波留さんのCMでも話題のジキニンファースト顆粒Nですが、特徴的な事として「胃に優しい」を強調しています。
実際に風邪薬を選択する時に重視する点として「胃への負担を重視する」と言う意見も多数あるそうなんです。ジキニンファーストHP
では今回はそんなジキニンファーストを客観的に分析し本当に胃に優しいのか、そしてそれがどれほどの意味があるのか、他の風邪薬と比べて効果や値段はどうなのか等について紹介していきたいと思います。
もしジキニンファーストの購入を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
ジキニンファーストは全て顆粒になっています。錠剤タイプは発売されていません。
目次
ジキニンファーストの効き目について
ではジキニンファーストの風邪薬としての効き目から紹介していきます。
ちなみに成分は以下の様になっています。
<ジキニンファーストの成分>
アセトアミノフェン300mg・・解熱鎮痛剤
ジヒドロコデインリン酸塩8mg・・咳
ノスカピン16mg・・咳
dl-メチルエフェドリン塩酸塩20mg・・咳
カンゾウ(甘草)エキス粉末96mg(751mg)・・痛み
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩1.17mg・・鼻
無水カフェイン25mg・・頭痛
グリシン6mg・・胃
風邪の咳に効く成分が3つ配合
ジキニンファーストは風邪全般に効果のある風邪薬となっています。
上の症状を見ても分かる通り、熱・鼻・咳・頭痛などの症状に効果的な成分を配合しており、一般的な風邪症状全てに効果を発揮します。
そして特に特徴的な点が咳に対してかなり力を入れている薬であるという事。
普通の風邪薬では多くても1~2種類の咳に効く成分を配合している一方でジキニンファーストは「メチルエフェドリン」「ジヒドロコデイン」「ノスカピン」の3つの咳に効く成分を配合している、風邪の咳症状にかなり力を入れている薬になります。
ただ風邪の咳に最も有効と考えられている「デキストロメトルファン」が配合されていないため実質的な咳への効果は過度に期待しない方がいいでしょう。
そしてジキニンファーストの成分から見る以上、喉の痛みに対しては十分な効果を発揮しませんのでもし喉の痛みがひどい人は避けた方がいいでしょう。
ジキニンファーストは胃に優しいは本当か
ジキニンファーストの最大の特徴としては「胃に優しい」という事をアピールしています。
これは「グリシン」という成分を配合しており、このグリシンは胃の中の胃酸を中和する働きがあるため、胃酸から胃を守る働きがあるんですね。
確かに風邪の時は胃腸が弱っているケースも多く、ジキニンファーストの胃に優しい成分はメリットが大きそうです。
しかしはっきり言ってジキニンファーストに配合されているグリシンだけでは胃を守る十分な効果はありません。
そもそもグリシンは胃薬としてほぼ使用されていませんし、本当に胃の調子が悪い場合は他にしっかり効果のある胃薬を使用する必要があります。
また風邪薬の中には胃を悪くする成分を配合している風邪薬もありますが、ジキニンファースト自体「イブプロフェン」や「エテンザミド」等の胃を悪くする成分を配合していません。ですからもともと胃の調子が普通の人にとってはグリシン自体不要な成分になります。
ジキニンファーストと他の風邪薬の比較
ではここからはジキニンファーストに似た効果を発揮する風邪薬や他のジキニンシリーズの風邪薬と実際に比較していきたいと思います。
ちなみにジキニンファーストに似ている効果の風邪薬はズバリ「ストナジェルサイナスS」になります。
ジキニンファーストと他のジキニンについて
ジキニンシリーズは多くの種類が発売されています。
しかし基本的な成分はほぼ変わらず、実際にジキニンシファーストとも大きな違いはありません。
ですからここではジキニンシリーズの中からあえて選ぶべき理由のあるジキニンを紹介していきます。
まずシンプルにおすすめなのが新ジキニン顆粒です。
こちらは余計な成分を配合することなく、風邪に効くシンプルな成分のみで構成された風邪薬となっています。
<新ジキニン顆粒の成分>
ジヒドロコデインリン酸塩・・・8mg
dL-メチルエフェドリン塩酸塩・・・20mg
アセトアミノフェン・・・300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩・・・2.5mg
無水カフェイン・・・25mg
カンゾウ(甘草)エキス・・・150mg(原生薬換算量750mg)
全ての風邪薬と比較してもかなりシンプルな作りとなっていますので、風邪の症状が全体的にある場合はおすすめです。
そしてシンプルゆえに値段もかなり抑えたものになっています。
1300円(10包)
1900円(16包)
2400円(22包)
成人は1回1包1日3回の服用になります。
もし咳症状が大してひどくない場合はジキニンファーストよりもコスパの良い新ジキニン顆粒を選ぶようにしましょう。
またのどの痛みがひどい場合はジキニンIPを選んでください。
ジキニンIPはジキニンシリーズの中では唯一解熱鎮痛剤に「イブプロフェン」を配合しており、喉の痛みや頭痛などに特に効果を発揮する成分です。
その他の成分は一般的な風邪薬に配合されている様なシンプルな作りになっていますので、こちらは風邪全般の症状にプラスして「痛み」により効果を求める場合に選ぶようにしましょう。
※ジキニンIPには顆粒と錠剤が発売されています。他のジキニンが黄色に大して白いパッケージが特徴です。
980円(6包)1800円(12包)
1580円(27錠)2280円(45錠)
1回1包(3錠)1日3回の服用です。
ジキニンファーストは眠くなる副作用あり
ジキニンファーストは眠くなる副作用があります。
そして全てのジキニンシリーズには眠気が出る副作用があるため、もし眠気が出ては困る人はジキニンは選ばないようにしましょう。
では「眠くならない風邪薬はどれを選べばいいのか?」という疑問になりますが、この場合は「パブロン50」や改源などがおすすめになります。
さらに詳しくはこちらを参考にしてみてください。
ジキニンファーストの総評
ジキニンファーストの総評としてははっきり言ってわざわざジキニンファーストを選ぶ必要性は低いと考えます。胃に優しい成分を求めるのであればジキニンファーストに配合されているグリシンではなく、他に胃薬をしっかり選んだ方がいいです。
またジキニンファーストはジヒドロコデインを配合しており、12歳未満は使用できない風邪薬になっているため、その辺の使い勝手の悪さもあるでしょう。
ですからジキニンファーストはもし安くで販売されているケース・風邪の中で咳が特にひどいケースを除いては選ぶ必要はないと言えます。
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もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。