今回は子供も大人も安全に使用できるしもやけの薬を紹介したいと思います。
「子供に安全」と聞くと、なんだか効果もマイルドで弱そうなイメージがありますが、今回紹介する薬は子供だけでなく大人のしもやけにも効果が十分な市販薬になりますので、もし家族で使用する場合などに安全な薬を使用したい場合は参考にしてみてください。
目次
しもやけができる原因
しもやけができる原因として血行不良が挙げられます。
周りの環境の寒さや手洗いをした後にしっかり水分を拭いていなかったりすると、指先の温度はかなり下がってしまい、それにより血行障害を起こしてしまいます。血行障害を起こした指先は炎症を起こし、腫れてかゆみを持った状態になるんですね。
気温が4~5度で一日の気温の差が10度以上になると、しもやけを起こしやすくなると言われています。参考:日本臨床皮膚科医会
ですからしもやけの薬は対症療法の面、つまりかゆみや腫れを抑える効果が必要になりさらに血流を改善するための成分なども配合されているものが望ましいのです。
しもやけにおすすめの塗り薬
かゆみ止め効果の高いメンソレータム ADクリームm
メンソレータムADクリームmはしもやけの中でもかゆみが強い場合におすすめの塗り薬となっています。似た名前の薬(メンソレータム AD20 など)がありますので取間違いに注意してください。
メンソレータム ADクリームmはかゆみに効く成分をなんと3つも配合しています。
クロタミトン・リドカイン・ジフェンヒドラミンという成分です。またリドカインは局所麻酔成分になりますので、痛痒い時にも効果を発揮します。
そしてさらに血行を良くする成分のトコフェロール(ビタミンE)も配合されている事から、しもやけにおすすめの塗り薬と言えるんです。
もしかゆみがひどくない時はビタミンEだけを配合した塗り薬でもOKです。
乾燥にはヘパソフトプラス
ヘパソフトプラスには乾燥がある場合のしもやけに使用しましょう。
ヘパソフトプラスには血行を良くしてくれる成分でありながら保湿効果の高い「ヘパリン類似物質(ヒルドイド)」が配合されています。そしてさらに「ジフェンヒドラミン」「クロタミトン」といったかゆみ止め成分を2つ配合しているため、1つで冬場の乾燥としもやけのかゆみもカバーできる薬になっています。
もしかゆみがそこまでひどくない場合には純粋な「ヘパリン類似物質」のみの塗り薬も発売されていますのでそちらを使用してください。
しもやけにステロイドは効かない?
かゆみと炎症に効く塗り薬と言えばステロイドですが、ある研究によるとステロイド(ベタメタゾン)とフラセボではしもやけに対して効果に差を認めなかったとされています。
参考:Assessing the effectiveness of topical betamethasone to treat chronic chilblains:
ただ対象者の数が少ないためもっと規模の大きい試験ではどうなるか分かりませんが、しもやけに対してまずステロイドと言うよりも上で紹介した塗り薬を優先的に使う事をおすすめします。
しもやけに効く飲み薬
しもやけの治療としては塗り薬が基本ですが、かゆみが酷かったり予防目的などで飲み薬を使用することもあります。
ではここからはしもやけに使用する飲み薬を紹介していきたいと思います。
かゆみが酷い時にはレスタミンコーワ糖衣錠
レスタミンコーワ糖衣錠はかゆみ止めの飲み薬になります。抗ヒスタミン作用がかゆみに効果を示し、身体の内側からしもやけのかゆみに効きます。
そしてレスタミンコーワ糖衣錠は値段も比較的手頃なんですが、欠点として眠くなる副作用が出てしまいます。ですからもし眠気が出て困るという人は眠気を抑えたムヒAZ錠がいいでしょう。
血行促進作用のあるビタミンE
ビタミンEは血行を良くする働きがあります。塗り薬にも配合されていますが飲み薬でも効果が期待できます。
ユベラックスは市販のビタミンEの中でも多くのビタミンEを配合している飲み薬になりますが、15歳未満は使用できませんので大人が服用する用にしてください。
ビタミンE以外にもビタミンCなどを一緒に配合してあるタイプもあります。特に他のビタミンを摂取して害になることはありませんのでそちらを選んでもいいでしょう。
しもやけは予防に力を入れる
しもやけはなってしまってから対応するよりも、しもやけの予防を行う事が大切です。
ですから寒い日には手袋やマスクを徹底して行い、乾燥したり手足が冷える場合にはビタミンEを塗ったりヘパリン類似物質を使用するなどして予防に力を入れましょう。
また手を洗った後にしっかり水分を拭き取るなどの身近にできる事も徹底的に行うようにしてください。
日頃このブログを読んでくださる方に非常に感謝しています。
この度、日頃の感謝も込めて「疾患別の攻略本(参考書)」を作成しました。
「参考書は広く浅く値段も高い」「自分が勉強したい分野の内容が薄い」と感じる人に向けて分野を絞って紹介しています。
現在【解熱鎮痛薬】【風邪薬】【花粉症】【胃薬】の4を公開していますが、間違いなく下手な参考書を何冊も買うよりもはるかに役立つ情報を詰め込んだものになっています。
もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。