風邪薬

生理痛薬と風邪薬を併用する方法!飲み合わせが悪い組み合わせは?

 

頭痛・生理痛がある時に風邪をひいてしまった場合に悩むのが

「風邪薬を飲みたいけど痛み止めも飲みたい」

「イブやロキソニンと風邪薬の飲み合わせはどうなの?」

このケースで悩んでいる人はたくさんいるのではないでしょうか。

 

しかしネットで探しても金太郎飴のように「イブやロキソニンと風邪薬の併用はいけません」しか書いておらず困っている人も多いと思います。

 

そこで今回は飲み合わせが悪い生理痛薬と風邪薬の組み合わせを紹介し、風邪薬と生理痛薬を併用する方法を紹介しますので、頭痛・生理痛と風邪ダブルで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

 

生理痛薬と風邪薬の併用について

生理痛薬と風邪薬の飲み合わせは悪い

基本的にイブやロキソニンの生理痛薬と風邪薬の併用はいけません。

と言うのも痛み止めと風邪薬には同じ成分が配合されている可能性があるからです。

それは解熱鎮痛剤とカフェインなどになります。

 

もし誤って同じ成分を過剰に摂取してしまうと、効果があるどころか副作用が出る確率が上がってしまい本末転倒になってしまいます。そしてこれはほとんどのサイトなどで言われている事でしょう。

中には「胃薬を飲めば大丈夫」という情報もありますが、仮に胃薬を飲んでも頭痛薬・生理痛薬と風邪薬の併用はいけません。

 

時間をずらして飲んでもダメ

「風邪薬は1日3回飲んで、頭痛・生理痛薬は頭の痛い時だけ飲めば大丈夫」と思っている方もいるかもしれませんがそれもダメです。

多少時間をずらした所で体の中にはまだ薬が残っている状態。そこで薬を飲めば体にかかる負担と言うのは大きなものになってしまいます。

 

生理の時に風邪薬を飲むことは可能

そもそも「生理の時に風邪薬を飲んで良いのか?」と疑問に思っている人も多いですが、一緒に飲まなければ特に問題はありません。

 

それこそ風邪薬には解熱鎮痛剤が配合されている物も多いため生理痛薬だけ飲むことは全く問題ありませんので、安心して服用する様にしてください。

生理痛薬と風邪薬を一緒に飲む方法

では基本的に生理痛薬と風邪薬を併用してはいけませんが、ここから生理痛薬と風邪薬を特別に併用できる方法を紹介します。

 

生理痛薬と風邪の個別症状の薬を使う

市販の風邪薬はあらゆる症状に対応できるように、1つの薬で複数の成分を配合しているいわゆる総合風邪薬が対数発売されています。ルルやパブロンなどの有名な風邪薬は大半がその総合風邪薬になります。

 

しかし市販薬の中には咳や鼻などの「単独に効果を発揮する薬」が発売されています。

ですから風邪の症状に合わせて個別の薬を使いつつ、イブやロキソニンなどの生理痛薬を飲めばいいんです

咳や鼻やたん⇒個別の薬

熱や頭痛、生理痛⇒ロキソニンやイブ

このように役割分担を行い薬を服用する事をおすすめします。

この組み合わせならば問題なく使用する事が可能です。しかし当然ながらどの薬でもOKという訳ではありませんので、ここから具体的な組み合わせを紹介していきます。

ちなみにイブやロキソニンの「催眠鎮静剤配合」のタイプは咳と鼻の薬と併用する場合はNGとなりますので注意してください。シンプルなイブプロフェン、ロキソプロフェンしか配合されていないタイプを使用してください。

 

○喉が痛い時・熱がある風邪

ロキソニンorイブ単独

 

上でも軽く触れましたが、この場合は風邪薬は必要ありません。イブやロキソニン単独で十分です。

と言うのも、ロキソニンには頭痛などの鎮痛作用に加えて、のどの痛みにも効果があり、のどの炎症も鎮めてくれる働きがあります。さらに解熱作用も有しているために発熱時にも効果を発揮してくれます。

 

○たんがひどい風邪

ストナ去痰カプセル

エフストリン去たん錠

クールワン去たんソフトカプセル

いずれか1つにプラスしてロキソニンorイブ

 

これらの薬は痰の症状に効果を発揮します。

この3つの薬には「カルボシステイン」「ブロムヘキシン」という痰を出しやすくする2つの成分が配合されています。すると寝起きに痰が絡んで咳が出る場合や、痰がひどくて咳まで引き起こしてしまう場合などに効果を発揮するため、痰及び痰が絡む咳におすすめの薬となります。

 

○咳がメインの風邪

新コンタックせき止めダブル持続性

プレコール持続性咳止めカプセル

麦門冬湯

いずれか1つにプラスしてロキソニン(orイブ)

 

ただし咳で薬を使うのは余程どひどい症状の時だけにしてください

と言うのも市販の薬は咳単独で効果を示すものはほとんどなく、色んな成分まで配合されています。例えば眠くなる成分などです。

ジヒドロコデインという咳に効く成分は眠気や便秘が起きる事があるため、個人的には効果も高くより副作用の少ない「デキストロメトルファン」と言う成分を配合している咳止め薬を推奨します。

 

○鼻がメインの風邪

レスタミンコーワ糖衣錠

ストナリニS

いずれか1つにプラスしてロキソニン(orイブ)

 

これらは抗ヒスタミン薬と言って、鼻の症状を抑えてくれる効果を持っています。ただこれらの抗ヒスタミン薬は「眠気」の副作用がありますので、注意するようにしてください。

 

また、点鼻液でも構わないという人は「パブロン点鼻」「ナザールスプレー」などでもいいでしょう。点鼻薬は眠気の副作用を抑える事が可能なので、眠気が出たら困る人は点鼻液を使用してください。ただ長期の使用は避けましょう。

 

○風邪症状が全部ある時

プレコール持続咳止めカプセル

いずれか1つにプラスしてロキソニン(orイブ)

 

上でも紹介しましたがプレコール持続咳止めカプセルは咳に効きます。そして実は痰や鼻に効く成分も配合されているため、実は咳だけでなく痰や鼻にも効く薬となっているんです。

プレコール持続咳止めカプセルは「せき止め」とついていますが、咳・鼻・たん・喉の痛みに効果があります。

プレコール持続咳止めカプセルの成分>

デキストロメトルファン:咳
dl-メチルエフェドリン:咳
クロルフェニラミンマレイン酸:鼻
グアヤコールスルホン酸K:痰

 

イブプロフェン配合の風邪薬を選ぶ

風邪薬には頭痛・生理痛にも効果のある解熱鎮痛剤が配合されている風邪薬があります。

 

例えば風邪薬で有名なベンザブロックLにはイブプロフェンを1回あたり150mg配合しており、これは痛み止めとして用いられるイブ錠やイブA錠と同じ配合量となります。また、ルルアタックEXなんかもイブプロフェンを150mg配合してあり、頭痛・生理痛にも十分な効果を発揮してくれます。

 

もっと言えばコルゲンコーワIB錠TXαやパブロンエースPro、ベンザブロックLプレミアムはイブプロフェンを200㎎配合しているため、生理痛薬の中でも一番多い配合量と同じになります。

これらの風邪薬を飲むことは、普段飲んでいるイブを飲んでいるのと同程度の鎮痛効果を発揮しますので、風邪をひきながら頭痛・生理痛がある人におすすめです。ただ残念な事にロキソニンなどでお馴染みの「ロキソプロフェン」を配合している風邪薬は今の所発売されていませんので、どうしてもロキソニンを使いたいという人はこれから紹介する風邪薬との併用を考えてみてください。

 

生理痛薬と風邪薬を併用する際の注意点

今回紹介した「風邪の個別の症状に効く薬」と「イブやロキソニンなどの生理痛薬」は無理に同じタイミングで飲む必要はありません。

つまり毎食後に風邪症状に効く薬を飲んで、頭痛や生理痛がひどい時にイブやロキソニンを飲むことも可能です。

※ただし痛み止めは1日2~3回の上限を守ってください

 

薬を2種類使用するため値段としては高くなってしまいますが、日頃から生理痛薬を使用している人からすれば風邪の個別の症状の薬1種類で済みますから大きな出費にはならないでしょう。それにいつも通りイブやロキソニンを飲めるためかなりの「強み」だと思います。

 

また風邪の時の咳や鼻の飲み薬に関しては、余程の症状が酷くない場合以外は、基本的に自然治癒しますし、薬を服用しても劇的な効果は期待できない論文が複数ありますので、正直無理に選ぶ必要はありません。

参考:PMID: 26615034 参考:PMID: 19821274

どうしてもの時に上で紹介した薬を選ぶようにしましょう。

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