今回は胃薬として超有名な2種である太田胃散とキャベジンコーワαの比較を行いたいと思います。
この2つはドラッグストアでも大変よく目にし名前を聞くことも多い胃薬ですが一体どちらの方が優れているのか気になる人も多いですよね。この2つは成分が大分異なる胃薬になるのでしっかり症状によって選ぶべき必要性が出てきます。
ただ結論から言えば劇的にどちらの方が効果的かと言えない面も多いため、あくまで参考として見ていただけたら幸いです。
今回太田胃散とキャベジンコーワαを比較する項目は
・胃の痛み
・胃を保護する作用
・胃もたれ
・消化不良
になります。
目次
太田胃散とキャベジンコーワαについて
太田胃散とキャベジンコーワαの成分は以下の通りです。
太田胃酸 | キャベジンコーワα |
炭酸水素ナトリウム:625mg 沈降炭酸カルシウム:133mg 炭酸マグネシウム:26mg 合成ケイ酸アルミニウム:273.4mg ビオヂアスターゼ:40mg 他生薬成分7種 | メチルメチオニンスルホニウムクロリド:150mg 炭酸水素ナトリウム:700mg 炭酸マグネシウム:250mg 沈降炭酸カルシウム:1200mg ロートエキス3倍散:90mg ビオヂアスターゼ2000:24mg リパーゼAP12:15mg 他生薬成分2種 |
太田胃散とキャベジンコーワαの値段(定価)は以下の通りです。
太田胃散 | キャベジンコーワα |
600円(18錠) 1200円(100錠) 1900円(200錠) 2500円(300錠) 成人は1回2錠1日3回の服用 | 590円(16包) 1120円(32包) 1580円(48包) ※成人は1回1包、1日3回の服用です |
ただしこちらは定価になりますので実際の販売価格は異なりますのであくまでも目安として考えてください。
太田胃散とキャベジンコーワαの比較
胃の痛みに対して
キャベジンコーワαの方がおすすめ
胃の痛みの原因は胃酸が過剰に分泌され、それが胃の粘膜を傷つけることで痛みを生じてしまいます。では胃酸の作用を抑える事ができれば胃の痛みを抑える事が可能となるのですが、太田胃散もキャベジンコーワαも胃酸を中和し胃酸の作用を抑える働きがある成分を配合しています。
ではどこで差が付くのかと言いますとキャベジンコーワαの方には「ロートエキス」という成分が配合されいます。このロートエキスは緊張で生じる胃腸の痛みを軽減したり、さらに胃酸を抑える働きも持っている成分になります。この成分は太田胃散には配合されていないため、キャベジンコーワαの方が胃の痛みにより効果的と言えるでしょう。
ただしこのロートエキスが配合されていると緑内障や排尿障害、急な下痢がある時などは使用できないので注意が必要です。
胃を保護する作用
気持ちキャベジンコーワα
胃を保護する作用として働く成分としてキャベジンコーワαにはメチルメチオニンスルホニウムクロリドという成分を配合しています。メチルメチオニンスルホニウムクロリドは荒れて弱った胃の粘膜を保護する作用があります。
ただこの単成分で胃を保護する作用がキャベジンの方が強いかと言われると正直微妙なため、大きな差はないと考えていいと思います。
胃もたれ
太田胃散の方がおすすめです。
太田胃散の大きな特徴と言えば胃の働きを良くしてくれる健胃成分の豊富さにあると言っても過言ではありません。なんと7種類もの生薬を配合し、弱った胃の働きを活発にしてくれる効果が抜群に期待できる胃薬となっているんです。
食後に胃もたれがある人は胃の働き自体が弱ってしまい、食べ物をしっかり消化する事ができませんが、そんな時に太田胃散などの健胃成分が豊富な胃薬は大変重宝されます。また食欲がない時なども胃の働きが停滞している状態になりますので太田胃散の健胃成分が効果を発揮します。
消化不良
気持ちキャベジンコーワαの方がおすすめ
食事が終わってしばらくしてから胃もたれがある場合は、食べ物が上手く消化されていないため起きる症状になります。そんな時に必要な成分が消化酵素になります。
実は太田胃散もキャベジンコーワαにも消化酵素が配合されていますが、太田胃散の方には脂肪を分解する酵素が配合されていません。一方キャベジンコーワαは炭水化物・タンパク質・脂質を分解する酵素が配合されていますので、空腹時の胃もたれにおすすめの胃薬となります。
ただこの2つを見比べるとキャベジンの方がかなり良さそうな印象を持ちますが、一般的な消化酵素に特化した薬と比較すると大したことはありません。ですから気持ちキャベジンの方が消化に優れていると思っていた方がいいかもしれません。
太田胃散とキャベジンコーワαの違いのまとめ
胃がキリキリした痛みにはロートエキスを配合しているためより効果が実感できると思います。そしてロートエキスが配合されている事によって使えない持病がある人もいるため、ここが1つの目安になると思います。
ただそれ以外の症状では若干キャベジンコーワαの方が優れている様な印象がありますが、正直劇的な差はないと考えて良いと思います。
少しでも効果の違いを考える場合には各々の症状に応じた薬を選択肢してみてください。
ちなみに太田胃散には錠剤タイプがないため、錠剤が良いという人はキャベジンの方を選びましょう。
※太田胃散の錠剤タイプは太田胃散の散剤と成分が異なるため注意してください。
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