市販薬の中には主成分・効能・効果、使い方が同じの薬があります。
基本的に効果は同じですが、異なるのが値段と添加物、そして販売メーカーです。
言ってみればジェネリック医薬品のようなものですね。
ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、これまで有効性や安全性が実証されてきた新薬と同等と認められた低価格なお薬です。
これはもともとあった薬を似せて作ったので開発費がかからず安くで作る事が出来るため、その分安く販売する事ができる薬の事です。
※市販薬の場合は実際はジェネリック医薬品とは少し異なるのですがここでは割愛します。興味がある人はこちらを参考にしてみてください。
そこで今回は同じ成分で名前が異なる市販薬を見ていきたいと思います。
目次
名前が似ている薬について
メインとなる成分は同じ
「名前が似ているので怪しい」と不安がある人も多いと思いますが、すべての成分や製造工程などは国の管理の下製造されているものになります。
そして肝となる主成分は全く同じものとなります。
例えばイブA錠に似せて作ったアダムA錠も全く同じ成分で作られています。共に「イブプロフェン」「カフェイン」「アリルイソプロピルアセチル尿素」が同じ量が配合されています。
そしてそんな(PB)プライベートブランドの特徴としては、現在多くのドラッグストアがプライベートブランドの薬を作っているため、効果がほぼ同じで安価であり、いろんな種類のプライベートブランドの薬があることが挙げられます。
PBでないが同じ成分の薬もある
市販の薬の中にはBPではありませんが、成分が全く同じ薬も実は結構存在するんです。
一見別ブランド(例えばノーシンとセデスなど)でも同じものもありますので、今回はそれも含めて同じ成分の薬を紹介したいと思います。
同じ成分配合で名前の違う薬
イブA錠と同じ成分
アダムA錠
ノーシンピュア
セデスキュア
これらの薬には主成分の解熱鎮痛剤の「イブプロフェン」が150mg配合されています。また「アリルイソプロピルアセチル尿素(60mg)」という鎮静剤、それに「 無水カフェイン(80mg)」が配合されています。
ロキソニンSと同じ成分
ロキソニンS
ロキソプロフェン「クニヒロ」
ナロンLOXY
解熱鎮痛剤の「ロキソプロフェン」を配合しています。
ロキソニンは言わずと知れた人気薬になりますので複数の薬が発売されています。
ガスターと同じ成分
ベッセンH
ファモチジン錠「クニヒロ」
こちらは「ファモチジン」という胃酸を強力に抑える成分を配合しています。胃酸を抑える力が強力な人気の薬です。意外と販売している企業は少ないです。
イブプロフェンを200㎎配合
リングルアイビーα200
ナロンメディカル
共にイブプロフェンを200㎎配合しており1日3回飲めるのがポイントです。この作りは非常に有用な作りなのですがこちらも上のファモチジンと同様に意外と販売している企業は少ないという印象です。
セチリジン(抗アレルギー薬)
コンタック鼻炎Z
ストナリニZ
こちらは花粉症によく使用される「セチリジン」を配合しています。眠気が少し出てしまうのが欠点ですが市販薬の花粉症薬の飲み薬の中では効果が高いのが利点となります。
オキシコナゾール100㎎配合
フェミニーナ膣カンジダ
オキナゾールL100
こちらはカンジダ治療薬の薬です。抗真菌薬と言う事もあり販売する企業も限られています。
値段の安い市販薬を購入することについて
少しジェネリック医薬品の話をします。
2021年現在、ジェネリック医薬品のシェアは約80%に達成しています。日本ジェネリック製薬協会
ちなみにジェネリック医薬品のシェア80%というのは、すでにジェネリックが発売されている薬の中でのシェア80%となりますので最近発売された薬や、まだジェネリックが販売されていない薬は対象外となります。
そして市販薬の中にもジェネリック医薬品のような薬が次々と販売されていますが、こちらもシェア的な目標があるのかと言えば当然ながらありません。
そもそもどちらを選ぼうがお金を支払うのはあなたになるためです。
と言うのも、病院で貰う薬は0~3割負担、裏を返せば7~10割は保険がきいている状態です。しかし市販薬はすべて10割負担となっています。それならばどちらを選ぼうか自由です。好きな方を選びましょう。
しかしそうは言っても
「高い薬の方が効果が強い」
というイメージを持つ人は結構多いのではないでしょうか。医療の現場でもジェネリック医薬品に関しても賛否両論あります。
この件に関して言えば薬の種類によってはジェネリック医薬品と先発品は効き目に差がないという報告もありますし、逆に主観が入る薬は効果が異なると感じる人がいるのも事実です。つまり一概に判断する事はできません。
ただ1つ言える事は「安いから効かない」という事は一般論として正しいとは言えません。
そもそも病院でもらう薬の様に長期間で使用するものでもなく、短期間の使用になる事が多い市販薬においては下手に値段の多寡で判断するよりも、どの成分が配合されている市販薬を選ぶかの方が重要になってきます。
個人的にも市販薬でも医療用の薬でも成分が同じであるならば値段が安い方を選択します。そしてもし効き目が悪いと感じた場合は値段が高い方に切り替えるのではなく他の薬を選択するでしょう。
そして繰り返しになりますが市販薬は全額自己負担になりますので、多少値段が高くても先発品がいいと言う人は先発品を選べばいいですし、少しでも安く抑えたいという人は値段が安い方を選べばよいと思います。
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