カンジダの再発治療薬で有名な「フェミニーナ膣カンジダ錠」について紹介したいと思います。
よくネットなどでは「フェミニーナはカンジダに効かない」という情報が載っていたりしますが、実はそれは間違いです。正確には
フェミニーナ「軟膏」はカンジダには効かず、フェミニーナ「膣カンジダ錠」はカンジダに効果が認められているんですね。
フェミニーナ軟膏
→デリケートゾーンのかゆみ
フェミニーナ膣カンジダ錠
→カンジダの再発治療
確かにフェミニーナ軟膏を塗ってもカンジダには効果がありませんが、フェミニーナ膣カンジダ錠はしっかり効果がありますので注意するようにしてください。
目次
カンジダについての基礎知識
・症状
外陰部や膣にかゆみや炎症を起こします。
おりものの量が増えて、酒粕状やカッテージチーズ状になったり、豆腐のような白いボロボロした状態のおりものになったりします。
・原因
女性の膣内に住む常在菌となります。
薬や妊娠がきっかけになったり、ストレスや生活習慣の乱れなどからくる免疫低下が原因で起きます。軽度であれば自然治癒する事も多いです。ただし常在菌であるがゆえに「完治」は難しく、再発するケースが多いのが特徴です。
・頻度
10代から50代の女性の5人に1人が一度は感染すると言われています。ただし症状がない場合には必ずしも治療の必要性はありません。
・性交との関係
外陰・膣カンジダの5%は性交渉で感染するとされていますので注意が必要です。
また男性側の治療を行う事で女性側の繰り返すカンジダを減らす事はないとの報告がありますが、あまりにも繰り返すカンジダの場合で他の原因が考えられない場合にはパートナーの治療も必要になってくるかもしれません。
・治療の必要性
基本的にただカンジダを保有しているだけではカンジダとは診断されません。そして治療の必要もありません。ただそれが本当にカンジダであるかの判断が必要になってきますし、そもそも市販薬で使用が認められているのは一度カンジダと診断された人にのみの販売となっているため注意が必要です。
フェミニーナ膣カンジダ錠の紹介
【効能効果】
腟カンジダの再発
(以前に医師から、腟カンジダの診断・治療を受けたことのある人に限る)
つまり自己判断で「これカンジダかも」と使用するのはダメです。
【用法用量】
年齢 | 1回量 | 使用回数 |
---|---|---|
大人(15才以上60才未満) | 1錠 | 1日1回 |
15才未満または60才以上 | × 使用しないこと |
6日間連続して使用すること。ただし、3日間使用しても症状の改善がみられないか、6日間使用しても症状が消失しない場合には医師の診療を受けること。
【成分】
有効成分 | 分量 | はたらき |
---|---|---|
オキシコナゾール硝酸塩 | 100mg | 腟カンジダの原因であるカンジダ菌を殺菌する |
カンジダ治療についての疑問
カンジダが膣外の時は?
カンジダが膣外の場合は塗り薬を使いましょう。
と言ってもフェミニーナ軟膏は絶対にダメです。
この場合は同じカンジダ治療薬である「メディトリートクリーム」や「メンソレータム フレディCCクリーム」や「エンペシドLクリーム」使用しましょう。こちらはクリームタイプのカンジダ治療薬になりますので、膣外のカンジダには最も適している薬になります。
もし膣内・膣外に症状がある場合は併用しても構いません。
ただしその場合は抗真菌成分が同じ薬を使いましょう。と言うのも同じカンジダ治療薬と言っても抗真菌薬の成分が異なるためです。
<ミコナゾール>
メディトリート膣座薬+メディトリートクリーム
<イソコナゾール>
メンソレータム フレディCC膣錠+メンソレータム フレディCCクリーム
<オキシコナゾール>
フェミニーナ膣カンジダ+
この組み合わせで併用するようにしましょう。
ちなみにフェミニーナ膣カンジダの成分「オキシコナゾール」は塗るタイプが発売されていませんので、もし内外にカンジダがある場合には初めからフェミニーナ膣カンジダ以外を使う方がいいかもしれません。
フェミニーナ膣カンジダ錠はどこで買える?
フェミニーナ膣カンジダ錠は第1類医薬品に分類されているため、薬剤師がいるお店でのみ購入する事が可能となります。
ネットでも取り扱いのある所もありますので価格.comやYahoo!ショッピングなどの比較サイトで検索してみください。
多く使えば早く治る?
1日1回以上使用しても早く治る事はありませんし、副作用のリスクが高まるだけなので注意してください。
もちろん多く使用しても同じです。
フェミニーナ以外にもカンジダ治療薬はある?
オキナゾールL100(オキシコナゾール)
メンソレータムフレディCC膣錠(イソコナゾール)
エンペシドL(クロトリマゾール)
メディトリート(ミコナゾール)
カンジダ治療薬はこれらの薬があります。※()内は主成分です
選び方の基準として、過去に病院で処方された薬と同じものをまず使ってみましょう。
オキナゾール(病院)→フェミニーナ膣カンジダ錠、オキナゾールL100
アデスタン(病院)→メンソレータムフレディCC膣錠
エンペシド(病院)→エンペシドL
パラベール(病院)→メディトリート膣坐剤
これ以外のものを病院でもらった場合はどれを使用しても構いません。
それでもカンジダを繰り返す場合
薬を使えば改善するけれども再び再発を繰り返してしまう場合には病院を受診してください。
目安としては2カ月以内に1回、もしくは6カ月以上に2回以上カンジダの症状がある場合には市販薬の使用をやめて病院受診しましょう。
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