今回は医療用のせき止め薬として有名な「フスコデ配合錠」と同じ市販薬を紹介したいと思います。
フスコデ配合錠はコデインという咳に強力に効く成分を配合し、かなり咳に効く薬として使用されていますので、もし咳が酷くてつらい場合はぜひ参考にしてみてください。
しかし成分のコデインが12歳未満は使用できませんので注意してください。
目次
フスコデ配合錠と同じ薬はエスエスブロン錠
エスエス製薬の「エスエスブロン錠」という薬がフスコデ配合錠と同じ薬となります。
実際に成分を比較してみます。
フスコデ配合錠とエスエスブロン錠の成分比較
フスコデ配合錠 | エスエスブロン錠 | |
ジヒドロコデインリン酸塩 | 27㎎ | 30㎎ |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 | 63㎎ | 50㎎ |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 13.5㎎ | 8㎎ |
無水カフェイン | なし | 90㎎ |
※成人1日量の比較になります
各成分の効果は以下の通りです。
ジヒドロコデイン・・咳中枢に作用し咳を強力に抑える
メチルエフェドリン・・気管支を広げて呼吸を楽にする
クロルフェニラミン・・アレルギー性の咳を抑える
カフェイン・・眠気を抑える
フスコデ配合錠とエスエスブロン錠は全く同じという訳ではありませんが、メインとなる咳止め成分は同じになります。
つまりフスコデ配合錠に最も近い市販の咳止め薬はエスエスブロン錠と言えます。
また強力な咳止め効果のあるコデインに関しては市販薬のエスエスブロン錠の方が多く配合されており、効果は全く引けを取りません。
エスエスブロン錠について
【効能効果】
せき、たん
【用法用量】
次の1回量を1日3回、水又はぬるま湯で服用してください。服用間隔は4時間以上おいてください。
年齢 | 成人(15才以上) | 8才-14才 | 5才-7才 | 5才未満 |
1回量 | 4錠 | 2錠 | 1錠 | 服用しないこと |
【価格】
1100円(60錠)
1500円(84錠)
※追記:12歳未満は使用できなくなりますので、使用は12歳以上からにしてください
エスエスブロン錠とエスエスブロン液の違い
エスエスブロン錠には液体タイプのエスエスブロン液も発売されていますが、この2つは名前が似ていますが錠剤と液体は全く別物と考えてください。
エスエスブロン液にはフスコデ配合錠やエスエスブロン錠に配合されている「コデイン」は配合されておらず「デキストロメトルファン」という成分を配合しています。
そしてエスエスブロン液はメチルエフェドリンを配合しておらず、代わりにたんを出しやすくする「グアイフェネシン」という成分を配合しています。
ではエスエスブロン錠とエスエスブロン液はどちらの方が良いのかと言えば、エスエスブロン液の方がおすすめです。理由としてはコデインは便秘や眠気などの副作用が出やすいためリスクを考えるとコデインを配合していないエスエスブロン液の方がおすすめだからです。
エスエスブロン液に配合されている咳止め成分の「デキストロメトルファン」はコデインに劣らない強さを発揮する咳止め成分になりますが、コデインは12歳未満は使用出来なくなるのに対してデキストロメトルファンは8歳から使用できますので、子供が使用する場合はエスエスブロン液を選ぶようにしましょう。
エスエスブロン錠に去たん作用がプラスされた薬
フスコデ配合錠に「カルボシステイン(ムコダイン)」をプラスし、他の成分の配合量も多めに配合されている薬があります。(カルボシステインとは去痰作用のある成分です)
それは「クールワン せき止めGX」となります。
もしたん絡みが酷い咳の場合はこちらのクールワンせき止めGXもおすすめです。
【効能効果】
せき、たん
【用法用量】
下記の1回服用量を1日3回食後に服用してください。
年齢 | 1回服用量 | 1日服用回数 |
大人(15歳以上) | 2錠 | 3回 |
8歳以上15歳未満 | 1錠 | |
8歳未満 | 服用しないでください |
【価格】
1600円(24錠)
1900円(30錠)
ちなみに「新エスエスブロン錠エース」という薬はクールワンせき止めGXと全く同じ薬です。
ただし新エスエスブロン錠エースは成人の1回の服用量が4錠になりますので、クールワンせき止めGX(1回に2錠)の方がおすすめと言えるでしょう。
エスエスブロン錠の注意点
エスエスブロン錠の副作用
フスコデ配合錠やエスエスブロン錠は咳への効果も強く、さらに効いてくる早さも早い薬です。
しかし3つの薬が配合されている事で、気を付ける必要が出てくる副作用なども増えていますので紹介していきます。
副作用
便秘、口渇、眠気、排尿困難など
使用を避けた方が良い疾患
高血圧・高血糖、心臓疾患、緑内障、肝臓病、甲状腺機能障害、前立腺肥大症など
エスエスブロン錠は喘息の人は使わない
エスエスブロン錠は咳止め効果は強いですが喘息がある人は使わないようにしましょう。
その理由としてエスエスブロン錠に配合されている「コデイン」が喘息の症状を悪化させてしまう可能性があるためになります。
もし喘息の人や喘息気味の人はエスエスブロン錠は避けてください。
エスエスブロン錠は眠気が出る
フスコデ配合錠もエスエスブロン錠も眠気が出る副作用があります。
その理由は成分の「クロルフェニラミン」と「コデイン」になります。
特にクロルフェニラミンは抗アレルギー成分と呼ばれ、花粉症の薬やかゆみ止め・風邪薬などにも配合されている成分になりますが、眠気が出やすい成分になっています。
ですから強い咳止めが欲しいけれど眠気が出ては困る人はエスエスブロン錠は避けてください。
エスエスブロン錠と風邪薬との併用はできない
エスエスブロン錠と市販の風邪薬との併用はできません。
と言うのも市販の風邪薬の中には咳に効く成分が配合されているため、効果が重複してしまう事があるからです。
また上で紹介しましたがエスエスブロン錠に配合されているクロルフェニラミンという成分は鼻症状にも効果があるため、こちらもほとんどの風邪薬に配合されているために併用する事はできません。
しかし市販薬の中には咳への効果がエスエスブロン錠と同じくらい感じられて、なお且つ風邪にも効く特におすすめの薬がありますので紹介します。
フスコデ配合錠と同じ強い咳止め効果のある風邪薬はベンザブロックSプラス
ベンザブロックSプラスはこちらはエスエスブロン錠と同じ3種類の咳に効く成分を配合しています。
もちろん咳に特化している薬というわけではありませんので、この3種類は少なめな配合量になっていますが、咳以外にも「熱」「喉の痛み」そして「ビタミンB2とP」を配合しており、風邪全般に効果がある薬として使用する事が可能です。
ちなみにプラスが付いていないベンザブロックSでもビタミンB2が配合されているか否かの違いしかありませんので、どちらでも構いません。
ですから咳があって風邪の全般的な症状がある人はベンザブロックSプラスがおすすめとなります。
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