乗り物酔いの薬

【薬剤師が解説】センパアシリーズの効果の違いと選び方

 

今回は市販の乗り物酔いに効く薬であるセンパアシリーズの選び方を紹介していきたいと思います。

酔い止め薬として発売されているセンパアはなんと6種類も発売されており、一体どのセンパアを選べば良いのか迷ってしまいますよね。

そこでここではセンパアの使用可能年齢効果の強さなどに応じたおすすめの選び方を紹介していきますので、ぜひ酔い止め薬を探している人は参考にしてみてください。

 

今回紹介するのは以下のセンパア全シリーズになります。

センパアQT
センパアトラベル1
センパアドリンク グレープフルーツ風味
センパアプチベリー いちご風味
センパアKidsドリンク ぶどう風味
センパアQTジュニア

大正製薬HPより

 

※ちなみに「センパア」「センパア液」「こどもセンパアs」「こどもセンパアS液」は現在販売終了となっており、購入できませんので注意してください

 

センパアは吐き気止めに効く薬

ご存知ない方も多いかと思いますが、実はセンパアはどのセンパアも同じ成分の酔い止め薬になるんです。大人用・子供用区別なく同じ成分です。

 

センパアの成分は全部以下の2種類で作られています。

クロルフェニラミンマレイン酸塩

スコポラミン臭化水素酸塩水和物

 

クロルフェニラミンマレイン酸塩は吐き気を抑える中枢に作用し、吐き気止め効果を発揮します。センパアが即効性のある薬で「酔ってから飲んでも効く」とされているのはこの成分の効果の早さのためです。また、めまいへの効果もあります。

 

スコポラミン臭化水素酸塩水和物も中枢に作用し、吐き気の原因となる自律神経の乱れを正してくれる働きがあります。また胃腸の働きを抑える作用もあり、吐き気止めに良く使用される成分です。

 

この2つの成分からセンパアは成り立っており他の成分は一切配合されていません。

あとはこの成分が「どれだけの量が配合されているのか」「錠剤タイプなのかドリンクタイプなのか」などの違いになるだけの非常にシンプルな吐き気止め薬になるんです。

よってセンパアシリーズは沢山ありますが選び方は難しくありません。

 

またセンパアは乗り物酔いの中でも「吐き気」に特に効果を発揮する酔い止め薬になります。

 

もちろん乗り物酔いのめまいや頭痛などに関しても効果はありますが、メインの効果としては吐き気になりますので、もしめまいや頭痛がメインの乗り物酔いの場合はセンパアは避けるようにしましょう。

 

酔い止め薬センパアの選び方

大人の吐き気にはセンパアQT

大人(15歳以上)が酔い止め薬として選ぶ場合はセンパアQTを選ぶようにしてください。

 

センパアトラベル1は1日1回で済むタイプとなっており、吐き気止め成分のクロルフェニラミンがセンパアQTの2倍配合されています。

 

センパアQTセンパアトラベル1
成分クロルフェニラミン:2㎎

スコポラミン:0.25㎎

クロルフェニラミン:4㎎

スコポラミン:0.25㎎

用法1日2回まで服用可能1日1回のみ服用

 

では「センパアトラベル1は効果も強くて1日1回で済んで便利」と考える人も多いかと思いますが、センパアトラベル1は1日1回しか服用する事ができませんし実質的な効果は1回飲んだ分だと大差がある事は考えにくいです。

一方センパアQTは吐き気に効くブチルスコポラミンの量はセンパアトラベル1の2倍取れる事になります。

つまりセンパアトラベル1を1回飲むよりも、センパアQTを1回飲んで効かない時に2回目を飲んだ方が、より吐き気も抑える事が可能になります。ですから自分で効果や副作用の調整がより可能になるセンパアQTが大人の吐き気に最もおすすめになります。

 

子供(3歳以上)に一番効くのはセンパアプチベリー

もし子供の吐き気がひどい場合はセンパアプチベリーを選んでください。

水なしで飲めるイチゴ味の薬となっています。3歳から使用可能です。

 

こちらは子供が使用できるセンパアの中で最も成分を多く配合し、乗り物酔いの吐き気に最も効果的な吐き気止めになっています。もし長時間の移動になる場合には1日2回まで飲めますので、1回飲んで4時間以上空けてから追加で1つ飲むようにしましょう。

 

センパアプチベリーは1回2錠飲むことによって11歳以上が使用できるドリンクタイプのセンパアドリンクと同じ量を配合しています。

ですからもし11歳以上が使用するのであればセンパアプチベリーでもセンパアドリンクどちらでも構いませんが、値段を考えるとプチベリーの方がかなりお得です。

センパアプチベリー:500円(10錠・5回分)

センパアドリンク:660円(2本・2回分)

 

ドリンクタイプがいい時はセンパアkidsドリンク

錠剤タイプが飲めない時はドリンクタイプがおすすめですがセンパアの場合はセンパアkidsドリンク一択になります。ぶどう風味の味です。1日2回まで飲めます。

 

そもそもセンパアのドリンクタイプは上で紹介したセンパアドリンクもありますが、こちらは11歳からの使用となってしまうため、10歳以下は使用することができないんですね。

ですからドリンクタイプがいい時は必然的にセンパアKidsドリンクになります。

 

ただドリンクタイプでなくてもいい場合はセンパアプチベリーの方が値段も安くおすすめです。ドリンクタイプは2回で580円ですが、プチベリーは10回分で500円です。

ですからドリンクタイプにこだわらない・移動する回数が多く乗り物酔いしやすい子供の場合はセンパアプチベリーを選びましょう。

センパアプチベリー:500円(10錠・10回分)

センパアkidsドリンク:580円(2本・2回分)

 

センパアは何時間くらい効くのか

センパアがどのくらいの時間効くのか、何分経てば効いてくるのかというデータはありません。

しかしセンパアの中で最も多くの量を配合しているセンパアトラベル1と同じ成分のクロルフェニラミンの医療データがありますので紹介します。

 

センパアトラベル1と同じ成分を配合しているクロルフェニラミンは3時間後に体内での薬の濃度が最も高く、薬が半分になるのに約8時間となっています。

クロルフェニラミンIFより

 

これを目安に考えるとおおよそ3時間後が最も効果を発揮します。他のセンパアも8時間とまではいきませんが比較的長めの効果を実感できるでしょう。

 

センパアはどれも眠気が出る

センパアシリーズはどれも眠気がでる副作用があります。

それはセンパアはどれも同じ成分を配合し、眠気が出るクロルフェニラミンを配合しているためです。

 

ですからもし車の運転をしたりする場合はセンパアシリーズは飲まないようにしてください。

また「子供用ならば大丈夫」と思われるかもしれない方もいるかもしれませんが、子供用でも眠気がでるので注意してください。

 

センパアに似たトラベルミン

市販の酔い止め薬として有名な薬にトラベルミンがあります。

そしてトラベルミンの中にはセンパアと同じ成分のものがあります。

それはセンパアQTジュニアトラベルミンチュロップです。

 

この2つは同じ成分で構成され、配合量も同じです。

違う点と言えば味・値段・錠剤かドロップかの違いになります。

値段タイプ
センパアQTジュニアいちご650円(6錠)錠剤
トラベルミンチュロップレモン
ぶどう
512円(6錠)ドロップ

 

飲みやすさは飴のように飲めるドロップタイプのトラベルミンと、水なしで口の中で溶けるタイプのセンパアに分かれています。

これは子供の好みに分かれますが、トラベルミンチュロップの方が2種類の味が発売されており値段も安いです。

ですから特にこだわりがなければトラベルミンチュロップを選んだ方がいいでしょう。

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