ムカデにかまれた時の痛みは強烈です。
そんな時に市販の薬で応急処置をするには
・ステロイドが配合されている
・症状に応じては強めのステロイド
そして選ぶ塗り薬のタイプはクリームタイプか軟膏タイプにしましょう。
理由としては液体タイプやスプレータイプだと、添加物にエタノールを配合している薬が多いのですが、エタノールは刺激が強いためにムカデのかんだ後の傷口がしみてしまう事があるためです。ですからクリームタイプか軟膏タイプを選ぶようにしてください。
もしべたつきやテカりが気にならない場合や、毛が生えている部分以外に塗る場合は軟膏タイプでもいいですが基本的にクリームタイプなら間違いありません。
以上を踏まえて今回はムカデにかまれた時にぴったりな市販薬を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
※動画でも解説しています
目次
ムカデの痛みに効く市販薬
ムカデにかまれると強い炎症と共に針で刺されたような激痛がやってきます。
またかゆみを伴うこともあります。ですからムカデに噛まれて症状がひどい場合にはステロイドが必須になってきます。ステロイドは痛みやかゆみや炎症をキッチリ抑える事ができる成分です。
ムカデによる炎症は他の虫刺されを比較しても強力なものになりますから、ここはきっちりステロイドを使用していきましょう。そしてステロイドと一口に言っても弱いタイプから強いタイプが存在しますので、ムカデにかまれて症状がひどい場合はなるべく強めのステロイドを使用した方がいいでしょう。
もしくは強いステロイドよりもワンランク下の強さのステロイドには局所麻酔作用や抗ヒスタミン薬なども配合されているため、これらも症状に応じては選択肢になります。
ただしリドカインやジブカインは接触性皮膚炎と言う炎症を引き起こすリスクがありますので、皮膚がかぶれやすい人は避けた方がいいでしょう。
ムカデの痛みに強力な市販のステロイド2種類
既存の市販薬で最強なステロイドを配合している塗り薬は以下の3つです。
・ベトネベートクリームS
・フルコートf
・リンデロンVs
こちらの3つは市販の塗り薬の中で一番強いクラスの強さのステロイドを配合しています。
この3種類は強力なステロイドになるため、十分にかゆみや痛みを抑える事が可能です。おまけに「炎症」に関してはさらに効果を実感できますので、もし腫れがひどい場合はベトネベートクリームかフルコートFを選ぶことをお勧めします。
フルコートfの方は抗菌薬も配合されていますので、ジュクジュクしている場合や化膿している場合はフルコートfを選ぶようにしましょう。
ちなみにムカデには医療用ステロイド軟膏である「リンデロン」が有効であり度々使用されますが、そのリンデロンと同じ成分の市販薬がまさにリンデロンVs、そして実はベネベートも同じ成分になるんです。
ワンランク下のステロイドの塗り薬
では上で紹介した最強のステロイドよりワンランク下の強さのムカデにかまれた時のおすすめの塗り薬を紹介します。
それはプレバリンαクリームです。
プレバリンαには「ステロイド」と局所麻酔成分の「リドカイン」がバッチリ配合されていますし、殺菌作用のある「イソプロピルメチルフェノール」や皮膚の週副作用のある「ビタミンE」も配合されています。
<プレバリンαクリームの成分>
プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
ビタミンE酢酸エステル
リドカイン
イソプロピルメチルフェノール
プレバリンαクリームはクリームタイプだけでなく軟膏タイプもありますが、上でも紹介した通り基本的にはクリームタイプを選ぶようにしましょう。
ムカデの痛みにムヒやウナコーワは効くのか
家にムヒやウナコーワがある人は取りあえずこれらの薬を塗る人もいるかもしれません。
では肝心な「効果」に関してですが、ムヒとウナコーワの最もオーソドックスな商品である「液体ムヒS2a」や「新ウナコーワクール」を例に挙げると、正直十分な効果を実感できない可能性がありますが使ってみる価値は十分にあります。
ただ新ウコーワクールはステロイドは配合されていませんので、満足のいく効果を実感できないかもしれません。
液体ムヒS2aにはステロイドが配合されていますが、上で紹介したプレバリンαクリームよりもワンランク下の強さのステロイドになります。ただそれでもステロイドであることには変わりませんので、かゆみや痛みにはある程度効果を発揮するでしょう。
もしムヒやウナコーワを使用するならば最も強いステロイドを配合している「ムヒアルファEX」や「ウナコーワエース」があり、こちらはプレバリンαクリームと同じ強さのステロイドを配合していますが、いずれもメントールが配合されていますので沁みる可能性があります。
ムカデにかまれた時の薬の塗り方
薬を塗る前に確認すべきこと
ムカデの毒素は蜂などと同じように「アナフィラキシーショック」を起こすことがあります。この場合は一刻も早く病院に行くようにしましょう。
アナフィラキシーショックの症状としては、頭痛・吐き気・ふらつき・めまい・呼吸困難などがあります。また以前ムカデにかまれた人は特に注意してください。
またアナフィラキシーショックではないにしても薬を使ってもかまれた部位の炎症が酷かったり痛みがひどい場合は病院を受診するようにしましょう。
まずはしっかり洗う
いきなりかまれた所に薬を塗るのはやめましょう。
と言うのもムカデはかまれると同時に毒素を放出します。これが皮膚の炎症や痛みを引き起こしている原因なのです。ですからまずはしっかりムカデの毒を洗い流しましょう。そしてムカデのかみ口から搾り取るようにして水で洗い流してください。
そして実はこの時水よりも「43度以上のお湯」の方が効果的なんです。理由はムカデの毒は43度以上のお湯をかければ失活してくれるからです。
ただこれに関しては明確な根拠となるデータがありませんでしたので(実はあるのかもしれません)、もし可能であれば行う位で良いと思います。
※なぜ43度かと言えば火傷しない温度で耐えられる温度が43度と言う説もあります
薬の塗り方
塗り方はかまれた部位を中心に広めに塗るようにしましょう。
炎症が強いと思うので炎症が収まるまでしっかり塗り続ける必要があります。
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