乗り物酔いに効く薬として発売されている市販のトラベルミンシリーズには6種類ものタイプが発売されており、使える年齢も効果も様々です。
するとどのトラベルミンがどう違うのか?どの様な効果の違いがあるのか?と、トラベルミンの選び方に迷ってしまう人も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は市販のトラベルミンの効果・使用可能年齢などに注目し、どのトラベルミンを選べば良いのかについて紹介していきたいと思います。
トラベルミンの選び方で悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
※今回紹介するトラベルミンは以下の6種類となります
・トラベルミン
・トラベルミン1
・トラベルミンR
・トラベルミンファミリー
・トラベルミンチュロップ
・トラベルミンジュニア
目次
市販のトラベルミンの選び方
吐き気を長時間抑えたい時はトラベルミン1
とにかく乗り物酔いの吐き気を長く抑えたい場合はトラベルミン1を選んでください。
トラベルミン1は2種類の吐き気止めを配合し吐き気に最も特化したトラベルミンになります。
トラベルミンは「メクリジン」という吐き気止めに効く成分を配合しています。このメクリジンは効いてくるのに時間がかかりますが、その分長く効く吐き気止め成分になります。また吐き気だけでなくめまいにも効果があるのが特徴です。
そしてトラベルミン1にはもう1つ「ブチルスコポラミン」という成分も配合されています。こちらは胃や腸の働きを抑えることによって吐き気を抑える効果があります。
このブチルスコポラミンはメクリジンとは違い約30分程度で効果が現れる成分になりますので「長く効果の続くメクリジン」と「比較的早く効くブチルスコポラミン」の2つの働きで乗り物酔いの吐き気にバッチリ効く薬となっているんです。
トラベルミン1の飲み方としては長時間効果が持続するため1日1回の服用でOKです。
ただしトラベルミン1は15歳以上からしか使用できない酔い止めになりますので、もし15歳未満の方が使用する場合はトラベルミンファミリーを選んでください。5歳から使えます。
と言うのも実はトラベルミン1とトラベルミンファミリーの成分は全く同じになります。
しかし配合されている量が違うため、トラベルミン1は15歳以上から。トラベルミンファミリーは5歳から使用可能となるんです。
トラベルミン1 | トラベルミンファミリー | |
成分 | メクリジン50㎎ ブチルスコポラミン0.25㎎ | メクリジン25㎎ ブチルスコポラミン0.16㎎ |
年齢 | 15歳以上 | 5歳以上 |
値段 | 906円(3錠) | 864円(6錠) |
吐き気とめまいに効くトラベルミン
吐き気に対してすぐに効果を発揮して、おまけにめまいにも効くトラベルミンを選びたい時はただのトラベルミンを選んでください。
トラベルミンは吐き気に効く成分とめまいに効く成分を2種類配合しています。
ただのトラベルミンはトラベルミン1とは違い「サリチル酸ジフェンヒドラミン」という吐き気止めを配合しています。このサリチル酸ジフェンヒドラミンは効いてくる時間が早く、その分効果の持続が短いタイプになります。
またトラベルミンに配合されている「ジプロフィリン」は脳に軽い興奮を起こさせてめまいを改善する働きを持っています。
この2つの成分によりトラベルミンは「めまい・吐き気」の両方に効果のある酔い止めになっているんです。
トラベルミンは効果が長く続かないため4時間時間を空ければ3回まで使用可能です。移動が食事を挟んだり、薬を飲む方が安心するという人はオススメです。
長時間効果が持続して欲しいならばトラベルミン1を、短時間の酔い止め効果でいいならばトラベルミンを選ぶようにしましょう。
ちなみにトラベルミンも15歳以上からの使用になりますので15歳未満は使えません。
そんな時はトラベルミンジュニアを選びましょう。こちらも成分は全く同じで配合量だけが異なるものになる薬になります。
またトラベルミンジュニアはトラベルミンのちょうど半分の量になっており、大人はトラベルミンジュニアを2錠飲むことでトラベルミンと同じ量になります。ただこの場合かなり割高になってしまうため、もし15歳以上しか使用しない時は迷わずトラベルミンを選びましょう。
トラベルミン・・648円(6錠)
トラベルミンジュニア・・518円(6錠)
眠気を抑えたいならトラベルミンR
酔い止めの欠点の1つに眠気の副作用がありますが、その副作用が比較的少ないのがトラベルミンRになります。
そもそも酔い止め薬が眠くなる原因は「吐き気止め成分」になります。
酔い止め薬の多くは吐き気やめまいを抑える一方で「眠気」の副作用もおこしてしまいます。例えば「クロルフェニラミン」や「メクリジン」などの抗ヒスタミンと呼ばれる成分がそれに該当します。
しかしトラベルミンRはそんな吐き気止めの中でも眠気が起きない「ブチルスコポラミン」を配合し、めまいを抑える成分として「ジフェニドール」を配合しています。
ジフェニドールは若干眠気が出る可能性がありますが、他の酔い止め成分の中ではかなり少ない眠気になります。
またカフェインも配合されているため眠気防止に役立ちます。
ですから眠気を重視して抑えたい場合にはトラベルミンRを選ぶようにしましょう。
ただし11歳以上からの使用可能な薬となります。
値段は6錠で1080円とトラベルミンシリーズの中では最も高い酔い止め薬となっています。
子供の吐き気にはトラベルミンチュロップ
5歳~14歳の子供の吐き気をどうにかしたいと言う場合にはトラベルミンチュロップ、もしくは上でも紹介しましたがトラベルミンファミリーを選びましょう。
共に5歳から使える吐き気に特化した酔い止め薬になります。
この2つを選ぶ基準として移動時間を目安にしてください。
もし1~2時間の短時間の移動ならばトラベルミンチュロップを選びましょう。すぐに効いて効果の持続も短いです。
逆にそれ以上の長時間移動になる場合はトラベルミンファミリーを選びましょう。薬の効きの早さはトラベルミンチュロップには劣りますが、効果の持続は長めになります。
薬のタイプもトラベルミンチュロップはドロップタイプ(レモン味とぶどう味)で飲みやすく、トラベルミンファミリーも口の中で水なしで溶けるタイプになりますので子供でも飲みやすく作られています。
値段はトラベルミンファミリーが864円、トラベルミンチュロップが512円とトラベルミンチュロップの方がかなり安いです。
ですから基本的に子供の酔い止めの場合はトラベルミンチュロップがおすすめです。仮に長時間の移動でも4時間経てば追加で服用できますので、使い勝手の良さでもこちらの方がいいでしょう。
市販トラベルミンと医療用トラベルミンの違い
病院などの医療機関にはトラベルミン配合錠というトラベルミンが使われています。
では市販のトラベルミンと何が違うのかと言いますと、実は全く同じ成分になります。配合量も同じです。(ただし、ただのトラベルミンだけが同じです。トラベルミンRやトラベルミン1などは違います)
ですからもし病院でトラベルミン配合錠を使用した事があり、効果が実感できた人はぜひ市販のトラベルミンを購入してみましょう。
トラベルミンは眠気が出る
トラベルミンはトラベルミンRを除いて眠気が出る副作用が強いです。
そしてトラベルミンRも眠気がゼロという訳ではありません。
ですからもし車を運転する場合などはトラベルミンの服用を避けるようにしましょう。
その他にも口の乾きや便秘などの副作用も起きることがありますので注意してください。
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