遠方で大事な試験があったり絶対に外せない商談や面接などがある際に、移動時間の長さのため乗り物酔いに困っている人も多いですよね。
そんな時に多くの人が考えるのが「乗り物酔いに効く酔い止め薬」になりますが、残念ながら市販の酔い止め薬は多くが眠気を引き起こす薬となってしまうんです。すると移動時間の大切な時間を有効活用したい人、時間を無駄にしたくない人、移動先で眠気があっては困る人にとっては乗り物酔いの薬を飲もうか迷ってしまいますよね。
そこで今回は市販の酔い止め薬の中から眠気を引き起こしにくいおすすめの乗り物酔い止め薬を紹介していきたいと思います。
酔い止め薬を飲みたいけど眠くなったら困るという人はぜひ参考にしてみてください。
目次
眠気が出にくい酔い止め薬について
酔い止めとしてはトラベルミンR
もし眠気を抑えた酔い止め薬を探している人はトラベルミンRをおすすめします。このトラベルミンRは他の酔い止めと比較して眠気が出にくい薬となっています。
※トラベルミンは多くの種類が発売されていますが、今回おすすめするのはRがついたトラベルミンRになりますので注意してください
どうしてトラベルミンRが眠気が少ない酔い止め薬としておすすめかと言うと、その理由は成分のジフェニドールのためです。このジフェニドールは医療機関ではめまいを改善する薬として使用されているんですが、実際の効果はめまいだけではありません。
そもそも乗り物酔いは「揺れ」や「加速」などが脳に影響を与える事によって生じるものになります。そこでジフェニドールは乗り物酔いの原因となる「揺れが与える脳への影響」を抑える働きを持っているんです。
そしてこの成分を配合している薬はトラベルミンR位しか発売されておらず、さらにこのジフェニドールは比較的眠気を引き起こしにくい成分となりますので、眠気を気にする人におすすめな酔い止め薬となるんです。
ジフェニドールは眠気の副作用を実感した人は0.15%。口渇などの副作用は4.45%と若干高めですが眠気は少なめと言えます。セファドールIFより
また眠気対策と言えばカフェインになりますが、このトラベルミンRにはカフェインも配合しており、さらに吐き気を抑えるスコポラミンという成分まで配合されているんです。ちなみにカフェインは頭痛への効果もあります。
つまりトラベルミンRは1つでめまい・吐き気・頭痛を抑える事が可能となり、おまけに眠気が少ない酔い止め薬となっているんです。
しかし眠気が出にくいトラベルミンRですが使用上の注意として車などの運転は禁止されているんですね。
では車の運転をしないといけない時はどうすればいいのかと言いますと漢方を使用しましょう。これから紹介する漢方は基本的に眠気が出る事はありませんので、もし眠気が全くでない方がいい人はぜひ漢方を試してみてください。
ただし漢方薬は苦味があり子供が飲むには苦労しますので、もし子供が使用する場合はオブラートを使ったり、チョコやアイスなどに混ぜて飲ませるようにしてください。
吐き気がひどい時の酔い止めは五苓散
五苓散は身体の水分を調節してくれる働きがあります。
簡単に言えば吐き気や下痢やめまいに効果を発揮し、おまけに二日酔いにも効果を発揮しますので、もし飲み過ぎた翌日に長時間の移動がある場合などは特におすすめの漢方となります。
市販薬ではそのまま五苓散という名前で発売されていたり「アルピタン」という商品名で発売されていたりします。詳しくはこちらで紹介しています。
五苓散の薬は2歳から使用可能になります。
めまいがひどい時の酔い止めは苓桂朮甘湯
苓桂朮甘湯は身体の水分を調整する働きがあり、上の五苓散と比べると「めまい」に特に効果的な漢方となっています。
苓桂朮甘湯はめまいに対して日常的に使用される有名な漢方になりますが、めまい以外にも頭痛やふらつきにも効果を発揮する漢方になります。ただし吐き気などには効果を発揮しませんので、めまい症状がメインの酔い止めの場合にのみ使用するようにしてください。こちらもそのまま「苓桂朮甘湯」の名前で発売されています。
苓桂朮甘湯はメーカーによって使用可能年齢が異なりますが、多くが2~4歳以上から使用可能になります。
市販の酔い止め薬と眠気について
抗ヒスタミン成分は眠くなる
今回眠気が出にくい酔い止め薬を紹介していますが、そもそも眠気が出る原因として抗ヒスタミンという成分が挙げられます。この抗ヒスタミン成分とは、酔い止め薬としては吐き気を抑えたりめまいやふらつきを抑える効果があり、ほぼ全ての酔い止め薬に配合されているものになります。
よく「風邪薬は眠くなりやすい」と言われますが、実はこれは風邪薬にも抗ヒスタミン成分が配合されているのが理由となります。つまり酔い止めと同じ系統の成分が風邪薬にも配合されているという事です。
ですから酔い止め薬と風邪薬は基本的に一緒に飲むことができません。そして花粉症などの鼻炎の薬も酔い止め薬と一緒に飲むことはできません。
子供の酔い止め薬でも眠気が出る
子供から大人まで使用できる酔い止め薬がありますがこちらも眠気がでます。
「子供でも使用できるならば大人は大して眠くならないだろう」と思われるかもしれませんが、実際は大人でも眠気が出る成分がしっかり配合されていますので、子供も使用できるからと甘く考えないようにしましょう。
酔い止め薬と一緒に飲むコーヒーはおすすめしない
眠気が出ては困る時に多くの人が利用するのがコーヒーなどのカフェイン飲料です。
「カフェインをとれば眠くなくなる」と思うかもしれませんが、コーヒーなどのカフェインと一緒に酔い止めを使用するのはおすすめしません。その理由はカフェインの過剰摂取になる可能性があるからです。
そもそも酔い止め薬にはカフェインが配合されていてるケースが多いです。これはカフェインによる頭痛を抑える働きを期待するためであり、決して眠気防止のためのカフェインではありません。
ではカフェインをもっと摂取すれば眠気がないと思うかもしれませんが、もし酔い止め薬にさらにカフェインを取ると過剰にカフェインを摂取してしまう事に繋がりかねませんし、それでも眠気はやってきます。
一般的に眠気防止としては200㎎のカフェインを越えないようにと言われていますが、例えばトラベルミンRには30㎎がすでに配合されていますから、缶コーヒー1本でも一緒に取ると過剰摂取になるリスクがあります。(缶コーヒーは100~200㎎のカフェインを配合しています)
そして過剰にカフェインをとってしまうとカフェイン中毒の症状が出る可能性が高まります。例えば吐き気やめまいや幻覚などが起こってしまいます。またカフェインは胃腸を荒らす副作用がありますので、もし乗り物酔いの吐き気がある場合などは、その吐き気をさらに悪化させる事に繋がりかねません。
ですから基本的には酔い止め薬とコーヒー及び玉露や緑茶などのカフェインを多く含んでいるものは一緒に取る事はおすすめしません。
眠気を気にしないなら最強の乗り物酔い薬を
行く時は酔い止めが必要な人でも、帰りは多少眠気が出ても構わないという人も多いと思います。もしくは酔う位ならば眠くなった方がマシという人もいるでしょう。
そんな時はアネロンニスキャップという酔い止め薬が最もおすすめとなります。
詳細はこちらで紹介していますので、もし最強の酔い止めを探している場合はぜひこちらを参考にしてみてください。
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