目薬

疲れ目に効く目薬は値段で選ぶと損する理由

 

近ごろは疲れ目などに効く目薬として1500円前後の高額な目薬が多く発売されていますが、その効果の高さに驚いている人も多いのではないでしょうか。

すると「やはり高い目薬でないと効かないのかな?」と考える人も多いかと思います。逆に安い目薬は効かない感じもしてしまいますよね。

 

そこで今回は目薬が1500円もしてしまう理由」「値段で選ぶと損する理由」を紹介していきます。

また併せて代わりになるような安くて効くおすすめな目薬も紹介していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

値段の高い目薬について

値段の高い市販の目薬の共通点

まず最初に大切なことを言いますと高い目薬も安い目薬も医薬成分は大きく違うことはありません「医薬成分」とは症状を改善するための直接的な成分になります。

 

「高い目薬には良い医薬成分が入っているんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、確かに花粉症の目薬に関しては成分が1種類配合されているだけで値段が高くなってしまうものもありますが、疲れ目に効く目薬に関して言えば基本的には医薬成分の4種類のいずれかがメインの成分になっており、いずれも値段が極端に高くなる原因の成分ではありません。

ですから値段が高いからと言って特別な成分を使っているわけではありません。

<代表的な医薬成分>

ピント調節機:ネオスチグミン

神経修復作用:ビタミンB12

かゆみを抑える:クロルフェニラミン

炎症を抑える:グリチルリチン酸

充血を抑える:塩酸テトラヒドロゾリン、イプシロン-アミノカプロン酸

 

市販の目薬の値段が高くなってしまう理由

医薬成分は高級目薬もそうでない目薬も基本的に変わりません。しかしどうしてこんなにも値段に差が生じるか疑問を持つ人も多いですよね。この答えをズバリ言うと

ビタミンや目の栄養成分の量が多く配合されているからなんです。

例を挙げるとすれば、たとえば栄養ドリンクなんかもビタミンや栄養成分が多く配合されていると無条件に値段が高く設定されていますよね。そのようなイメージです。

 

具体的な成分を挙げると

・ビタミン類

・タウリン

・コンドロイチン

・アスパラギン酸

などが多く配合されているんです。

これらの成分は直接的に目の症状の改善を示す事はありませんが、目の代謝を良くして疲れを取ったり、目に潤いを与えたりする成分になります。そして値段が高い目薬はこれらの医薬成分以外も多くの種類を配合してあるため、値段が高くなっているんです。

 

値段が高い市販の目薬は万能ではない

目薬選びで大切なことは「いかに高い目薬を安く買うか」ではなく「自分の目の症状あった目薬を選ぶ事」になります。その方が遥かに値段を安く済ませる事が可能となります。

 

例えばロートVアクティブは定価1300円もする高級目薬になりますが、医薬成分としては下の成分の赤字のものだけ。

つまり実質的なメインとしての成分は3種類だけですが、それ以外のビタミン(パンテノールやビタミンB6)やタウリンが配合されているため、値段が高くなってしまっています。

<ロートVアクティブの成分>

パンテノール
タウリン
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム
ビタミンB6
ネオスチグミンメチル硫酸塩
グリチルリチン酸ニカリウム
クロルフェニラミンマレイン酸塩

 

もちろんビタミン類やタウリンが配合されている事は効果がないとは言いませんが、それならば症状をピンポイントで改善してくれ、おまけに値段もかなり安い目薬が多く存在しているため、まずはそれらの目薬を選ぶ方がおすすめとなります。

また目の充血を取る成分は使い過ぎで逆に症状を悪化させることもあるため、目薬選びで重要なのは値段を重視するのではなく、いかに自分にあった目薬を選ぶかになるんです。

 

安くても疲れ目に効く市販の目薬

かすみ目・疲れ目にはアイリス50

アイリス50は疲れ目に効く成分を重点的に配合している目薬です。値段は定価で934円ですが実際の販売価格はさらに安く、おまけに1000円以上の高級目薬に劣りません。

たとえばサンテシリーズの「サンテメディカル12」と言う目薬がありますが、こちらは1本1000円以上し、成分も名前の通り12種類が配合されていますが、実質的な疲れ目に効く成分としてはアイリス50と大差はありません。

 

アイリス50は目のピント調節に必要なネオスチグミンとビタミンB12の2つを配合。この2つをしっかり配合しているのがポイントです。またコンドロイチン、タウリン、ビタミンB2も配合されているため十分な効果を実感できるでしょう。

ネオスチグミンメチル硫酸塩
シアノコバラミン(ビタミンB12)
フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム(活性型ビタミンB2)
タウリン
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム

 

乾燥からくる疲れ目にはロートCキューブ プレミアムクリア

目の乾燥が常にある場合、乾燥から疲れ目に発展する事があります。

そんな時におすすめな目薬としてはロートCキューブプレミアムクリアがいいでしょう。

 

こちらは疲れ目に効く成分を配合しながらドライアイに効果的なビタミンAを配合しており、なお且つ疲れ目のピント調整機能がある「ネオスチグミン」を配合しています。

ドライアイメインの目薬は値段が高めですがロートCキューブプレミアムクリアは1本1000円以内で購入できますのでかなりおすすめの目薬と言えます。

 

もしドライアイがメインである時はドライアイ自体が疲れ目の原因になっている可能性もあるため、その場合はドライアイに特化した目薬を使用するのもいいと思います。

ドライアイ目薬に関してはこちらでも詳しく紹介しています。

ドライアイ目薬
ドライアイに効く市販の目薬を5パターンから安価で選ぶ 現在多くのドライアイに効く目薬が発売されていますが、ざっくり分類するならばは以下の4パターンになります。 人工涙液 ...

 

値段が安くても良い目薬は当然ある

繰り返しになりますが、高級目薬だからと言って効果が高い訳ではなく、効果を発揮するメインの成分は大きく違いがないことが分かって頂けたかと思います。

 

理由は分かりませんが1500円前後の目薬はあまり値下げされていないことが多いのですが、1000円前後の目薬は半額の500円程度まで値下げされていることが多いです。ですから今回紹介したアイリス50やロートCキューブプレミアムクリアなどはかなりお得になります。

 

そして目薬は症状に合わせて選ぶのがベスト。余計な成分を配合すると値段が高くなる点や副作用のリスクも上がるためいい事は何もありません。また市販の目薬は色んな成分が配合されているため、長期で使用するには適していないことも多いため、症状がある時だけ使用するようにしましょう。

特に「テトラヒドロゾリン」や「ナファゾリン」と言った血管収縮薬には目の充血をとる働きがありますが長期使用には適していませんし、むしろ症状を悪化させるリスクや本来表に出るべき疾患を隠してしまう事にもつながりますので基本的にはおすすめしません。

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