風邪をひいた時に困るのが喉の痛みですよね。
ご飯をしっかり食べて栄養を付けないといけないのに、喉の痛みと身体の辛さが相まって全く食欲がわかない時もあるでしょう。
しかし風邪薬を飲んでも全く喉への効果が実感できない事も多いと思います。
そこで今回は「風邪薬が喉の痛みに効かない理由」と「喉の痛みに本当に効果的な市販の風邪薬」を紹介したいと思います。
のどの痛みがメインである人はぜひ参考にしてみてください。
目次
風邪薬が喉の痛みに効かない理由
市販の総合風邪薬は「喉の痛み」に効果がないものが多いです。
「でも表紙にのどの痛みに効くって書いてあるよ」と思われる方もいらっしゃると思いますが、それは大部分が「アセトアミノフェン」という痛み止めが配合されているからなんです。
しかし残念な事にアセトアミノフェンではのどの痛みを十分に抑える事は難しい場合があります。
ある研究によるとアセトアミノフェンの喉への効果を検証した結果、偽薬と比べて差がなかったという報告があります。おまけにこの時に使用したアセトアミノフェンの量は1回500㎎以上になりますので、通常風邪薬に配合されているアセトアミノフェンの量よりも多い量になります。それでも効果がないという事は風邪薬に配合されているアセトアミノフェンでは喉の痛みに対しては不十分な可能性が高いでしょう。引用:PMID: 23818046
実はのどの痛みというのは扁桃腺炎や咽頭炎などと呼ばれるくらいなので「炎症」が起きている事が原因なんですね。ですから喉の痛みには「炎症を抑える効果」というのが必須になってきます。
しかしアセトアミノフェンには確かに痛みを抑える効果があるため、喉の痛みに対して効果がゼロではありませんが、もしより高い効果を期待するならば「アセトアミノフェン」ではなく「イブプロフェン」を選ぶべきなんです。
風邪薬の解熱鎮痛剤としては「アセトアミノフェン」もしくは「イブプロフェン」のいずれかが配合されています。
そしてこの2つの喉の痛みへの効果を比較した時にイブプロフェンの方がアセトアミノフェンよりも鎮痛効果が高かったという論文も報告されています。
よって市販の総合風邪薬に一応「喉の痛みに効く」と書いてありますが、実は喉の痛みに効くと言えるほどの効果を実感できるとは限らないんです。
喉が痛い時に効く風邪薬
では具体的に本当に喉の痛みに効く市販の風邪薬を紹介していきたいと思います。
これらを選ぶ根拠としては上でも紹介しましたが「イブプロフェン」という解熱鎮痛剤を配合している点。
そしてもう1つが咽頭痛に効果がある「トラネキサム酸」を配合している風邪薬になります。
トラネキサム酸は日本以外では喉の痛みに使用される事はほとんどなく、喉の痛みに効果的だと言う論文は少ないのですが、医療用医薬品のインタビューフォームを参考にすると以下の様な記載があります。
耳鼻咽喉科疾患(急性咽喉頭炎、急性桃炎、口内炎等)の患者168 例を対象に、痛、腫脹及び発赤に対する効果を本剤(84 例)とプラセボ(84 例)との二重盲検比較試験により検討した結果、有効以上はプラセボ26.2%(22 例)に対し本剤52.4%(44 例)で、本剤が有意(p<0.05)に優れていた引用:トランサミンIF
つまりイブプロフェンとトラネキサム酸を配合した風邪薬を選ぶべきであり、特にイブプロフェンは咽頭痛に必須と言えるんです。
喉の痛みに効く大人用の風邪薬
ルルアタックEX
こちらは「イブプロフェン」という有名な鎮痛成分を配合し、のどの痛みをしっかり抑える事に加えて炎症を抑える効果があります。
もちろん頭痛や熱にも効果があります。
また「トラネキサム酸」という病院でも良く使われる治療薬で炎症を抑える効果のある成分も配合。
この2つの成分が他の風邪薬とは違い抜群にのどへの効果を発揮してくれます。
そしてそれ以外にも「咳」「たん」「鼻」に効く成分も配合され、まさにのどの痛みに特化した最強の総合風邪薬と言えるでしょう。知名度に関しても有名なので販売していない店もほど皆無です。
更に詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
喉の痛みに効く子供用の風邪薬
「鼻」や「咳」などへの効果もある子供用の総合風邪薬で、のどに特化している薬というのは残念ながら今の所発売されていません。
と言うのも解熱鎮痛剤である「イブプロフェン」は15歳未満は使用できないため、「トラネキサム酸」を配合している薬を選ぶしかないんですね。
その中であえて選ぶとするならば「新ルルAゴールドDX」がトラネキサム酸を配合しているためおすすめの総合風邪薬と言えるでしょう。しかしこちらは成分であるコデインが12歳未満の子供には使用できないため、12歳以上からの使用となります。
もし12歳未満の子供も使用するならばベンザエースA錠がおすすめとなりますので、ぜひこちらを使用するようにしましょう。
喉の痛みだけに効く薬(子供用)
ペラックT錠
ペラックT錠は「トラネキサム酸」と「カンゾウ」という生薬の2種類を配合し、のどの炎症を抑える効果を発揮します。またビタミンB2・6、ビタミンCを配合しています。
ぺラックT錠の特徴は7歳から使用でき、おまけに大人が使用しても喉の痛みに十分効果を実感できる薬であることです。
またぺラックT錠と全く同じ成分の「ハレナース」「トラフル錠」という薬もあります。
この中でハレナースだけは粉の薬となりますので、子供が飲みやすい方を選択してみてください。
ただそれでも効果が実感できない時はさらに効果の高い薬を試してみましょう。
のどの痛みにはイブプロフェン単独でもOK
上記で紹介したものが中々見つからない場合や、一秒でも早く薬を飲んで痛みを和らげたい人も多いですよね。
そんな人にお勧めなのがイブやバファリン、セデスなどの鎮痛剤となります。
これらは解熱鎮痛作用をもった成分が配合されていますので、喉の炎症を抑える事が可能なんですね。
少なくともそこらへんの総合風邪薬よりかはるかに喉への効果があると言っても良いでしょう。
ですから下手に風邪薬を購入するよりも「発熱」「のどの痛み」がメインの場合にはイブやバファリンやセデスなどの解熱鎮痛剤がはるかにおすすめの薬なんです。
では実際にバファリン・イブの中から特に推奨する薬を紹介していきます。
喉の痛みに効くバファリンルナi
バファリンルナiは喉の痛みに効く「イブプロフェン」と「アセトアミノフェン」の2種類を配合しています。
そして余計な成分を配合していないために値段も安くなっています。
650円(20錠)
1,080円(40錠)
1,380円(60錠)
1回2錠の服用で1日3回まで飲めます。
喉の痛みに効くイブA錠EX
イブA錠EXは市販薬の中では最高量のイブプロフェンを200㎎配合しています。
ですから喉の痛みへの効果はかなり高めです。おまけに値段も他のイブシリーズを含めてもかなりおすすめです。
ただし1日2回までしか飲めない事が欠点と言えます。
もし3回飲みたい時はリングルアイビーα200を選びましょう。
こちらはイブプロフェンを最高量の200㎎配合していながら1日3回まで服用可能となります。
日頃このブログを読んでくださる方に非常に感謝しています。
この度、日頃の感謝も込めて「疾患別の攻略本(参考書)」を作成しました。
「参考書は広く浅く値段も高い」「自分が勉強したい分野の内容が薄い」と感じる人に向けて分野を絞って紹介しています。
現在【解熱鎮痛薬】【風邪薬】【花粉症】【胃薬】の4を公開していますが、間違いなく下手な参考書を何冊も買うよりもはるかに役立つ情報を詰め込んだものになっています。
もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。