。
確かに実際市販の風邪薬と便秘薬は併用しても基本的に問題がないものばかりです。
例えばパブロンやコンタックなどの風邪薬とコーラックやセンナなどの便秘薬の併用ですね。これらを一緒に併用しても特に問題となることはありません。
ただ風邪薬の中には
便秘の時には選択しない方がいい市販の風邪薬
があるため注意が必要です。
そこで今回は風邪薬と便秘薬を安心して飲むための正しい薬の選び方を紹介したいと思います。もし市販の風邪薬と便秘薬の併用が気になる人はぜひ参考にしてみてください。
目次
便秘の時には選択しない方がいい市販の風邪薬
市販の風邪薬で便秘になりうる
市販の風邪薬の中には便秘を起こす副作用のある薬が存在します。
その原因となる成分は大きく2種類です。
・コデイン(咳止め)
ジヒドロコデイン
・抗ヒスタミン薬(鼻に効く)
クロルフェニラミン・マレイン酸カルビノキサミンなど
この2種類の成分は便秘を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
まずコデインは大変強い咳止め効果を発揮する成分になるんですが、コデインは別の働きとして腸の働きを抑えると言った働きも行ってしまいます。すると働きの弱くなった腸は便を外に出す事ができずに結果便秘を引き起こしてしまうんです。
市販の風邪薬で言えばパブロンゴールドAやベンザブロックL、新ルルA錠sなどにコデインが配合されていますがこれら以外にも非常に多くの風邪薬にコデインは配合されているので注意が必要です。
またコデインほどではありませんが、ほとんどの総合風邪薬に配合されている抗ヒスタミン成分にも便秘の副作用が起こることがあるため注意が必要です。
※便秘とは関係ありませんが、風邪薬を飲むと眠気が出るのはこの抗ヒスタミン成分がメインとなります。
市販のジヒドロコデインを配合している風邪薬を飲む場合は便秘を引き起こしてしまう可能性があるに加えて、もし風邪で下痢を起こしている人は飲まないようにしてください。と言うのも、もし下痢の原因が細菌性のものであった場合はコデインの便秘の副作用のため下痢として細菌を外に出す事ができなくなってしまうからです。
風邪の症状を悪化させてしまう便秘薬
もし風邪で腹痛や吐き気などが強い場合は便秘薬の服用を避けた方いい場合があります。
その理由として便秘薬の中には腹痛や吐き気を起こす副作用があるためです。
例えば「コーラック」や「スルーラック」「センナ」などの腸の働きを活発にして便を出しやすくする薬になりますが、これらの薬は効果が強い反面腹痛や吐き気などの副作用のリスクも高まってしまうため風邪の時の仕様は適切ではありません。
日頃コーラックやセンナを飲んでいる人でなんともない人でも、風邪の時に服用すると腹痛や吐き気などの症状が出る場合もありますので、よほど便秘が酷い場合でない限りは便秘薬の仕様を避けてください。
医療用の薬と飲み合わせが悪い便秘薬
市販の風邪薬と便秘薬は特に飲み合わせに問題があるものはありませんが病院で処方された抗生剤の中には便秘薬と飲み合わせがよくないものがあります。
例えば酸化マグネシウムを含む市販の便秘薬と病院で処方される抗生剤のニューキノロン系(クラビットなど)やテトラサイクリン系(ミノサイクリンなど)の抗生剤は一緒に服用すると抗生剤の効果が弱まってしまうため、併用を避けるか2時間以上間隔を開けて酸化マグネシウムを服用するようにしてください。
またこれ以外の抗生剤にも酸化マグネシウムと飲み合わせが悪い薬は結構ありますので、もし風邪で病院を受診して抗生剤が処方された時は薬局で薬剤師に飲み合わせが問題ないか確認しましょう。
市販の風邪薬と便秘薬を安全に飲む方法
便秘の副作用がない風邪薬を選ぶ
市販の風邪薬の中には便秘を引き起こしてしまう可能性のある成分が配合されていると説明しました。
では簡単な話し「ジヒドロコデイン」や「抗ヒスタミン成分」が配合されていない市販の風邪薬を選べば便秘に影響がない事が分かると思います。
しかし市販の風邪薬はかなり多くが「ジヒドロコデイン」か「抗ヒスタミン」もしくは両方を配合しています。
最悪、抗ヒスタミン薬はコデインほど便秘を起こすリスクも少ないので、風邪の鼻症状がひどい場合には抗ヒスタミン薬を配合してある風邪薬を選ぶのもアリですが、中には抗ヒスタミン成分が配合されていない風邪薬もあります。
ではジヒドロコデインを配合していない風邪薬では何があるのかと言いますとおすすめはルルアタックTRです。1日2回で済み効果も高く風邪のすべての症状に効果があるためおすすめです。
また抗ヒスタミン成分は眠くなる成分を配合していますので、抗ヒスタミン成分が配合されていない風邪薬は同時に「眠気が少ない風邪薬」と同じになる薬も多いのでぜひこちらも参考にしてみてください。
代表的な薬は改源だったり葛根湯などがあげられます。
便秘が気になる時は風邪薬を止める
そもそも市販の風邪薬は長期で服用するものではありませんし、市販の風邪薬は風邪を治すものではなく、あくまで風邪症状(熱や鼻や咳など)を軽くしてくれるだけのものになります。
ですから長く使えばそれだけ排便習慣にも悪い影響を与えますしリスクも高くなります。そうすると風邪薬を飲み続けるメリットよりもデメリットが大きくなるため、そのような時は風邪薬の服用を止めましょう。
風邪薬も便秘薬も長期で使用するものではない
市販の便秘薬と風邪薬は併用しても基本的には問題はありませんが、いずれの薬も長期で使用するには適していません。
便秘薬を長期で使用していると薬の効きが悪くなったり、薬がないと便が出なくなる可能性もあります。また風邪薬も長期で使用して得られるメリットはありませんし、お金がかかるだけです。
ですから風邪薬も便秘薬も症状がある時だけピンポイントで使用するようにしましょう。
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