今回はCMでもお馴染みのささくれ割れやパックリ割れなどの「ひび・あかぎれ」に効果的なヒビケア軟膏について紹介していきます。
ヒビケア軟膏は「ヒビケアFT軟膏」と言う、かかとに特化したバージョンも発売されていますので、この2つの効果の違いや選び方、そしてヒビケアの効果がいまひとつ感じられない場合のプラスすべき薬の紹介を行っていきいたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。引用:ヒビケア軟膏HP
ヒビケアに関しては動画でも詳しく解説しています。
目次
ヒビケア軟膏の紹介
ヒビケア軟膏の成分と効果
ヒビケア軟膏の最大の特徴は大きく2つ。
1つは皮膚の修復に特化している点とかゆみを抑える成分を配合している点になります。
<ヒビケア軟膏の成分>
アラントイン:皮ふ組織の修復
パンテノール(プロビタミンB5):肌細胞の正常なはたらきを助けます
トコフェロール酢酸エステル:血行を促進し、患部の回復を早めます
グリセリン:保湿成分で、お肌にうるおいを与えます
ジフェンヒドラミン:ひび・あかぎれに伴うかゆみをおさえます
ヒビケア軟膏は以上の成分を配合しています。
特に皮膚組織の修復に関してはアラントイン・パンテノール・トコフェロールの3種類を配合し、さらに保湿成分としてグリセリンを配合しています。これほど皮膚の修復に特化している塗り薬ははっきり言ってヒビケア軟膏くらいと言っても過言ではありません。ちなみにヒビケア軟膏にはステロイドは配合されていません。
ヒビケア軟膏とヒビケアFT軟膏の違い
ヒビケア軟膏にはヒビケアFT軟膏というシリーズも発売されています。
そして手指のひび割れはヒビケア軟膏、かかとのぱっくり割れはヒビケアFT軟膏が推奨されています。
では「ヒビケア軟膏とヒビケアFT軟膏は何が違うのか?」と言う話しですが、基本的な成分は同じです。
違う点と言えばヒビケアFT軟膏の方はビタミンAが追加され(皮膚を滑らかにし、皮膚の水分量を増やしたりターンオーバーを助ける働きがあります)、血行を良くするトコフェロールの量がヒビケア軟膏の10倍配合されています。
ちなみに効能効果で言えば
ヒビケア軟膏:ひび、あかぎれ、しもやけ
ヒビケアFT軟膏:ひび、あかぎれ、しもやけ、指先・手のひらのあれ、ひじ・ひざ・かかとのあれ
と赤字の部分がヒビケアFT軟膏の方が多いですが、実際は厳密な使い分けは必要ありません。値段を見ても以下の通り。
ヒビケア軟膏:1400円(15g)2100円(35g)
ヒビケアFT軟膏:1600円(20g)
個人的には配合されている成分量と値段を考えてヒビケアFT軟膏をおすすめします。
たださらにおすすめできる薬が発売されています。それは「ヒビラウマーα」というAmazonで発売されている塗り薬です。
成分はほぼヒビケアFT軟膏と同じですが、値段がかなり安く販売されています。正直ヒビケアFT軟膏を買ってしまうのが損すると思える位の値段です。
ヒビケア軟膏が効かない時の対策
ヒビケアには保湿剤をプラス
ヒビケア軟膏は皮膚の修復に特化した薬ですが、もし手のひびやあかぎれに必須な薬の成分は「保湿剤」になります。そして残念ながらヒビケアには保湿効果がゼロではないんですが、大きな効果は期待できません。
ですからヒビケア軟膏を使用することに加えてさらに保湿剤をプラスして使用することをおすすめします。
ヒビケアFT軟膏よりヒビケア軟膏を勧めるのは少量包装入りでなお且つ値段が安く、保湿剤などの薬をプラスして使用するのに適しているからです。
ではどのような保湿剤をプラスするべきかと言う話しですが最も大切な事はどの保湿剤でも構わないので継続して使用しやすい薬を選ぶ事を重視してください。
そしてそれを踏まえた上で以下の使い方をおすすめします。
白色ワセリン:保湿効果が高いですがべたつきやテカりが気になる人も多いため、就寝前に使用することをおすすめします。またかかと等にも適しています。値段も安いです。
ヘパリン類似物質:べたつきが少なく、日中の保湿におすすめです。ただし白色ワセリンと比べて若干値段が高いです。
尿素:保湿効果に加えて角質軟化作用があります。かかとなどの皮膚が厚い部分に適しています。しかしひび割れやパックリ割れなどの亀裂がある症状には使用できません。
手のひび割れやあかぎれがある場合はベタベタすると困る場合も多いと思いますので、基本はヘパリン類似物質を使用して寝る前だけ白色ワセリンを使用する方法がいいでしょう。
※ヘパリン類似物質配合の塗り薬は非常に多くありますので詳しくはこちらを参考にしてください。
そしてかかとなどの場合にはべたつきが気にならない場合は白色ワセリンがコスパを考えておすすめです。
また尿素も皮膚を軟らかくする皮膚軟化作用があるのでおすすめですが、皮膚に亀裂があったり傷になっている場合には適していませんので、その場合は避ける必要があります。
かゆみや炎症がひどい時はステロイドを使用する
もし皮膚のかゆみや炎症や痛みがひどい場合は一時的にステロイドを使用しましょう。
この場合に使用するべきステロイドはロコイダン軟膏・クリームがおすすめです。ロコイダンはステロイドのランクで言えば下から2番目の強さになり、顔にも使用できる強さのステロイドになっています。
ですからこの比較的安全に使用できるステロイドをヒビケア軟膏にプラスすることで、かゆみや炎症や痛みをさらに抑えることが可能となります。
もし保湿剤を持っている人はヒビケア軟膏ではなく保湿剤とロコイダンの組み合わせでもOKです。そして症状が治まったら保湿剤だけ継続しましょう。むしろこの組み合わせの方が値段的にも安く済みます。
ロコイダンは比較的マイルドな強さのステロイドになりますので安心して使用できると思います。ただ長期で使用する事には適しておらず逆に症状が悪化する可能性もあります。ですから症状が治まったら回数を減らしたりし徐々にステロイドから離れてください。
かゆみがある時は飲み薬も使う
ヒビケアにはかゆみ止め成分が配合されていますが、それでもかゆみがひどい時はかゆみ止めの飲み薬を飲むのもアリです。
具体的にはムヒAZが比較的眠気も少ない薬になっているためオススメです。
もし眠気が出ても構わない人はレスタミンコーワ糖衣錠でも構いません。
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