病院と同じロキソニンが市販でも購入可能ですが、病院で貰うのと市販のロキソニンを買うのはどちらの方が安いのか気になりますよね。
そこで今回は
ロキソニンは市販薬と病院ではどちらの方がお得なのか?
に注目してみました。
この答えを簡単に言ってしまえば、短期間のロキソニンの使用ならば市販の方が値段が安くなりますが、では「何日以上であれば病院でロキソニンを貰う方がお得なのか」などの境界線も紹介していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに現時点でロキソニンSは第1類医薬品に分類されていますので薬剤師が在中しているお店・ネットでしか購入できませんので注意しましょう。
目次
市販と病院のロキソニンの違い
ロキソニンS(市販)
○頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
○悪寒・発熱時の解熱
ロキソニン(病院)
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
病院と市販の鎮痛効果の違いはなし
市販薬のロキソニンSはCMなどで頭痛・生理痛を強調していますが病院のロキソニンと同様に様々な痛みに効きます。もちろん歯の痛みや発熱にも効きます。
そして市販薬と病院の処方薬には大きな違いはありません。
※胃痛などには効きませんので注意してください
市販と病院のロキソニンの飲み方の違い
ロキソニンS(市販薬)
1回1錠。1日2回。
ただし再度症状が現れた時のみ3回目を服用可能。ただし服用の間隔は4時間以上あける
ロキソニン(病院)
消炎・鎮痛には1回1錠。1日3回。
頓服の場合は1回に1~2錠。
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)に伴う解熱・鎮痛には原則1回1錠。1日2回まで。最高3回までOK。
※急性上気道炎とはいわゆる風邪の様な症状のことです
病院のロキソニンは1回に飲める数が違う
痛みでの服用に関しては市販のロキソニンSは基本1日2回となっており、病院もらうロキソニンは1日3回となっています。
ただどちらも最高で3回まで。服用する間隔は4時間以上。そしてなるべく空腹時を避けるように服用しましょう。
この点では市販も病院も同じです。
ただ唯一違う点があります。
それは病院のロキソニンの方は頓用ならば1回に2錠飲む事が認められています。
これは市販のロキソニンSには認められていません。
つまりもし「間違ってロキソニンSを2錠飲んでしまった」という人でも過度に慌てる必要はないので安心しましょう。
服用方法として空腹時を避ける理由は胃を荒らす副作用を避けるためです。
※胃を荒らす副作用を軽減するために酸化マグネシウムをプラスしたロキソニンプラスやロキソニンSプレミアムなども発売されていますが、それだけでは不十分な場合も多いため胃薬を一緒に服用するようにしましょう。
市販・病院のロキソニンの使用可能な年齢
使用可能年齢は市販薬も病院のロキソニンも成人(15歳以上)からとなっています。
市販と病院のロキソニンの成分の違い
市販薬のロキソニンSと病院のロキソンンは全く同じです。
添加物も同じです。いわゆるジェネリック医薬品ではありません。
しかし最近では市販のロキソニンにもジェネリックが発売されているため、もし値段の安いロキソニンのジェネリックタイプを選ぶ際は添加物が異なるため全く同じではありません。
ただし、効能効果などは同じになりますので特に気にする必要はないでしょう。
※ジェネリック医薬品とは特許が切れた医薬品を他のメーカーが作った薬になります。成分や効果、飲み方などは一緒になりますが添加物が異なります。値段は3~4割安くなるのが通常です
市販・病院のロキソニンの値段の比較
12錠ならば市販のロキソニンの方が安い
ロキソニンS(市販薬)
12錠入りでメーカー希望価格で税込み700円
ロキソニン(病院)
3割負担で1460円(12錠)
病院でかかる費用の内訳は以下の通りになります。
ちなみに病院は3割負担で初めて病院に行った場合。調剤薬局は場所により値段が異なりますが、オーソドックスな値段で紹介しています。
<病院でかかる費用>
初診料・・2820円
処方箋料・・720円
<調剤薬局でかかる費用>
薬代・・14.5円×12錠=174円
薬剤管理料など・・1150円
⇒合計約1460円(3割負担の場合)
薬単独で見ると病院のロキソニンは大分安いです。実は1錠14.5円になります。
おまけにジェネリックだとさらにその半額ぐらいになります。
ただし病院を受診してロキソニンをもらうとなると初診料や処方箋料も発生し、そして調剤薬局でも支払いが生じます。
するともし市販のロキソニンS1箱(12個入り)を買う場合と病院で12錠分を処方してもらう場合は圧倒的に市販のロキソニンSを購入する方が安いです。
また場合によっては病院の場合レントゲンなどの検査を行う可能性もあることか、さらに値段が高くなる可能性もあります。
ロキソニンは24錠以上買うならば病院がお得
ロキソニンを12錠購入するのであれば市販のロキソニンSを購入する方がお得です。
しかしもし2箱(24錠)以上購入するのであれば
市販のロキソニンS・・1400円
病院のロキソニン・・1460円
とほぼ同じです。
つまり市販のロキソニンSを2箱以上購入するのであれば病院の方が値段が安い事になります。
また長期間使用する場合は初診料(約850円)が再診料(216円)になったり、湿布や胃薬も貰える事が可能となります。
市販と病院のロキソニンの選び方
効果や成分が全く同じロキソニンで、なお且つ値段を見ても大きな差はありませんのでロキソニンを選ぶ場合は使う頻度や緊急性から選択しましょう。
これまでロキソニンを使った事がある人で、数回の使用で取りあえず様子を見たい人や今すぐロキソニンが必要だという人は市販のロキソニンSを買いましょう。
またこれまでイブなどは使用した事があるけれど、ロキソニンは使用したことがないという人も、まずは市販で購入する事をおすすめします。
では病院で貰う方がいい人は、月に数回ロキソニンを使用するのではなく、比較的長期でロキソニンを使用する人や、ロキソニンを使用しても痛みが軽くならない場合等は一度病院を受診する必要性もありますので、病院でロキソニンをもらう事をおすすめします。
また病院ではロキソニン以上の鎮痛効果を発揮する薬もありますので、ロキソニンの効きがまいちで、イブなども効かない人なども病院を受診する事をおすすめします。
市販薬のロキソニンを安く手に入れたい場合
市販薬のロキソニンSは12錠で700円になります。
もちろんこれは定価なので、実際の販売価格はさらに値下げされている事が多いです。
ただしロキソニンSは基本的に大幅な値下げをされている事はありません。
安くて100円程度しか値引きされない事も多いです。
しかし安いロキソニンを手に入れる方法があります。
それはロキソニンSのジェネリック的な扱いのロキソプロフェン「クニヒロ」を選ぶという方法です。
こちらは定価こそロキソニンSと同じ値段ですが、実際の販売価格は半額以下で発売されている事もある薬になります。
「値段が安いと効かないのではないか?」と思う人もいるかもしれませんが、主成分である「ロキソプロフェン」は全く成分と量が配合されていますので安心して使用しましょう。
それでも不安な人はこちらを参考にしてみてください。
ロキソプロフェン錠「クニヒロ」がロキソニンSより安くて不安な人へ
病院のロキソニンは薬局では買えない?
「病院で処方箋を貰わずに、調剤薬局でロキソニンだけ貰えないの?」と思う人もいると思いますが、基本的にロキソニンは処方箋を病院の医師に書いて貰わないと調剤薬局で購入する事はできません。
ですからもし病院と同じロキソニンが欲しい場合は市販のロキソニンSを購入するようにしましょう。
ロキソニンSプレミアムは市販だけの薬
ロキソニンの市販薬にはロキソニンSプレミアムと言った薬も存在します。
こちらは市販だけの発売となり、病院では購入する事ができません。
ではそんなロキソニンSプレミアムは普通のロキソニンSよりも効果が高いのかと言えば決してそんな事はないので注意してください。
ロキソニンSプレミアムは普通のロキソニンSと比べて
鎮静成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)
胃に優しい成分(メタケイ酸アルミン酸マグネシウム)
鎮痛補助剤(カフェイン)
が配合されています。
しかしはっきり言って気分を落ち着ける鎮静成分が余程必要な人でない限り、ロキソニンSプレミアムは必要ありません。値段は普通のロキソニンSの約2倍になってしまいます。
日頃このブログを読んでくださる方に非常に感謝しています。
この度、日頃の感謝も込めて「疾患別の攻略本(参考書)」を作成しました。
「参考書は広く浅く値段も高い」「自分が勉強したい分野の内容が薄い」と感じる人に向けて分野を絞って紹介しています。
現在【解熱鎮痛薬】【風邪薬】【花粉症】【胃薬】の4を公開していますが、間違いなく下手な参考書を何冊も買うよりもはるかに役立つ情報を詰め込んだものになっています。
もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。