二の腕などのブツブツ治療薬に効くニノキュアと、黒ずんだひじ・ひざのザラザラを改善するクロキュアは違う塗り薬と思っている方も多いと思いますが、実はニノキュアとクロキュアは全く同じ成分の塗り薬なんです。
そしてニノキュアやクロキュアによく比較されるザラプロAという薬もありますが、実はこちらも似た作りになっている薬になっています。
そこで今回は同じ成分の塗り薬であるニノキュアとクロキュアについて紹介していきたいと思います。また実はニノキュアやクロキュアと同じ成分でさらに値段が安い市販薬も存在しますので併せて紹介したいと思います。ぜひこれらの塗り薬の購入を考えている人は参考にしてみてください。
現在クロキュアはクロキュアEXのみの販売となっています。クロキュアとクロキュアEXの違いは「γオリザノール」と言う皮脂分泌を促す成分が配合されたタイプになっています。
目次
ニノキュアとクロキュアについて
ニノキュアとクロキュアは完全に同じ薬
ニノキュアとクロキュアはメインとなる成分に以下の3つが配合されています。
・尿素
・トコフェロール酢酸エステル
・グリチルリチン酸モノアンモニウム
ニノキュア・クロキュアの特徴としては保湿効果や皮膚の新陳代謝に大きく影響する「尿素」の配合量が市販の中ではトップの配合量である20%を配合してある事がニノキュア・クロキュアの最大の特徴となります。
そしてニノキュア・クロキュアには尿素の配合量はもちろん、その他の成分である血行を良くする「トコフェロール」、炎症を抑える「グリチルリチン酸」も配合されています。
ニノキュアとクロキュアの効果
ニノキュアとクロキュアは同じ成分の薬になりますので効果も当然同じになります。
例えばそれぞれ以下の効果を発揮するとされています。
ニノキュア⇒二の腕などのブツブツ
クロキュア⇒黒ずんだひじ・ひざのザラザラ
しかし本当はニノキュアも黒ずんだひじのザラザラに効果がありますし、クロキュアも二の腕のブツブツにも効果を発揮するんです。そして当然ながら効能効果は一緒になります。
【効能効果】
さめ肌、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手指のあれ、老人の乾皮症
もちろんニノキュア・クロキュア同じ効能効果です。
ニノキュアとクロキュアの用法用量も同じ
ニノキュアとクロキュアは同じ成分で同じ効き目を発揮するので、当たり前ですが用法用量も同じになります。
そしてニノキュアやクロキュアに配合されている尿素は顔には使用できません。そもそも尿素はカサカサ肌に溜まった角質を溶かす事で効果を発揮します。
しかしこれを顔に使用してしまうと顔は角質の量も少なく、そんな中で角質を溶かす尿素を使用すると顔の皮膚へのダメージはかなり大きなものになる可能性があります。ですから尿素を多く含むニノキュアやクロキュアは顔には適していないため注意してください。
また尿素は皮膚の角質を分解することから皮膚のバリア機能を低下させ、ひび割れやあかぎれの症状を悪化される事がありますので、これらの場合にも使用を避けてください。
ではニノキュアが使えない時は代わりに何を使用すれば良いのかと言いますと「ヘパリン類似物質」を配合している塗り薬がおすすめです。
例えばメンソレータム ヘパソフトやsaiki(さいき)などは顔にも使用でき、さらに保湿効果や炎症を抑える働きがありますので、もし顔に使用する場合はこれらのヘパリン類似物質配合の薬を使用するようにしましょう。
詳しくはこちらも参考にしてみてください。
ニノキュアとクロキュアの値段と容量
この2つの違う点をあえて挙げるとするならば容量と値段が異なります。
ニノキュアは1200円(30g)
クロキュアは800円(15g)となっています。
単純な比較でみるとニノキュアは2倍の量が入っていますが値段が割安になっており、お得な印象を受けます。しかし初めて使う人はお試しとしてクロキュア(15g)を使用する事をおすすめします。
仮に背中などの広い範囲に塗るとしても15gあれば約30日分はありますから、肌のターンオーバーが約4週間前後である事を考えればまずはクロキュアで十分でしょう。もし長期間使用する、塗る範囲が広い事が決まっている場合はニノキュアを使用してください。
ニノキュアとザラプロAの違い
ニノキュアとよく比較されるザラプロAですが、この2つの違いを一言で言えば
「ザラプロAの方がニノキュアよりビタミンが豊富に配合されている以外はニノキュアとザラプロAは同じ」となります。
実際ザラプロAはニノキュアには配合されていない「ビタミンA」が配合され、また両方に配合されている「ビタミンE」の量も多めに配合されています。「ビタミンA」は細胞を正常に保ち皮膚や粘膜を正常にしてくれる成分であり、「ビタミンE」は皮膚の修復に効果的な成分となっています。
そうなると「ザラプロAはニノキュアよりも効くはず」と思う人も多いかと思いますが、肌のブツブツやザラザラへの一番メインとなる効果はやはり皮膚の生まれ変わりを助ける「尿素」になりますが、こちらはニノキュアもザラプロAも同量配合されていますので、この2つの間に劇的な効果の差が出るかと言えば正直難しい所です。
ですからニノキュアとザラプロAを比較する時は値段を重視するのが一番でしょう。
ザラプロAの値段は35gで1200円になり、ニノキュアは30gで1200円なので、定価だけ見ればザラプロAの方が量が多く入っており、またビタミンも多く配合されていますのでザラプロAの方がおすすめです。ただし実際の販売価格は前後している事もあるため、値段が安い方を選んでください。
ニノキュアやクロキュアと同じ成分で安い薬
ニノキュアとクロキュアが同じ薬ということを紹介してきましたが、実はこれら以外にも「尿素・トコフェロール・グリチルリチン酸」の3つを配合している塗り薬がありますので紹介します。ちなみに添加物は異なります。
フェルゼアHAクリーム(80g・160g)
パスタロンM20%(30g・60g・100g)
メンタームU20クリーム(90g)
メンソレータムやわらか素肌クリーム(90g・145g)
ノリアス20α(145g)
メディターム20E(70g・150g)
これらを見ても分かる通り少量入りを選ぶにはあまり選択肢がありません。そもそもニノキュアやクロキュアはCMを行っていることや知名度が高いこともあり実際の販売価格はあまり値引きされていない事も多いです。
しかし「少量の方が大量よりも安い」と言う当たり前の原則が崩れているのがこの薬の特徴でもあります。
例えばメンソレータムやわらか素肌クリームは145gも配合していながらも1000円を切っています。この系統の薬は比較的長期使用が必要な事もあり、またメンソレータムブランドと言う安心からもとてもオススメできる薬になります。
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