皆さんは水虫の薬を選ぶ時に何を基準に選んでいますか?
「値段」「成分」「知名度」など選ぶ要素はたくさんあり、さらに水虫薬の種類自体も多く、実際に選び方が良く分からず困っている人も多いと思います。
ただ何となく値段が高い方が効きが良さそうですよね。
またネットで何となく水虫薬ランキングなどを見て購入を考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし多くの人が間違った水虫薬の選び方をしており、結果十分な効果を得られずお金を無駄にしてしまっています。
今回はそんな誤った水虫薬の選び方のパターンを紹介し、超シンプルで簡単で正しい水虫薬の選び方を紹介していきます。
「あのドラッグストアは○○という水虫薬をプッシュしているけど、ネット検索しても効くのか良く分からない」と言う事で悩むこともなくなりますので、ぜひ水虫薬の選び方で悩んでいる人は参考にしてみてください。
目次
市販の水虫薬を買う前に確認すべきこと
「有名な水虫薬が効く」という幻想を捨てる
夏の時期になると盛んに水虫薬のCMが流れています。
例えば水虫薬と言ったら「ブテナロック」というくらいに、水虫に興味がない人でも覚えてしまうくらい有名な薬となりましたよね。
またブテナロック以外にも「エクシブ」なども大変人気の水虫薬として販売されています。
しかし注意が必要なのは
「有名な薬=効く薬」「マイナーな薬=効かない薬」
とは必ずしも限らないと言う事です。
ではなぜ有名な薬が人気があるのかと言えば「大勢の人が購入している事実」という安心感につながるからです。
例えば痛み止めの薬で「イブ錠」という鎮痛剤があります。これは大変有名な痛み止めで、愛用している人も多くいると思います。しかし、もし主な成分が同じである「アダム錠」という薬がある場合、あなたはどちらの薬の方が安心して購入する事ができるでしょうか?(実際にアダム錠は存在します)
おそらく「イブ錠」の方が安心できるという人の方が多いのではないかと思います。
ではなぜ「イブ錠の方が安心できるのか」と言われれば、やはりCMもやっている薬で多くの人が使っているという「実績」を無意識のうちに評価しているのが大きいのではないでしょうか。
そして水虫薬に関しては痛み止めと比較すると使用人口がかなり少ないです。
そんな時いざ水虫薬を買おうとした場合に指標となるのがやはりCMだったり口コミだったりのある種の「知名度」になってくるわけで、それは同時に安心感につながるんです。できれば水虫治療薬は一発で決めたいですもんね。
ただそれはメーカーの戦略がうまくいっているからであり、必ずしも「有名=効果が高い」ことを裏付ける根拠にはなりませんので注意してください。
市販の水虫薬の定価は実は横並び
世の中の大体のものは「高い方がいい。安いものは悪い」というイメージがある場合が多いです。それは水虫薬にとっても同じになります。
しかし例えば同じ成分を配合している薬でもクリームタイプや液体タイプよりもスプレータイプは500円近く自動的に高くなってしまいますし、入っている成分が似たようなものでも1000円近く販売価格が開いている事もあります。
ただ実は水虫の薬の定価は大体どれも「2000円前後」で統一されているんです。
ブテナロックの定価は2200円
ダマリングランデXの定価は2000円
ラミシールプラスの定価も2100円
しかし自社ブランドの薬(ジェネリックの様なもの。いわゆるプライベートブランドです)は店頭での値引きが効いたり、一方で人気がある薬は価格を下げなくても売れるため、実際の販売価格が1000円以上も差が生まれてしまうんです。そしてその値段の幅というのは当然効果によって左右されるわけではありません。
市販の水虫薬は本来同じような効果があって、価格は2000円前後で設定されています。ですから店頭の販売価格の高い安いで効果の高い・低いを決めるのは大きな間違いです。
水虫薬の成分が多いと効果が高いの間違い
市販の水虫薬は基本的に水虫の原因となる菌をやっつける「抗真菌剤」がメインで入っており、それにプラスして「かゆみ止め」「炎症どめ」「殺菌成分」「爽快感成分」などが入っています。もちろん中には「抗真菌剤」しか入っていない水虫薬もあります。
そして水虫薬のパッケージには「○○が○○に効く」という風に、あたかも成分が多い方がその分水虫の色んな症状に効くかの様にかかれている事が多いです。
すると「成分が多く配合しているに越したことはない」と思う人は少なくないはずです。なんとなく種類が多いとお得な気もしますもんね。
もちろんその考え方は間違いではありません。各々の成分が各々の効果を発揮してくれます。
しかしもしこれが病院の皮膚科を受診するとなると、おそらく「抗真菌剤」と「かゆみ止め」の塗り薬を貰うぐらいで、4つも5つも薬を処方する医者はほとんどいません。
なぜなら水虫薬の基本はやはり抗菌成分になるからです。
むしろ余計な成分が4つも5つも入っている事はそれだけ皮膚炎などの副作用のリスクも増す事から、市販の水虫薬は多くの成分を盛り込み過ぎのものも少なくないと思います。また値段も無駄に高くなってしまいます。
ですから「成分が多い=効果が高い」という事では決してありません。
市販の水虫薬の選び方としてはメインとなる抗真菌成分を重視しましょう。
「ブテナフィン」「テルビナフィン」「ラノコナゾール」「ビホナゾール」この4つは1日1回でOKですし効き目も高いです。あとは尿素配合やかゆみ止め配合なども考慮しますが、やはり大切な事は抗真菌成分です。— 市販薬で迷ったら (@tkcnr339) April 13, 2020
水虫治療に関して一番大切なことは「成分の種類の多さ」ではなく「どの抗真菌成分が入っているのか」という事になります。
お店いちおしの水虫薬は「売りたい薬」か「人気の薬」
夏場になるとポップが立ったり別のワゴンに乗せられて販売を促す水虫薬ですが「当店いちおし!!」と言うような感じで大分値引きして販売してある水虫薬があります。
しかし当然ながらあの商品達は、効果が素晴らしいから一人でも多くの人に効果を実感してもらいたくて力を入れてプッシュしているのはなく、単純に「売りたいから」「売れるから」プッシュされているだけなんです。
ではこれはお店側が設けたいだけで信頼できないのかと言えばそんなことはありません。中には自社ブランド商品、いわゆるプライベートブランド(PB)はメジャーな薬を真似して作り成分は同じものを使った、いわゆるジェネリック医薬品の様な薬になるため値段も下げられて効き目も有名な薬と遜色ありませんので、配合されている抗真菌薬がしっかりしたものであればお店がプッシュしている聞いた事ない水虫薬でも全く問題ありません。
基本的にはポップに「○○と同じ成分」と書かれてある場合も多いのでそれを参考にしましょう。
市販の水虫薬を選ぶ時は抗真菌薬を見る
先程も触れましたが水虫治療で最も大切な事はメインである抗真菌薬を重点的に選ぶ必要があります。
そして以下の成分を配合している水虫薬ならば問題ありませんので、もし水虫薬を購入する場合は以下の成分が配合されているか成分欄をしっかり確認しましょう。
「テルビナフィン」
「ブテナフィン」
「ビホナゾール」
「ラノコナゾール」
これらの抗真菌薬が配合しているものを選んでおけば、まず間違いはありません。逆にこれ以外の市販の水虫薬は効き目がいまひとつであったり、治療までに長い期間を要する可能性がありますので基本的にはおすすめしません。
さらに詳しくはこちらも参考にしてみてください。
現在は多くの水虫薬が市販薬として発売されています。中には一世代古い成分の薬も発売されており、おまけにそれが値段にも直結することがあります。つまり「安い水虫薬でも取りあえず試してみるか」と考えてしまうことは珍しいことではありません。
ですからぜひ1人でも多くの人が間違った水虫薬の選び方をしない様に、しっかりと情報を収集して、自分にベストな水虫薬を選ぶようにしてください。
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