皮膚が乾燥した時に塗り薬を使って乾燥を防ぐ人も多いと思います。
また病院で処方された「ヒルドイド」と言う塗り薬が乾燥に非常に効果的だった人も多いのではないでしょうか。
実際にヒルドイドは市販薬として発売されており、ドラッグストアやネットでも購入する事が可能な人気の高い塗り薬です。
しかしヒルドイドには乾燥を防ぐ効果はありますがかゆみを抑える効果はありません。
すると乾燥・かゆみがある場合にはより効果がある塗り薬が欲しいですよね。
そこで今回はそんなヒルドイド以上の効果を示し乾燥肌やかゆみに効く市販の薬を紹介したいと思います。
もしヒルドイドがあまり効果がなかったり、ヒルドイドを使用してもかゆみがひどかったりする人、そもそもヒルドイドを良く知らないと言う人はぜひ参考にしてみてください。
目次
ヒルドイドが乾燥に効く仕組み
まずヒルドイドについてより詳しく紹介していきます。
ヒルドイドは保湿効果だけではなく血行を良くする効果も期待され、病院ではかなり使用頻度が高く、処方された事がある人も多いのではないでしょうか。
そして成分名は「ヘパリン類似物質」という名前のものになります。
またヒルドイドは血が固まるのを防いだり、鬱血(うっけつ:血のめぐりが悪くなる状態)を改善する効果もあるので、打ち身や捻挫などの症状にも効果があり、組織の修復にも有効な薬となっています。
ちなみにヒルドイドはステロイドは配合されていませんので安心してお使いください。
市販で買えるヒルドイドの紹介
ヘパリン類似物質のみ配合している市販薬
そんなヒルドイドですが、実際にヒルドイドの成分である「ヘパリン類似物質」のみを配合した市販の薬は多く発売されていますので紹介していきます。
HPクリーム・ローション
アットノンジェル・クリーム
ピアソンHPクリーム・ローション
アットノンtコンシーラータイプ
テレスHiクリームH
アットノンLローション
ヒルマイルド
などなど。これらが純粋にヘパリン類似物質を配合しているヒルドイドと同じ効果のある市販の薬となります。
効果に差はほぼありませんので、これらの中で一番安いのを選ぶのをおすすめします。
もし病院に行く時間がない人や、病院に行く程の症状でない人はこれらの市販の薬で対応してみてはいかがでしょうか。
これらの薬を選ぶ際には
塗る範囲が広範囲・有毛部ならばローション
その他ならばクリームタイプ
という様な選び方をしましょう。
そして基本的にはクリームタイプがしっかり皮膚に浸透しおすすめです。
ちなみにこれらのヒルドイド類似薬ですが、完全に医療用のヒルドイドと同じ市販薬はありません。添加物等が異なります。いわゆるジェネリックの様なものです。
ヒルドイド配合の市販薬を一発で探す方法
もしドラッグストアを訪れてヒルドイド配合の市販薬を購入しようと思った時に、上で紹介した薬がない場合もあるかと思います。
ではそんな時にヒルドイド配合の薬を見つける方法は1つ。
成分欄を見ましょう。
もし成分欄に「ヘパリン類似物質」という記載があった場合は間違いなくヒルドイド配合の塗り薬となります。
この時に絶対に「ヒルドイド」という成分名を探さないでください。ヒルドイドはあくまでも商品名なので、絶対に成分欄に記載されることはありません。
また100gあたり0.3g配合してあるものはヒルドイドと同量の成分を配合しているので
「ヘパリン類似物質・・0.3g(100gあたり)」
といった記載がある時はヒルドイドと同じ薬と思って結構です。
ヒルドイドにプラスの効果がある市販薬
冒頭でも言いましたが、ヒルドイドは保湿効果は高いのですが、かゆみに効く効果はありません。
ではここからかゆみにも効いてヒルドイドと同じ「ヘパリン類似物質」を配合している市販の塗り薬を紹介していきます。
かゆみと肌荒れと乾燥がひどい場合
イハダ ドライキュア乳液
ヘパリン類似物質はもちろん、かゆみをしっかり抑える「ジフェンヒドラミン」、皮膚を保護し肌荒れを抑え組織の修復を早めてくれる「アラントイン」、皮膚の血行を改善する作用が期待できる「トコフェロール酢酸エステル」が配合されています。
これらの配合成分により、かゆみと皮膚の改善効果が高まり、ただのヘパリン類似物質配合の薬よりも高い効果を期待できるようになります。
イハダドライキュア乳液はその名の通り「乳液」なので顔に使用しても問題ありません。
もし顔の使用を重点的に考えているのであればイハダドライキュアを選ぶようにしましょう。
顔の炎症やかぶれ・乾燥がある場合
saiki(サイキ)
こちらもローションタイプと乳液タイプの2種類がありますが、配合されている成分は同じになります。
saikiはヘパリン類似物質に加えて炎症を抑えるグリチルリチン酸、皮膚を保護し肌荒れを抑え組織の修復を早めてくれるアラントインを配合しています。
またsaikiには乳液タイプが発売されています。あまり他社で乳液タイプのヘパリン類似物質の薬は発売されていないため、もし乳液タイプが欲しい人はsaikiがオススメです。
ヘパソフトプラス
ヘパソフトプラスはかゆに効く成分を2種類配合し、もちろんヘパリン類似物質も配合されています。ローションタイプもありますがこちらは医薬部外品なので配合している成分量が若干少なめです。
ヘパソフトプラスはクリームタイプとなっていますのでクリームで使用したい人にはぜひヘパソフトプラスを使用してみてください。
かゆみが強い場合はステロイドも考慮
もしかゆみや炎症がそこそこ強い場合にはヘパリン類似物質+ステロイドと言う形もアリです。純粋なヘパリン類似物質(HPクリームやヒルマイルドなど)にプラスしてステロイドを使用すれば保湿とかゆみと炎症を最も効果的に改善する事ができます。
※選択するステロイドはこちらを参考にしてみてください
ヒルドイド配合市販薬の塗り薬の使い方
ヒルドイドが使えない身体の部位
ヒルドイド及び上で紹介したヒルドイド配合の薬は顔に使用しても構いません。
そうなるとほとんどの身体の部位で使用する事が可能となりますが、ヒルドイドを塗るのを避けた方がいい場所として以下の部分が挙げられますので注意しましょう。
<ヒルドイドを避けた方が良い部位>
・目や粘膜の部分
・傷になっている部分
・ヒルドイドを塗って強い刺激を感じる部分
これらの部位にヒルドイドは逆効果になってしまいますので、使用を避けるようにしましょう。
ヒルドイドの効果をより実感できる塗り方
入浴後には1回必ず使用するようにしてください。
入浴後は皮膚の薬の浸透が格段に良くなるためおすすめです。あとはかゆみが出た時にも使用するようにしましょう。
そしてヒルドイドの適切な塗る量としては以下の通りです。
クリームの場合
⇒「人差し指の指先から第一関節まで」出した量が「手のひら2枚分」の範囲に塗るイメージ
ローションの場合
⇒「1円玉程度」の範囲で「手のひら2枚分」の範囲に塗るイメージ
で使用しましょう。マルホ「ヒルドイドの塗り方」参照
また5~6日程度使用しても改善が見られない場合は、薬が合っていない可能性がありますので、長期で使用するのは避ける様にしてください。
ヒルドイドは二の腕のブツブツにも効く?
ヒルドイドはその効果の高さから二の腕のブツブツや黒ずみ、ザラザラにも効果があると言った情報を目にする事がありますが、正直ヒルドイドはそういった症状にはおすすめしません。
確かにヒルドイドは血流改善効果や炎症を抑える働きから、皮膚を正常な状態に戻す働きがあるため、二の腕のブツブツや黒ずみに効果を発揮する場合もあるでしょう。
しかし本当に二の腕のブツブツや黒ずみを解消するには「尿素」という成分を配合してある薬を使用した方が間違いなく効果的になります。
この尿素という成分は皮膚の再生を早めてくれる働きがあるため、二の腕のブツブツや黒ずみに最初に使用するべき薬になるんです。おまけにヒルドイドよりも安いです。
ですからヒルドイドを使用するのは効果の面でもお金の面でもおすすめしません。
もし二の腕のブツブツや黒ずみに悩んでいる人はこちらも参考にしてみてください。
ヒルドイドは化粧品ではなく医薬品
今回紹介した薬はヒルドイド以上の効果を発揮しますが注意が必要です。
と言うのもやはり「医薬品」であることに変わりはありませんので、漫然と長期で使用するのはあまりおすすめできません。
また「ヒルドイドは美容目的に良い」といった誤った考えも広がってしまい、いつまでもヒルドイドを使用するのは肌への影響も、そして財布にも決して良くありません。
すると「ヒルドイドを使用した後はどうすればいいのか?」と思う人もいるかもしれませんが、そんな時におすすめなのがヒフミドになります。
http://allegra.tokyo/otc/hihumido-hositu
こちらは医薬品ではなく化粧品の分類で、化粧品の中では保湿効果にかなり優れたものになります。
ですから症状がある程度落ち着いたらヒフミドにシフトしてはいかがでしょうか。
トライアルセットは一式(ローションやクリームや洗顔など)が入っており送料無料となっています。
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