女性がトイレに近い時、いわゆる頻尿の場合におすすめな市販薬としてレディガードコーワが挙げられます。
レディガードコーワは市販薬の中では頻尿に効果が高いため、利用している人や利用を考えている人も多いかと思いますが、実際に頻尿になって困るのは夜間だけでなく、日中のトイレに行けない環境の場合も大変困ってしまいますよね。
そこでここではレディガードコーワの効いている時間、飲むべきタイミング、そしてそもそもレディガードコーワは頻用に効くのかなどについて紹介したいと思います。
ぜひ日中・夜間のトイレで困っている女性の方は参考にしてみてください。
目次
レディガードコーワについて
レディガードが頻尿に効く理由
レディガードコーワの成分は「フラボキサート」という成分になります。
この「フラボキサート」という成分は漢方を除いて唯一市販で購入できる頻尿に効果のある医薬品になります。実際に病院でも「ブラダロン」という名前で使用されている薬です。
そんなフラボキサートはどの様な働きがあるのか簡単に説明します。
そもそも尿は「膀胱」という場所に蓄えられており、それがいっぱいになりそうな時に尿意を感じるようになります。しかし頻尿の人はその膀胱に蓄えられる尿の量が少なくなってしまったり、少量の尿でも尿意を感じたりしてしまうためトイレが近くなってしまいます。
そこでレディガードコーワはそんな膀胱の容量を大きくしたり、尿量が少なくても尿意を感じにくくする働きがあります。
レディガードの効き目
レディガード(フラボキサート)の効き目に関してですが、こちらは以下のデータがあります。
神経性頻尿1,686 例中957 例(56.8%)に、膀胱炎1,361 例中824 例(60.5%)に、前立腺炎376 例中178 例(47.3%)に有効であった。ブラダロンIF
「神経性頻尿」と言うのは特に何か病的なものがあるわけではなく、精神的なものが影響してトイレが近くなっている状態です。かたや「膀胱炎」「前立腺炎」と言うのはこれらの疾患の時に頻尿の症状になってしまいますが、これらの頻尿にも有効と言うことです。
※しかし膀胱炎や前立腺炎の場合には根本的な治療を優先する必要があります
ではメインとなる神経性頻尿ですが約57%に有効となっています。試験の内容が不明ですのでどれだけ信憑性があるかは不明ですが57%と言う結構リアルな数字ではないでしょうか。
レディガードの成分のフラボキサートに関した効き目に関する論文においても、フラセボや他の過活動膀胱治療薬と比べても有効性を感じ、副作用も少ないとされています。PMID: 27649675
また他の頻尿に使用される「抗コリン薬」と効果を比較した際にフラボキサートと抗コリンでの治療での差はなかったという報告もあります。
しかしエビデンスの少なさもありガイドライン上では推奨の強さは「行ってもよい」のC1に位置付けられ、そこまで強く推奨はされていません。参考:ガイドラインライブラリ
ただ市販薬の中では他を見渡した時にこのフラボキサートを真っ先に試すべきでしょう。
レディガードコーワが効く時間は1時間以内
レディガードコーワは飲んでどのくらいで効果が出るのかと言いますと、大体30分後には効果を感じられ、薬を飲んで約1時間後は最も効果を発揮する薬となっています。
また効果が続く時間ですが、薬を飲んで約3時間後にピーク時の約半分になりますので、おおよそ3時間は薬の効果を実感できるでしょう。ブラダロンHPより
つまり理想的な飲み方としては
夜間の頻尿がある場合は寝る前に飲む(ただし水分を多く飲み過ぎない)
バスなどで移動する場合も移動する直前に飲む
と言った飲み方をすれば、もっともレディガードコーワの効果を活かせるでしょう。
レディガードコーワの効果の判断
ではレディガードコーワが効くのか否かを判断する方法ですが、薬の効く時間を考えれば難しくありません。
例えばレディガードコーワは飲んで約1時間後に最も効果を発揮しますので、もしレディガードコーワを飲んで1時間経った時にトイレに行きたいと思った場合はレディガードコーワが効いていない可能性があります。
ただ体調によって薬の実感がたまたまできなかった可能性もありますので目安として1箱使っても同じ様に効果が実感できない場合は薬を使い続けるのは止めましょう。
使い方や値段
<用法用量>
成人女性1回1錠1日3回の服用です。15歳未満の小児や男性は使用する事ができません。
※医療用と一番異なる点は市販のフラボキサートは「男性は使用できない」になるでしょう。
<値段>
2300円(20錠)
1日3錠使用するので約1週間分で2300円という計算になります。
男性に使えない理由
市販のレディガードコーワは男性は使用する事はできません。しかし一方で医療用として病院で使われる時は男性に使用される事もあります。
ではどうして市販の時だけ男性は使用できないのでしょうか。
その理由は男性の頻尿の場合前立腺肥大症の可能性があるためになります。
「前立腺肥大症」というのは男性にのみ起こる病気で、その名の通り前立腺という部分が肥大して起こる病気になります。そして前立腺肥大症になるとその症状に頻尿が挙げられます。前立腺が肥大した結果、尿道を圧迫してしまいその刺激によって頻尿になってしまうんです。
しかし前立腺肥大症の頻尿はその根本的な治療を行わないと症状は悪化する一方で、最悪の場合尿が出なくなってしまいます。
すると自己判断で頻尿の治療を行ってしまうと、前立腺肥大症を見逃してしまう可能性が高まってしまうため、市販で使用する場合は男性は使用できない薬になっているんですね。
副作用と注意点
レディガードコーワは15歳未満の小児、そして男性は使用することはできません。また妊娠している可能性のある人や、胃腸の調子が悪い人・緑内障がある人も避けてください。また風邪薬や鼻炎の薬には飲み合わせの悪いものがあり、薬の副作用が出やすくなる事がありますので併用は避けましょう。
レディガードコーワの副作用として多いのは胃腸障害や腹部症状(下痢や便秘)などが挙げられます。
そしてもし頻尿以外に痛みがあったり血尿がある場合は、単なる頻尿ではなく膀胱炎などにかかっている可能性が高いです。実際に膀胱炎だった場合は水分を多くとる事が推奨され、まさに頻尿とは治療が逆になりますので注意が必要です。まずは病院を受診しましょう。
レディガードコーワの値段が高いと思ったら
もし女性の頻尿の方で一度レディガードコーワを試してみたいけれど値段が高すぎると思っている人も少なくないと思います。
レディガードコーワは定価で2000円を越えますので、もし効果が全くなかった時の事を考えると不安になってしまいますよね。
しかしそんな人におすすめなのがユリガードLというお薬になります。このユリガードLは実はレディガードコーワと全く同じ成分になります。配合されている薬の量も同じです。飲み方も同じになります。
おまけに値段もレディガードコーワと同じ2300円(20カプセル入り)になります。違う点と言えばレディガードコーワが錠剤でユリガードLがカプセルという点くらいでしょう。
ではどうしてレディガードコーワよりもユリガードLの方がおすすめなの?と思われるかもしれませんが、実は販売価格がユリガードLの方が断然安いんです。
実はこの2種類は定価は同じ2300円なんですが、実際の店舗での販売価格やネット上での販売価格はほとんどがユリガードLの方がレディガードコーワより安くで販売されています。もちろん値段が安いからと言って効果に差があるという訳ではありません。
すると1箱の購入で定価が2000円以上する薬になりますし、もし効果が実感出来れば数回購入する事も考えられますので、少しでも安い方に越したことはないでしょう。
もし自分の身近なドラッグストアでレディガードコーワとユリガードLの両方が販売されている時は絶対に値段を比較するようにしてください。
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