「アレグラは凄く有名な薬だからきっと効くはず」
とアレグラを飲み始めてもなかなか効果を実感できずに困っている人もいると思います。
今回はそんなアレグラが効かない原因の4つをまとめました。それは以下の4つになります。
・アレグラ自体が合っていない
・アレルゲン(原因物質)を意識していない
・併用薬に注意していない
・良くなったらすぐに止める
ではこれらを詳しく見ていきたいと思いますが、まず大前提として1回1錠のアレグラを1回2錠飲んでも効果は2倍になりませんし、アレグラとアレジオンを一緒に飲んでも効果は2倍にはなりません。くれぐれも服用の用法・用量や併用は守るようにしてください。
ではアレグラの効果を十分に発揮するために1つずつ解説していきます。
目次
アレグラが花粉症に効かない理由と対策
アレグラ自体が合っていない
知名度・効果ともに優れているアレグラですがやはり人によっては合う・合わないがあります。「私はアレグラよりもアレジオンが効く」「アレジオンは眠くならないけどアレグラは眠くなる」などと言った様々な意見を耳にする事もあると思います。
例えば同じ市販薬のアレジオンはアレグラと同じ抗ヒスタミン薬に分類されており、統計的なものだと薬の効果や眠気の副作用なども大きな差はありません。
しかし薬の効果の度合いというものは不思議と個人によって異なることが多いため、もし自分にアレグラが合っていないと思ったら他の薬も試してみましょう。
例えば飲み薬で言うならばコンタック鼻炎ZやストナリニZを試してみるだとか、点鼻薬を試してみるのもおすすめです。また目の症状には目薬を使うのもいいでしょう。詳しい使い分けや薬の選び方はこちらで紹介しています。
またそもそも薬自体が症状に合っていない場合もあります。
本当は花粉症やただの鼻炎と思っていたものが、実は風邪だったり副鼻腔炎だったりすることもあります。ですから「なかなか効果が現れない」「一向に良くならない」などと思うときはいったんアレグラの使用を止めて病院を受診しましょう。
もし鼻水に粘りがあったり色がついていたり発熱や咳を伴う場合も同様に病院を受診するようにしてください。その場合は花粉症ではなく他の可能性が高いです。
ちなみにアレグラは鼻炎の症状に効きますが、鼻づまりにはあまり効果がありませんので注意してください。
アレルギーの原因物質を意識していない
花粉症などのアレルギー症状の改善に一番重要なことが元となる原因を断つことです。
いくらアレグラが良い薬であっても、アレルギーが起こる原因物質(アレルゲン)に過度に触れているのであればアレグラの効果は十分に発揮できません。対策としては例えば
・花粉の飛散時期は帰宅時に服や持ち物をはたいてから家に入る
・目や鼻の洗浄を行ったり粘膜の花粉を取り除く
あとはハウスダストなどが原因になるようでしたらこまめに掃除機をかけたり布団も必ず掃除機でほこりを取るようにしましょう。空気清浄機などもおすすめです。
アレグラと併用する薬に注意していない
他のお薬との併用でアレグラの効果を弱めてしまう薬があったり、逆に効果を強めてしまう薬があります。
アレグラの説明書には「 他のアレルギー薬、抗ヒスタミン薬や制酸剤、エリスロマイシンとの併用は避けるように」と書かれています。
そしてここで注意することは制酸剤(水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム)は胃の薬としてだけでなく下剤として使用されたり、市販の痛み止めに配合されていることもあるので注意が必要です。
もしアレグラも痛み止めも両方飲みたい時は2時間くらい間隔をあけて服用するようにしてください。効果を強くしてしまうエリスロマイシンの抗生剤は病院でしかもらうことができないので問題ないと思います。
また実はアレグラは食後よりも空腹時に服用した方がより効果を発揮しますので、もしこれまで食後に服用していた人は食前等の空腹時に服用する事を推奨します。
そしてアレグラの効き目とはあまり関係ありませんが、アレグラの副作用である「眠気」を助長する薬は非常にたくさんあるため注意してください。例えば風邪薬やかゆみ止め、頭痛・生理痛薬などには眠くなる成分が配合されているものも多いため、購入時は必ず薬剤師か登録販売者に相談しましょう。
良くなったらすぐにアレグラをやめてしまう
症状が治まったからと、薬を飲むのを止めている人はいませんか?「今日は花粉が少ない」「体調が大分良くなってきた」とアレグラを飲まない日を作る人もいるでしょう。また、決して安い薬ではありませんし「逆に毎日飲むと体に良くないんじゃないか」と思う人もいるはずです。
しかしそもそも薬を服用していることで症状を抑えられている可能性も高く、花粉症の薬は継続して服用する事で安定した効果を発揮します。しかしそれを「体調が良くなったり花粉が舞うのが落ち着いた」と勘違いして服用を止めると、当然症状がぶり返してしまいます。
そして再度アレグラを飲み始めても当初の様に十分な効果が感じられなかったり、効果が出るまでに時間がかかってしまいます。
ですから良くなったからすぐやめるのではなく症状が改善してもある程度飲み続ける必要があるのです。また毎日飲んでいると効果がなくなるということはありませんので安心して服用しましょう
市販のアレグラが効かない時の対策まとめ
・他の薬を試して自分に合った薬を選択する。鼻づまりにはあまり効かないので注意。
・アレルギーの原因となるアレルゲンを避ける
・併用する薬に注意。効果を弱める制酸剤は下剤にも入っていることがある。
・症状の改善があってもしばらく続ける。効果が弱くなる心配はない。少なくとも1週間は様子見を。
ちなみに市販のアレグラFXも病院でもらうアレグラも同じ薬になりますので、効き目は全く同じになります。
そしてすでにアレグラを買ってしまった人は「勿体ない」と考えてしまうかもしれませんが、その場合には鼻症状がひどいならば点鼻薬を追加したり、目のかゆみが酷い場合には目薬を追加してみたりしましょう。アレグラと一緒に使用しても問題ありませんので、もし効きがいまひとつの場合はぜひ試してみてください。
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