「頭痛があるけど取りあえず市販の頭痛薬で様子を見たい」と言う人も多いかと思いますが、中には単なる頭痛ではなく脳梗塞や脳出血であったり市販の頭痛薬で対応するどころか直ぐにでも医療機関を受診する必要がある場合があります。
しかしそうは言っても市販の頭痛薬を使うか否かの判断は中々難しいですよね。
専門医でない医師が頭痛を正確に診断できるのは約50%と言われるほど診断が難しいとされています。
そこで今回は市販の頭痛薬を使うべき頭痛とそうでなく病院を受診すべき頭痛の違いを紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみてください。
今回紹介するのはあくまでも目安となり医師以外に診断はできません。いつもと違う頭痛であったり様子がおかしい場合には必ず医療機関の受診を第一に考えてください。
目次
頭痛時に市販の頭痛薬を使う前に
頭痛時には最悪のケースを想定する
まず頭痛がある場合は最悪のケースを考え、それらの可能性を排除できたら市販薬を使用を検討する必要性があります。
ここで言う最悪なケースとは脳梗塞や脳出血で手遅れになってしまうという事です。
では頭痛の時は何を確認すればいいのでしょうか。
それは「単に頭痛が起きているのか」それとも「何かしらの原因があって頭痛が起きているのか」を判断する必要があるんです。
これらは一次性頭痛・二次性頭痛と呼ばれます。
一次性頭痛:頭痛だけが単独で起きる
二次性頭痛:何からの原因があって頭痛が起きる
そして市販薬で対応できるのは主に一次性頭痛となりますが、二次性頭痛の場合は市販薬では対応できないケースがほとんどになります。
一次・二次性頭痛の判別について
まず前提として激しい頭痛には市販薬での対応は厳しいということです。
その理由として、激しい頭痛の場合そもそも二次性頭痛の可能性が高くなるべく早く医療機関を受診する必要があります。それに一次性頭痛でも群発性頭痛と呼ばれるタイプは市販薬では対応しきれないケースが多く結局医療機関の受診が必要となるでしょう。
「激しい頭痛が痛み止めで軽くなった」と言うケースもあるかもしれませんが、それでも頭痛薬を使う日数や回数には上限がありますので連用する場合はやはり受診が必要となります。
では肝心な一次性頭痛と二次性頭痛の判別の仕方ですが大きく5つのことを確認するようにしてください。
〇突然の激しい頭痛
〇50歳以上で初発の頭痛
〇発熱もあるが風邪や鼻炎ではない
〇頭をぶつけた
〇持病がある(がん・高血圧など)
〇吐き気があったりいつもと違う頭痛
これらが頭痛と合わさって起きている場合、もしくは日常生活に支障をきたすレベルで頭痛がある場合は市販薬に頼らず病院を受診するようにしましょう。
ただそうは言ってもこれらを覚える事も確認することも難しい場合があると思います。ですからぜひ日頃頭痛がないのに急に激しい頭痛が来た時はマストで病院を受診することだけは覚えてください。
もちろん突然起きる激しい頭痛や嘔吐、意識障害を伴う場合にはも即受診(この辺は特殊なので違和感に気付く人も多いかと思います)。嘔吐は片頭痛でも起きる事がありますが、もし突発的な頭痛と共に起きたり痛みがひどい場合には受診を考えてください。
ポイントしてはいつ頭痛が発生したのか明確に覚えている場合です。例えば「顔を洗っている時に急に激しい頭痛が始まった」とシーンを思い出す事ができる時は二次性頭痛の可能性が高まります。逆に「最近たまに頭痛があって、今もまた頭痛が始まった」と言った場合には二次性頭痛の否定はできませんが緊急性を要さない可能性が高くなります。
ただしこれ以外にも二次性頭痛の可能性はありますのでこれ以外だから絶対OKとは限りません。頭痛の頻度や痛みの程度なども確認しあくまでも最低限の目安にしてください。
頭痛の時に使う市販薬について
片頭痛と緊張型頭痛は同じ市販薬で様子見
では二次性頭痛の可能性が排除されたら一次性頭痛の可能性があります。
そして一次性頭痛で市販薬でも対応可能なものが頭痛としても有名な「片頭痛」と「緊張型頭痛」になります。
ではこの2つの特徴をざっくり紹介していきます。
〇片頭痛の特徴
心拍に同期して起きる頭痛
片側に起きる
嘔吐があったり光や匂いに敏感になる
4~72時間、中~重度の頭痛が持続する
前兆としてチカチカ、視野欠損がある
〇緊張型頭痛
頭部が締め付けられる痛み
肩こりを伴う
片頭痛の様に吐き気はない事が多い
30分~7日間持続する
これらの場合は「片頭痛」「緊張型頭痛」の可能性が高まりますので市販の頭痛薬を試してみましょう。
では今度はどのような市販の痛み止めを使用するべきなのかを紹介していきます。
頭痛にはどの市販薬の頭痛薬を使うべきか
では頭痛にはどのような鎮痛薬を使うべきかと言う話しですがイブやロキソニンで構いません。またカフェインが配合されている痛み止めはさらに鎮痛効果を助けてくれます。
値段と効果、そして効き目の早さを考慮するとイブクイック頭痛薬やロキソニンSがおすすめです。
これらは市販薬の中で最高量の鎮痛成分「イブプロフェン」と「ロキソプロフェン」を配合しカフェインも配合されているため、市販の頭痛薬の中ではトップクラスの鎮痛効果を発します。
他の強い鎮痛薬はこちらでも紹介しています。
市販の頭痛薬の使い過ぎに注意
もし市販の頭痛薬が効いたとしても注意が必要です。
と言うのも場合によっては頭痛薬の飲み過ぎによって起きる頭痛、いわゆる薬物乱用頭痛が起きてしまうからです。
薬物乱用頭痛の定義としては「1カ月に15日以上の頭痛がある」「3カ月を超え定期的に頭痛薬を服用している」などがありますが、もし市販の頭痛薬を月に10日以上服用する事があれば該当する可能性があるので要注意です。
つまり市販の頭痛薬の飲みすぎはかえって頭痛を悪化させてしまう事にもなっているという事です。
そしてここで注意が必要な点が頭痛だけでなく女性ならば生理痛薬にも鎮痛薬が配合されていたり、普段から痛み止めや市販の風邪薬を服用する人は知らず知らずのうちに痛み止めを定期的に服用してしまっているケースがあるので、頭痛薬に限らずトータルで痛み止めをどれだけ飲んでいるかを確認してください。風邪薬に配合されている解熱剤は頭痛薬と成分が重複している可能性があります。
また痛み止めの飲みすぎは胃を悪くする副作用が起きる場合もあります。
この場合は胃薬も一緒に服用する方がいいでしょう。
もしくは漢方の呉茱萸湯(ごしゅゆとう)も頭痛に対して有効性がありますので、もし西洋薬の使用を避けたい人は呉茱萸湯も試してみてください。
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