今回は頭痛や生理痛に効くロキソニンやイブなどの市販の鎮痛剤は、便秘薬や花粉症の薬、風邪薬と一緒に飲んでも良いのかという事について紹介していきたいと思います。
痛み止めの薬は年中服用する機会があり、かたや便秘薬なども年中服用することがありますよね。季節によっては花粉症の薬や風邪薬を飲むこともあるかと思います。しかしそんな時に「一緒に飲んでいいのか?」と疑問に思う人も少なくないのではないでしょうか。
もしこれらの薬を頻繁に服用する人はぜひ参考にしてみてください。
痛み止めと便秘薬の併用について
基本的に問題ありません。
痛み止めと便秘薬の薬の併用で大きな問題になる事はほぼありませんので、例えばコーラックやセンナ、ウィズワンなどの便秘薬との併用はOKになります。
しかし例外もあるので注意してください。
例えば痛み止めの中のロキソニンSプラスやイブクイック頭痛薬などには「酸化マグネシウム」が配合されています。これは酸化マグネシウムが胃の粘膜を保護して、痛み止めで生じうる胃の副作用を軽減する事を目的として配合されています。
そして便秘薬の中にはまさに「酸化マグネシウム」をメインとして配合してある便秘薬があるんです。酸化マグネシウムE便秘薬やミルマグなどが該当します。
これらの酸化マグネシウムが重複すると知らない内に過剰な量を摂取することになり便秘薬の作用が強く出て下痢になってしまったり、最悪の場合高マグネシウム血症になってしまったりするおそれがあります。また酸化マグネシウム以外にもマグネシウムを含む解熱鎮痛薬も多いです。
ただ適正量で使用している場合は決して「過剰」とは言える量ではありませんので過度に心配する必要はありません。
痛み止めと花粉症の薬の併用
注意すべき薬もあります。
例えばアレグラFXやアレジオン20などの花粉症の薬と痛み止めは一緒に服用しても問題ありません。もし仮に花粉症も痛みもあり夜眠れないという人は、花粉症の薬は眠気が出る副作用がありますので夜一緒に服用すれば眠りにつきやすい場合があります。
しかし鎮痛薬の中には催眠鎮静剤、いわゆる気分を落ち着ける成分が配合されているものがあるため、これらの催眠鎮静剤配合の痛み止めは花粉症の薬との併用は不可とされています。なぜならいずれも中枢抑制作用が働き眠気などが強く出てしまうからです。ですから催眠鎮静剤配合の痛み止めを服用する際には充分注意してください。
ちなみにアレグラFX等の眠気が出にくい花粉症薬でも催眠鎮静剤配合の痛み止めとの併用は不可とされています。
また花粉症の薬の中にはカフェインを配合してある薬もありますが痛み止めの中にもカフェインが配合されてあるものがあるため注意が必要となります。
痛み止めと風邪薬の併用
基本的に併用できません。
上の2つとは逆で、基本的に痛み止めの薬と風邪薬は併用することができません。
その理由は多くの風邪薬の中には熱を下げる成分の解熱鎮痛薬が配合されていますが、この成分は実は痛み止めと同じ成分が配合されているケースがほとんどなんです。
例えばルルアタックEXやパブロンエースAXなどはイブの主成分であるイブプロフェンを配合しており、同時に痛み止めを服用すると過剰摂取になってしまうからです。
逆を言えば、ルルアタックEXやパブロンエースAXは風邪薬としての効果も発揮しますが、同時に痛み止めとしての効果もあるため、もし風邪と痛みの症状がある時は1の薬で済ますことができる手軽な薬と言えるでしょう。(ただし風邪の症状がない時にイブプロフェン配合の風邪薬は飲まないようにしてください)
またアセトアミノフェンという解熱鎮痛成分を配合してある風邪薬も大変多いですが、こちらもイブプロフェン・ロキソニンと同様に併用する事はできません。
しかし中には「風邪薬の中の解熱鎮痛剤だけでは痛み止めの効果が弱い」と言う人も少なくないと思います。その様な時はこちらを参考にしてみてください。
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