花粉症の時期に薬を飲んでいる人で風邪にかかってしまう人も決して少なくありません。
そんな時に気になるが「花粉症の薬と風邪薬を一緒に飲んで、飲み合わせは問題ないのか?」という疑問になりますが、例えばアレグラやアレジオンなどの花粉症の薬を飲んでいる時には市販の風邪薬を一緒に飲むことは基本的にはできません。
ただし今回はそんな花粉症の薬を飲みながらも服用可能な風邪薬を紹介していきたいと思います。
もし花粉症と風邪の2つの症状で悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
花粉症薬と風邪薬を一緒に飲んではいけない理由
そもそもどうして花粉症の薬と市販の風邪薬を一緒に飲んでいけないのかと言いますと、この2つの鼻に効く成分が重複してしまうからになります。
これは共に「抗ヒスタミン薬」という成分の鼻水やくしゃみを抑える成分を配合しているためで、この抗ヒスタミン薬は花粉症薬にも風邪薬にも配合されており、もし両方飲んでしまうと過剰に摂取してしまう事に繋がります。
すると眠気や吐き気などの副作用が起きる可能性は上がる一方で、肝心の効果としては2倍にはなりません。結果として効果は上がらず副作用のリスクだけ上がり、なによりお金が余計にかかってしまうという勿体ない結果に落ち着きます。
そして市販の風邪薬の9割以上は鼻の症状にも効くように作られており、抗ヒスタミン薬を配合しているものになっています。
ですから市販の風邪薬は花粉症の薬と一緒に飲めないものが大変多いんです。
花粉症薬と一緒に飲める風邪薬
では実際に花粉症の薬と一緒に飲める市販の風邪薬を紹介していきます。
ここではおすすめの風邪薬と特に効く症状を紹介してきますので、手持ちのアレグラやアレジオンなどの花粉症薬と一緒に服用してみてください。
※花粉症の薬の中には「プソイドエフェドリン」を配合している薬もありますが、今回紹介する風邪薬は飲み合わせが悪いものが多いためプソイドエフェドリン配合の薬は一緒に使用しないでください。
パブロン50
こちらは「熱・咳・たん」の症状に効果を発揮する風邪薬となっているため、あとはこれに花粉症の薬を一緒に飲めば風邪と花粉症をバッチリ抑える事が可能です。
パブロン50には鼻に効く成分が配合されていませんが、そもそも花粉症の時期の鼻水やくしゃみは風邪から来ているものか花粉症から来ているものか判断するのも難しいので、特に気にせずに花粉症の薬をこれまで通り服用しましょう。
<パブロン50の成分>
アセトアミノフェン
グアヤコールスルホン酸カリウム
麦門冬湯乾燥エキス
改源
改源は咳と熱に効果を発揮する風邪薬になります。つまり鼻に効く成分を配合していませんので花粉症の薬と効果が重複する事はありません。
<改源の成分>
アセトアミノフェン
dℓ-メチルエフェドリン塩酸塩
無水カフェイン
カンゾウ末
ケイヒ末
ショウキョウ末
のどぬ~る鎮痛カプセルa
こちらは風邪の症状の時の「熱・喉の痛み・頭痛」にかなり効果を発揮する風邪薬となっています。
主成分のイブプロフェンはあの有名なイブと同じ成分で、頭痛やのどを始めとした多くの痛みを抑える事が可能となります。またトラネキサム酸という喉の痛みに効く成分も配合され、喉の痛みにはトップクラスの効果を発揮します。
ただし注意点が2つあります。
1つは咳への効果は一切ありませんので、もし咳がひどい場合は上で紹介したパブロン50を選ぶようにしましょう。
そしてもう1つはアレグラと一緒に飲むとアレグラの効果が弱くなってしまう事があるので、できれば2時間は間隔を空けて服用するか、アレグラ以外の花粉症薬を使用するようにしてください。
<のどぬ~る鎮痛カプセルaの成分>
イブプロフェン
トラネキサム酸
乾燥水酸化アルミニウムゲル
もしのどぬ~る鎮痛カプセルaが近くに売っていない、もっと値段を安く済ませたいのであればリングルアイビーα200やロキソニンSを購入するようにしましょう。
これら2つは痛み止めとしてよく使用されますが実は熱や喉の痛みに効果的な薬になるんです。
またのどぬ~る鎮痛カプセルaは15歳以上からしか使用できませんが、もし子供が使用したい場合は作りが似ているぺラックT錠やハレナースなどを使用してみてください。
葛根湯
風邪の初期症状にかなりメジャーな漢方の風邪薬です。
葛根湯は風邪の引きはじめに特に有効とされており、汗をかく作用によって熱を下げる働きを持っています。また関節痛にも効果的であり、普通の風邪薬と違って眠気が起きないのも大きな特徴です。
ただし欠点として体力が著しく衰えている人や、栄養状態が悪い人などにはあまりおすすめできませんので、その様は人は避けるようにしてください。
漢方には他にも風邪に効くものが多くありますが、もし鼻症状がひどい場合は小青竜湯を使用したり、とにかく咳がひどい人は麦門冬湯を使用してみてください。
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