ヒルドイドは保湿効果の高い医薬品ですが2018年には美容目的で使用されることが問題視されました。そして2019年には花粉症薬や風邪薬、そして市販薬で代替え可能な薬の保険適応外のニュースもありました。もちろんヒルドイドも例外ではないでしょう。
そもそもヒルドイドは医薬品であり治療目的以外に使用することは多くのデメリットがあることを忘れてはいけません。
しかしヒルドイドを愛用している人はできるだけ長い期間ヒルドイドを使用したいですよね。
そこで今回はそんなヒルドイドと同成分をできるだけ安全に、おまけに合法的に美容目的で使用する方法を紹介したいと思います。
ヒルドイド愛用者、ヒルドイドが手放せない人、保湿に長期間悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
目次
ヒルドイドを美容目的で使用してはいけない理由
医療保険を利用することは法令違反の恐れあり
ヒルドイドは当然ですが医療目的として医師から処方される医薬品です。
そして日本は皆保険制度なので医療目的ならば保険が適応されます。しかしこれを医療目的ではなく美容目的で使用してしまうと本来の医療保険から外れてしまい、場合によって薬機法(旧薬事法)に抵触してしまう可能性があります。
またヒルドイドの美容目的問題は全国的に有名になってしまったため、ヒルドイドのメーカーであるマルホからもヒルドイドの適正使用に関する注意喚起がなされています。
これを無視して皮膚科に行って過度なヒルドイドの処方を頼むことははっきり言って医療機関側にとっても迷惑であり、医師側も安易に処方できなくなっているのです。
ヒルドイドを美容目的で使用すると副作用被害救済制度が受けれない
全ての医薬品には副作用が存在します。副作用がない医薬品は存在しません。
中には薬の副作用によって重い障害が残ったり、入院が必要になってしまう場合もあります。
ただ日本の制度の中に「医薬品副作用被害救済制度」と言う制度があります。
これは何かと言いますとその名の通り、副作用で起きた様々な障害等を保証してくれるというものです。基本的には薬を使用して入院が必要になった場合などに入院費が全額免除されるものになります。
しかしこの副作用被害救済制度が適応されるための条件がいくつかあるんですが、その1つに「医薬品の使用方法が適正と認められた場合」というものがあります。つまりヒルドイドが病院の医師から処方されたものだからと言って、指示された回数や部位を守らずに使用した場合の副作用に関しては一切の補償がされない可能性が高くなってしまうんです。
「しょせんは保湿剤でしょ」と思って美容目的に使用するにはそれ相応のリスクがあることを決して忘れてはいけません。
ただやはりヒルドイドの効果の高さから保湿剤として、もしくは美容目的として使用したいという人も少なくありませんよね。
そんな時に合法的にヒルドイドを美容目的で使用できる方法があるんです。それはヒルドイドの代わりに
NALC ナルク 薬用ヘパリンミルクローション
を利用する方法になります。
NALCナルク薬用ヘパリンミルクローションが美容目的に使用できる理由
「NALC ナルク 薬用ヘパリンミルクローション」はヒルドイドと同じ成分である「ヘパリン類似物質」を配合しているローションタイプの塗り薬です。
ではどうしてヒルドイドは美容目的にNGでナルク 薬用ヘパリンミルクローションはOKなのかと言えば
・医薬部外品でより安全であるから
・医療用のヒルドイドと異なり肌に優しい作りになっているから
この2つが大きな理由となります。
では詳しく紹介していきます。
医薬品でなく医薬部外品のためより安全
ナルクが美容目的で使用できる理由はヒルドイドと以下の点で異なるためです。
ナルク 薬用ヘパリンミルクローションは医薬部外品
ヒルドイドは医薬品
これが大きな違いです。
そもそも医薬品と医薬部外品の違いは何かと言いますと、治療を目的とし成分の濃度も明記されているのが医薬品、予防や衛生を目的としており成分の濃度が明記されていないのが医薬部外品になります。
そして医薬部外品の特徴としては医薬品と比べて副作用のリスクが大幅に軽減することが可能となります。
もちろん医薬部外品だから絶対に安全と言うわけではありませんが、ただでさえリスクの低いヒルドイドよりも更にリスクは低下するでしょう。
ヒルドイドと異なり肌に優しい作り
ヒルドイドは医療目的、つまり治療を目的としているため化粧品のように過度に肌に優しい作りにはなっていません。もちろんヒルドイド自体が比較的安全に使用できる塗り薬であることは間違いありませんが、やはり長期で使用したり顔に使用する場合はおすすめしません。
しかしこのナルクは美容目的を意識して作られたものになるため、アルコール・着色料・香料。鉱物油を配合していません。一方でヒアルロン酸やリピジュア・スクワランなどを配合しています。
ですから長期で使用することや顔の保湿にも使用することが可能になります。
ちなみに公式HPではナルクは「副作用がない」とまで言い切っていますので(少し言い過ぎな気もしますが)より安心して使用できます。
ヒルドイドと比べて効き目は弱い
ヒルドイドとナルクの効き目と比べてみると効き目で言えば当然ながら
ヒルドイド(医薬品)>ナルク(医薬部外品)
となっています。
この理由は医療用のヒルドイドは100gあたり0.3gの「ヘパリン類似物質」が配合されていますが、医薬部外品のナルクは100gあたり0.3g未満で配合されているためです。
ですからもし乾燥がひどい場合はナルクよりもヒルドイドを使用することをおすすめします。
ヘパリン類似物質を配合している医薬部外品は2種類
ヘパリン類似物質配合の医薬品は非常に多くの種類が発売されています。
例えば「HPローション」や「saiki(さいき)」などもヘパリン類似物質配合です。
しかしヘパリン類似物質配合の医薬部外品と言うのは実はかなり少ないんです。
ざっくり言って今回紹介した「ナルク 薬用ヘパリンミルクローション」もしくは「ヘパソフト 薬用 顔ローション」になります。
ではこの2つはどちらの方がおすすめなのかと言いますと
購入しやすさで言えばヘパソフト 薬用 顔ローション
肌に気を遣うのであればナルク 薬用ヘパリンミルクローション
という選び方をしましょう。
ヘパソフト 薬用 顔ローションはAmazonなどのネット販売や一部ドラッグストアでも購入可能な医薬部外品になります。一方のナルクは専門のネットサイトからしか購入することができません。
ただナルクの方はより肌に優しい作りをしており、保湿効果のあるリピジュア・スクワランそしてヒアルロン酸までも配合されています。また値段の面で言ってもヘパソフトは50gで約700~800円(Amazonより)になりますので、200ml配合のナルクの2880円とほぼ差はありませんが、ナルクは3個購入で1個プレゼントなどの特典もあるため、シーズン中はずっと使用するような人には価格の面でもナルクの方がおすすめです。
乾燥肌の人はヒルドイドからナルク 薬用ヘパリンミルクローションへ
上でも紹介しましたが保湿効果としてはナルクよりもヒルドイドの方が強いです。
ですから乾燥がひどい場合であるならばまずはヒルドイドを使用することをおすすめします。もちろんヒルドイドも顔にも使用可能なので長期にならなければ全く問題ありません。
しかし乾燥が落ち着いた時、そしてヒルドイドを使用した方が肌の調子がどう考えてもいいと思う場合、長期で使用した方が良いと思った場合などはやはりヒルドイドは長期で使用するのは辞めてナルク薬用ヘパリンミルクローションなどの保湿剤に切り替えてみてはいかがでしょうか。
もしくはそもそもヒルドイドは確かに保湿効果が高いが、他の保湿効果が高い安全に使えるタイプも試してみたいという人はぜひヒフミドを試してみましょう。
http://allegra.tokyo/otc/hihumido-hositu
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