パブロンは風邪薬として大変有名な薬ですが、その種類の多さのためどの症状の時はどのパブロンを購入すればいいのか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、そんなパブロンシリーズの選び方を症状に応じて紹介したいと思います。
ぜひパブロンの購入で迷っている方は参考にしてみてください。
目次
パブロンシリーズの選び方
風邪の症状に応じたおすすめのパブロンは以下のパブロンになります。
痰がひどい⇒パブロンSゴールドW、パブロンメディカルT、パブロンエースPro
鼻症状⇒パブロンメディカルN
頭痛・喉の痛み⇒パブロンエースPro
風邪全般⇒パブロンSa
眠くならない⇒パブロン50
花粉症や鼻炎⇒パブロン鼻炎カプセルZ
ではこれらを個別に紹介していきます。
たん絡みの咳がメイン
たんが絡む咳がひどい時には
パブロンSゴールドW、パブロンメディカルT、パブロンエースPro
がおすすめです。
理由としてはそれぞれ成分に「アンブロキソール」「カルボシステイン」と言った、たんに効く成分を2種類配合しているためです。
この2つの成分によって痰のネバネバを解消し痰を出しやすくする働きがあります。さらに中枢に作用して咳を鎮める成分も配合されていますので「ゴホゴホ」した痰絡みの咳の症状にバッチリ効果が期待できます。また「熱」や「鼻の症状」にも効果を示します。
ではこの3つをどう使い分けるべきかと言う話しですが、そもそもこの3つの大きな違いは「解熱鎮痛成分」と言っても過言ではありません。鎮痛成分は以下が配合されています。
パブロンSゴールドW:アセトアミノフェン
パブロンエースPro:イブプロフェン200㎎
パブロンメディカルT:イブプロフェン150㎎
パブロンSゴールドWは「アセトアミノフェン」という、最も強さは弱いですが子供も使用できる解熱鎮痛剤になります。
パブロンエースProとパブロンメディカルTは共に「イブプロフェン」という成分を配合しており、かなり解熱鎮痛作用の強い薬となります。ただし子供(15歳未満)は使用不可です。
鎮痛効果を並べるならば
パブロンエースPro>パブロンメディカルT>パブロンSゴールドW
となります。
鼻症状がメインの場合
パブロンメディカルNは鼻風邪がある時に最もおすすめなパブロンです。
理由としては鼻づまりに利く「プソイドエフェドリン」と鼻水・くしゃみに効く「クロルフェニラミンマレイン酸」を配合しており、鼻症状全般に効果を発揮できるからです。
しかし実際に風邪の鼻症状に対しては十分な効果を発揮するものはほぼありません。おまけにそれが長期間となるとなおさらです。ですから個人的には余程鼻症状が酷くて少しでも効果が期待できる場合にパブロンメディカルNなどの風邪薬を選び事をおすすめします。
<パブロンメディカルNの成分>
プソイドエフェドリン45㎎
クロルフェニラミンマレイン酸1.17㎎
グリチルリチン酸13.3㎎
イブプロフェン150㎎
カルボシステイン250㎎
ジヒドロコデイン8㎎
頭痛・のどの痛みがメイン
上でも紹介しましたがパブロンエースProには鎮痛成分にイブなどでお馴染みの「イブプロフェン」が配合されています。おまけに頭痛・生理痛薬を含めても最も多い配合量の200㎎となっています。そのため頭痛やのどの痛みなどにも十分な効果が期待できます。
日頃から頭痛がある人で、なお且つ風邪がある人には特にお勧めできる薬です。
さらに熱・咳・鼻・たんなどの症状にも効果がありますので、風邪全般の症状にプラスで頭痛やのどの痛みを特に抑えたい時に有効となります。
<パブロンエースProの成分>
イブプロフェン200㎎
dl-メチルエフェドリン20㎎
カルボシステイン250㎎
クロルフェニラミンマレイン酸塩2.5㎎
アンブロキソール15㎎
リボフラビン4㎎
ジヒドロコデイン8㎎
もちろんイブプロフェン200㎎ではなく150㎎配合タイプも十分効果を発揮しますので、パブロンメディカルシリーズもおすすめです。
風邪全ての症状がある場合
パブロンSaは風邪の症状ほぼ全てに効果が期待できる薬となっています。
ただ、強い頭痛やのどの痛みなどにはあまり効果があると言えませんので、風邪全般症状があった上で比較的症状が軽めの場合に適しています。
そしてパブロンSaには微粒タイプも発売されています。微粒タイプは錠剤タイプよりも若干割高になってしまいますが、細粒タイプはなんと1歳から使用可能となっています。もし小さなお子さんがいる場合は細粒タイプがおすすめとなるでしょう。
また、パブロンSaと似た薬として「パブロンゴールドA」がありますが、実際の効果はほぼ変わらないのに使用可能年齢が12歳以上となっているため、12歳未満の家族兼用タイプならばパブロンSaの方がおすすめとなります。
<パブロンSaの成分(3錠)>
ブロムヘキシン塩酸塩 4mg
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 16mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 20mg
アセトアミノフェン 300mg
マレイン酸カルビノキサミン 2.5mg
無水カフェイン 25mg
ビスイブチアミン (ビタミンB1誘導体) 8mg
リボフラビン(ビタミンB2) 4mg
眠気を抑えたい場合
パブロンは基本的に眠気がでるものばかりですが、パブロン50は眠気が出ることはありません。
その代わり熱・痰・咳・頭痛の症状にしか効果がありません。つまり鼻の症状だったり喉の痛みなどにはあまり効果的ではありません。また15歳未満は使用できません。
<パブロン50の成分(4錠)>
アセトアミノフェン・・・150mg
グアヤコールスルホン酸カリウム・・・80mg
麦門冬湯乾燥エキス・・・600mg
もしパブロン以外で眠気が出ない風邪薬を探している場合はこちらを参考にしてみてください。
花粉症やアレルギーの鼻がひどい場合
パブロン鼻炎カプセルZは花粉症や鼻炎の症状に効果的です。
パブロン鼻炎カプセルZの成分は「ケトチフェン」という成分のみの配合となっています。
このケトチフェンはあの有名な「アレグラ」や「アレジオン」などと同じ系統の薬の仲間ですが、実はアレグラ等と比べてもかなり眠気が出やすい薬になりますので正直そこまでおすすめはしません。
市販のケトチフェンでは風邪の症状での使用が認められていないために、風邪には使用する事はできません。主に花粉症などのアレルギー症状になります。そして15歳未満は使用できません。
<パブロン鼻炎カプセルZの成分(1カプセル)>
ケトチフェンフマル酸塩・・・1.38mg
パブロンの選び方まとめ
以上をまとめると以下の通りです。
●痰がひどい時は去痰成分を2つ配合しているパブロンSゴールドW、パブロンメディカルT、パブロンエースProのいずれかがおすすめ
●鼻症状がメインの風邪にはパブロンメディカルNが効果的だが短期間の使用を
●頭痛・喉の痛みにはパブロンエースProがおすすめ。でもパブロンメディカルシリーズも十分効果あり
●風邪全般で家族で使用するならばパブロンSaがおすすめ。微粒ならば1歳から使用可能
●眠くならない風邪薬はパブロン50一択
●花粉症や鼻炎にはパブロン鼻炎カプセルZ。でも微妙。
「効いたよね。早めのパブロン」というCMが有名ですが、特に早く飲み始めるから効果が高いわけではありません。
風邪のひき始めに行うべき事はパブロンを一刻も早く飲む事ではなく、一刻も早く身体を休ませる事です。風邪を治すのはあくまでも薬ではなくあなた自身の免疫力です。
ですから風邪の症状を少しでも楽にしたい時に使うべきであり、薬に頼りすぎるのはかえって危険です。安静・睡眠・栄養を心がけましょう。
また、ほとんどのパブロンにおいて副作用として眠気が出る事があります。ですから車の運転などを行う事は避けて、危険な機械などを扱う操作も避ける様にしてください。
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もちろんいきなり購入する事に抵抗がある方もいると思いますので、もし気になる方は目次だけでも見ていってください。