頭痛薬

低気圧の頭痛に効くとされるキアガードとテイラックについて

 

今回は雨の日の頭痛に効くとされているキアガードとテイラックについて紹介していきたいと思います。

そもそも市販薬をはじめ病院の薬でも「雨の日の頭痛に特化した薬」と言うものは発売されていません。ではそんな中でどうしてキアガードとテイラックは雨の日の頭痛に効く薬として発売されているのか、効き目の方はどうなのかと言う事について紹介していきたいと思います。

 

キアガードとテイラックの成分は漢方の五苓散

キアガードもテイラックも全く同じ成分の「五苓散」からできています。

通常漢方と言うと粉薬のイメージが大きいと思いますが、キアガードとテイラックは粉タイプを錠剤タイプにした飲み薬となっています。

成人が1回に飲む量も同じで1回4錠の服用になっているため錠剤をのむのが苦手な人にとっては苦痛かもしれませんが、市販薬には粉タイプの五苓散の漢方も発売されていますのでもし錠剤が苦手な人は粉タイプを選びましょう。錠剤だから粉だからといって効き目に大差はありません。

 

キアガードとテイラックは低気圧の頭痛に効くのか

雨の日の頭痛に特に効果的

世の中には「気圧の変化に伴う頭痛に特化した薬」は発売されていません。ですから市販薬でも気圧云々に関係なく「頭痛に効く薬」としてイブやロキソニンが発売されています。

ただそんな中において日本頭痛学会によるガイドラインで五苓散は「特に慢性頭痛に有効で、特に雨天と関連して悪化する頭痛に奏効する」とされています。

神経内科学会

 

推奨グレードはイブやロキソニンと比べて1つ下のグレードになりますが、雨の日で特に効果があるとされている五苓散は人によっては奏効する可能性もあります。

ちなみに漢方で言えば「呉茱萸湯」も有効性が評価され片頭痛の発作回数を減らしたり、慢性頭痛への有効性も示されています。

この2つの使いわけをざっくり以下に記します。

<雨の日が特にひどい>
→キアガードなどの五苓散
<天気が関係ない>
●やせ型で冷え性→呉茱萸湯
●やせ型でも冷え性でもない→五苓散

 

頭痛以外にも効く

五苓散は体内の水分を調整する働きがありますので、むくみや下痢や吐き気などにも効果を発揮します。

これらの作用を利用した市販薬で「二日酔いによるアルコール頭痛」に効く薬として発売されているアルピタンも有名ですよね。もちろんキアガードやテイラックと同じ成分です。(ただしアルピタンは粉薬ですが)

ですからもしお店で購入を考える時はキアガード・テイラック・アルピタンの1回あたりの値段を比較して最も安いものを購入する方が少し得する方法になります。

 

キアガードやテイラックはどんな使い方をすべきか

キアガードやテイラックの使い方としては梅雨の時期など頭痛が特にひどい時は継続的に使用することで頭痛を軽くしてくれる効果が期待できます。

ただはっきり言ってキアガードやテイラックは決して安い薬ではありません。1日3回2日で1000円くらいします。ですから値段を現実的に考慮した場合に雨の日の特に頭痛がひどい時に頓服で飲む方法が現実的かと考えます。

 

日頃から頭痛があり雨が降る日が特にひどいと感じる人や「何だか今日は頭痛がヤバそうだな」と感じる人は朝から1日3回取りあえず飲んでみたり、常に頭痛がある訳ではなく雨の日だけ痛くなるような人は痛くなりそうな時に事前に服用すると言った方法でも良いと思います。

イブやロキソニンを飲んでいるけどそれでも痛みが和らがないと感じる時にイブやロキソニンと一緒にキアガードやテイラックを一緒に飲んでも構いません。

 

また頭痛があってイブやロキソニンなどを月に15日以上使用している場合などは薬の飲みすぎで頭痛が起きている「薬物乱用頭痛」のリスクもあります。ただ日ごろの頭痛や生理痛も重なった時、そして梅雨や台風で雨の日が続く時などは痛みを我慢するのも日常生活に支障をきたす可能性も十分考えられますので、そんな時にキアガードやテイラックを服用することでイブやロキソニンなどの痛み止めを飲む回数を減らす事が可能になるかもしれません。

 

ですから時期に応じてキアガードやテイラックの使用頻度を増やす代わりにイブやロキソニンの使う回数を減らす方法も考えてみてください。

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また根本的に頭痛の予防を行うのであればマグネシウムやビタミンB2やフィーバーフュー(ハーブ)が市販薬として対応できます。

もちろん我慢ができない、月に何日も痛み止めを飲んでしまうと言う人は市販薬で粘ろうとせずに一度受診の方も検討してみてください。その際にはキアガードやテイラックを使っていますと医師に言っても理解されない可能性もありますので、必ず「五苓散」と成分名を伝えてください。

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