今回は花粉症の時期などに使用されるアレルギーを抑える点眼薬「ロートアルガードプレテクト」の紹介をしたいと思います。
花粉症などの季節性のアレルギーの時はアレグラやアレジオンなどの飲み薬を飲む人も多いかと思いますが、もし目のかゆみがひどい場合は目薬という手もありますのでぜひ参考にしてみてください。
またロートアルガードプレテクトは医療用(病院で使われる薬)のリザベン点眼液と同じものとなっています。
追記
2020年2月現在ロートアルガプレテクトは販売中止になっています。単剤で医療用と同じ成分だけあって販売中止になるのは非常に残念です。
目次
リザベン点眼と同じロートアルガードプレテクト
ロートアルガードプレテクトとは市販で購入できる点眼薬となっていますが、こちらはもともと病院で使用されている「リザベン点眼液」と全く同じ薬になっています。
配合されている成分はもちろん添加物まで一緒。使用方法も変わりません。
日頃リザベン点眼を使用していた人で時間がない人などは、市販のロートアルガードプレテクトの購入がおすすめです。
ロートアルガードプレテクトのネット購入も可能に
2016年11月の時点では、このートアルガードプレテクトは薬剤師がいるお店でのみしか購入できない「要指導医薬品」という市販の薬を販売するルールにおいて最も厳格な扱いを受ける薬でしたが、安全性に問題ないという事で今後は「第1類医薬品」へと変更になるみたいです。
要指導医薬品から第1類医薬品になるという事はどういう事かと言いますと、薬剤師が販売する事が義務付けられているのは変わりませんが、一番大きく変わるのがネット上での販売が可能になるという事です。
そして今後はさらに第1類医薬品から第2類医薬品へと変更になる事も十分考えられ、将来的には薬剤師不在でも購入可能になるでしょう。
※追記
2017年11月の会議でロートアルガードプレテクトは第2類医薬品に変更になる事が決まりました。つまり薬剤師のいないお店でも購入が可能になります。
ロートアルガードプレテクトの紹介
【効能効果】
花粉、ハウスダスト(室内塵)等による次のような目のアレルギー症状の緩和:目の充血、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多いとき等)、なみだ目、異物感(コロコロする感じ)
【用法用量】
成人(15歳以上)及び7歳以上の小児:1回1~2滴、1日4回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼してください。
【成分】
トラニラスト 0.5%(アレルギー原因物質の放出を抑制し、症状の悪化を防ぐ)
添加物として、ホウ酸、ホウ砂、ポビドン、ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物、エデト酸Naを含有します。
【値段】
1200円(7ml)
ロートアルガードプレテクトが効く理由
ロートアルガードプレテクトがなぜ花粉症に効果があるのかと言いますと、花粉症の原因物質である様々な物質(ヒスタミンやロイコトリエンなど)が分泌されないようにする効果があるためです。
野球のピッチャーとキャッチャーをイメージしてください。
ピッチャーが投げるボールが花粉症の原因となるアレルギー物質です。
ピッチャーがボールを投げて、キャッチャーがボールを受け止める事により花粉症の症状が起きるとしましょう。
するとロートアルガードプレテクトはキャッチャーがボールを投げるのを防ぐ効果があります。これによりボールはキャッチャーグローブに入る事はありませんので花粉症はおきません。
ロートアルガードプレテクトはすぐ効かない
上記のイメージの様にロートアルガードプレテクトは花粉症の原因物質が分泌されるのを抑える効果がありますが、残念ながら即効性はありません。
ですから花粉飛散の1~2週間前の早期使用が推奨されています。
また、即効性はありませんので「痒くなったら使う、落ち着いたら止める」という使い方ではなく、ある程度連続して使用する事をおすすめします。
他の花粉症の薬とロートアルガードプレテクトの併用
飲み薬と併用しても良い?
例えば花粉症の薬で有名なアレグラやアレジオンなどがありますが、こちらとロートアルガードプレテクトの併用は全く問題ありません。
他の目薬との併用は?
例えば市販の花粉症の目薬である「ザジテンAL点眼液」や「アイリスAGガード」などの目薬は一緒に使用しても構いません。
また、医療用の「パタノール点眼」や「リボスチン点眼」などとも併用可能です。
併用する場合は5分以上間隔をあけて目薬をさすようにしてください。
これらの薬の方がロートアルガードプレテクトよりも即効性があるので、もし花粉の時期真っ只中の場合で今すぐ症状を抑えたい時はこれらの薬をおすすめします。
しかし市販の目薬「アイフリーコーワAL」「眼涼アルファーストEX」などは効果が重複してしまうため、また医療用の「ペミラストン点眼」「アイビナール点眼」などはは完全に同成分になるので併用不可になりますので注意してください。
病院でリザベン点眼をもらう方がお得?
病院でリザベン点眼を処方してもらうか市販でロートアルガードプレテクトを購入するか、どちらの方がお得か考えてみましょう。
ロートアルガードプレテクト:1200円(7ml)
リザベン点眼:634円(5ml)
そしてリザベン点眼の方は病院受診や薬局での支払を考えるとトータルで1500円(3割負担の場合)程度かかります。
これだけ見ると待ち時間もなく、市販でサクッと購入できるロートアルガードプレテクトの方が値段も安くて良い気がしますね。
ただ、花粉症が酷い人は飲み薬だったり他の点鼻・点眼液をもらう人も少なくないと思いますので、症状がひどい人は病院でまとめて花粉症関連の薬を処方してもらった方がお得になります。
ロートアルガードプレテクトの疑問
保存はどうすればいい?
保存は室温保存を行ってください。そして使用期間は1か月を目処に使用してください。
保存は冷蔵庫での保存は避けましょう。もし冷蔵庫に保存してしまった場合は、結晶や濁りができている場合は使用しないでください。
コンタクトをつけても使える?
コンタクトをつけたままロートアルガードプレテクトを使ってはいけません。
ロートアルガードプレテクトにはベンザルコニウムという防腐剤が入っており、これがコンタクトレンズに蓄積して目を傷つけたりする事があるからです。
ですからコンタクトを普段使用している人は、目薬を差す前にコンタクトを外し、目薬を差して5~10分後に再度コンタクトを装着してください。
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