便秘になった時に何の薬を使っていますか?
メジャーな薬の「コーラック」でしょうか。はたまた「ウィズワン」「タケダ漢方便秘薬」辺りを使っている方も多いかと思います。しかし「なかなか便秘薬に効果がない。もっと強い下剤はないの?」と思っていらっしゃる方も多いと思います。
そこで今回は市販の便秘薬の中で最強クラスである「新ビオミットS」を紹介したいと思います。
ぜひ便秘薬で悩んでいる方は参考にしてみてください。
目次
新ビオミットSが最強の便秘薬の理由
新ビオミットSにはなんと5種類もの成分が配合されています。
・大腸刺激性下剤2種類
・浸潤性下剤1種類
・乳酸菌1種類
・胆汁酸分泌1種類
しかもほとんどがしっかり排便に効果のある成分を配合してあり、これだけ多くの成分を配合してあるものは他には見当たらないレベルです。
これが新ビオミットSが市販の便秘薬の中で最強である理由です。
当然医薬品は1+1+1が3にならない事も当然のことですが、はっきり言ってこれだけ詰め込まれていると、他の単剤の便秘薬よりも強い効果を発揮するでしょう。ただしその分リスクもあります。
では実際にどんな成分を配合しているのか具体的に見て行きましょう。
・ビサコジル
ビサコジルとは「コーラック」に配合されている成分と全く同じものです。しかも配合されている量もほぼ一緒なんですね。
つまり新ビオミットSは5つの成分を配合していますが、すでにこのビサコジルという成分1つだけでコーラック以上の効果が期待できるんです。
薬の効き方としては、ビサコジルは大腸の粘膜に作用して便を外に追い出す動きを助けてくれます。
・センノシド
センノシドは病院などでも非常に良く使用されている薬で「プルゼニド」という薬で使用されています。こちらはセンノシドが大腸に届くと腸内細菌が大腸を刺激する物質を作ってくれるので、それにより排便効果を促進します。こちらもかなり強力な排便効果があります。
・ジオクチルソジウムスルホサクシネート
こちらは固い便に水分を浸透させる事で便を柔らかくする働きがあります。
その結果排便を促してくれる成分となります。食物繊維をしっかりとっているのに便秘がちな人に大変おすすめな成分です。
・有胞子性乳酸菌
有胞子性乳酸菌は排便がスムーズになるように腸内環境を整えてくれるものになります。
有胞子性乳酸菌が他の乳酸菌と異なる点は「胞子」を作る事で、胃酸や熱から身を守る事ができ、生きたまま腸に届くため効果が高い事が挙げられます。
・デヒドロコール酸
本来デヒドロコール酸は胆汁の分泌を促進し、脂質の分解を助けてくれる成分として有名なんですが、実は胆汁酸の分泌が少ないことは便秘と関連性があることが示されています。実際に医療用の便秘薬には腸管内の胆汁酸の量を増やして排便を促す作用の薬も発売されています。ですからデヒドロコール酸によって胆汁酸を分泌させることで便秘解消にも繋がるんです。
新ビオミットSがおすすめできる便秘
では新ビオミットSは強い薬なので誰にでもおすすめかと言えばそうではありません。
ではここからは新ビオミットSがおすすめできる人とそうでない人を紹介していきます。
新ビオミットSは下剤の最終手段として使う
新ビオミットSは下剤の中でも最強に位置すると言っても過言ではありません。ですから市販の下剤をあれこれ試してみてダメだった場合に最終手段として使用することをおすすめします。もしくは便秘薬の量が過剰に増えてしまっている、複数の種類を飲んでいると言った人においても最終手段としてオススメです。
ただこの場合も新ビオミットSを使用して便秘が改善されたとしても、長期間続けて服用するのは避けるようにしてください。
もし新ビオミットSでも改善しない場合には病院受診のフラグが立っていますので、線引きの意味でも使用してみるのはいいかもしれません。
新ビオミットSは腹痛や吐き気の副作用に注意
上記の成分を見てもらえばわかると思いますが、新ビオミットSは比較的強めと言われている便秘薬のコーラックを余裕で超える成分を配合しています。ですから確かに効果は十分に感じられると思います。
しかしその分腹痛や吐き気などの副作用がでる事がありますので、調子が悪くなった時は使うのを止めましょう。またコーラックなどの刺激性の下剤を飲んで腹痛などが起きたことがある人は新ビオミットSでも同様に腹痛が起きる事が考えられますのでこの場合も避けてください。
長期で連続して使用すると効果が弱まってきますので、長期連用も避けましょう。
日頃下剤を使わない人は新ビオミットSはNG
普段便秘薬を使った事がない人は新ビオミットSはおすすめしません。
理由は刺激が強すぎますし、まずは段階を踏んでマイルドな作用の便秘薬、例えば「3Aマグネシア」などから始めるのがセオリーだからです。
便秘薬初心者への正しい選び方はこちらでも紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
痙攣性便秘には使ってはダメ
新ビオミットSには使用してはいけない便秘の種類があり、痙攣性便秘はまさにそれにあたります。
「痙攣性便秘」とはストレスや精神状態が影響して起きる便秘の事です。
具体的な痙攣性便秘の特徴としては3つ。
・下痢と便秘を繰り返す人
・腹痛を伴う事が多い人
・便が出てもコロコロした便が出る人
これらの人は痙攣性便秘の可能性が高いので新ビオミットSは使用しないようにしてください。また急な腹痛がある時や月経・妊娠時、授乳時なども避けるようにしましょう。
新ビオミットSを飲む時の注意点
初めは基本1錠から始める
新ビオミットSは15歳以上の方ならば1回に最高で3錠服用する事が可能です。
しかしいきなり新ビオミットSを3錠服用することはおすすめしません。
ですから使用する目安として初めて使用する人はまず1錠からスタートして、効果に合わせて1錠ずつプラスしてみてください。そして他に便秘薬を使っていて効果がなかったので新ビオミットSに切り替えるという人でも基本的に1錠でスタートをしてみましょう。
正直1錠でコーラック以上の効果は実感できると思いますので、いきなり3錠は使わないでください。
牛乳でビオミットSを飲んではダメ
新ビオミットSの成分であるビサコジルが牛乳と一緒に服用すると途中で分解し、腸まで届かずに胃粘膜を刺激して吐き気などの副作用を起こす事がありますので、新ビオミットSと牛乳を一緒に飲むのは避けるようにしてください。
もしどちらかを飲んでしまった場合は2時間以上は間隔をあけましょう。
そして新ビオミットSを飲む場合は多めの水で飲むようにしてください。
その方が水分を含んで効果を発揮するジオクチルソジウムスルホサクシネートを配合しているため効果が出やすくなります。
新ビオミットSにプラスして下剤を飲まない
新ビオミットSが効かない場合は病院を受診してください。
新ビオミットSは市販薬と言えどもかなり強力な下剤です。他の便秘薬をあれこれ試したり薬を追加したとしてもおそらく十分な効果を新ビオミットS以上感じる事はできないでしょう。
また、新ビオミットSは強い薬であるため、しっかり排便はあるけどその後調子が悪くなると言う場合は、やはり薬が適切でない可能性もありますので、新ビオミットSの箱を持って薬を飲んでいる事を告げて診察を受けるようにしてください。
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