皮膚の薬

頭皮のかゆみやフケが多い時の市販薬の選び方

 

最近やたらとフケの量が多くなったり頭皮のかゆみが気になる時はありませんか?

ただそれらの症状があっても急に何とかしなくてはいけない程の緊急性もなく、とりあえず放置したりシャンプーを変えたりするだけの人も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回はそんな頭皮のかゆみやフケが多い時の原因それらの症状にふさわしい市販薬や日常生活で気を付けることを紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

 

頭皮のかゆみやフケの原因

脂漏性皮膚炎

脂っぽいフケや皮膚の赤みが特徴です。

原因は皮脂の過剰な分泌。皮脂とは皮膚を保護したり保湿する働きがあるのですが、これが過剰に分泌されてしまうことで頭皮の常在菌であるマラセチア菌が皮脂を分解し、その分解された物質(遊離脂肪酸)が頭皮を刺激しかゆみやフケを引き起こしてしまいます。

 

アトピー性皮膚炎

もともとアレルギーを起こしやすい人や皮膚が弱い人に起きやすい病気です。

原因物質としては食べ物やダニ・ハウスダストや薬品などのアレルギーを引き超す物質が原因となります。アトピー性皮膚炎の特徴としては頭皮にのみ起きる症状はまれで、全身症状が起きる事が多いため判別もつきやすいかと思います。

 

接触性皮膚炎(かぶれ)

皮膚に直接触れたものが原因で湿疹や炎症を伴うものを接触性皮膚炎と言います。

触れた部分のかゆみや炎症が起きその重症度も異なります。また水ぶくれが起きることもあります。接触する原因となるものの大半は化学物質。例えば酸やアルカリなどの洗剤であったり、マニュキュアの除光液により発症することがあります。現実的な所で言えば毛染めでの発症が多いです。

 

乾癬

赤く皮膚が盛り上がりそこから角質がはがれおちフケが目立ちます。

正常な皮膚と赤くなっている皮膚の境界線がはっきりしているのが乾癬の特徴です。頭や肘・膝などに比較的おきやすくなっています。16~50歳の青壮年期に起きやすいです。

 

頭皮のかゆみやフケが起きる時の治療

ステロイド配合の塗り薬を使う

上で挙げた通り頭皮のかゆみやフケの原因は様々であり、頭皮のかゆみやフケが起きる原因を特定する事は難しいです。ただしその原因が何であれ実は治療する薬で共通しているものがあります。

それはステロイドの塗り薬になります。

ステロイドはかゆみや炎症を強力に抑える作用があり、頭皮の症状に対して基本的に使用される塗り薬となっています。

 

ではステロイドと言ってもどれを選べばいいのかと言う話しになってきますが、これはもっぱらローションタイプのステロイドを選ぶようにしましょう。

理由としては頭皮は髪の毛が邪魔して薬を塗る事が難しくこれがクリームや軟膏タイプだと頭皮まで薬がしっかり塗れない可能性があるためです。ですから基本的にはローションタイプの塗り薬を使いましょう。

 

おすすめな薬としてはムヒHDやメディクイックHGOLDがおすすめです。これらはステロイドを配合しているのはもちろん、頭皮に使用することを前提として作られた薬になりますので手を汚さずにピンポイントで薬を塗る事ができるタイプになります。おまけにムヒHDは適度にとろみがついた液だれしにくいタイプとなっています。

ムヒHDとメデクイックHGOLDは値段は同じで効果も似た様なものなので値段が安い方を選ぶのがおすすめです。

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かゆみ止めの飲み薬

また頭皮のかゆみがひどい時にかいてしまうと逆効果になってしまうため、かゆみ止めの飲み薬を使用するのもいいでしょう。レスタミンコーワ糖衣錠などが値段も手ごろでおすすめです。

 

ただし市販のかゆみ止めの飲み薬はもれなく眠気が強いものばかり。レスタミンコーワ糖衣錠も眠気が出てしまいます。ですから眠気が出て困る人はあまり市販のかゆみ止めを飲むことはおすすめしません。

もし「眠気を抑えたかゆみ止めの飲み薬が欲しい」と思うならばムヒAZ錠が市販薬の中ではベストになるのでぜひ試してみてください。

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頭皮のかゆみやフケが多い時に気を付けること

日常生活に気を付ける

頭皮のかゆみやフケが多い時に気を付けるべき日常生活としては「偏った食生活」「ストレス」なども影響を与えますので、もし心当たりがある場合はこれらの改善に努めてください。

ただしそう簡単に改善できない場合も多いと思いますので、最低限頭皮のケアに気を付けるようにしましょう。

例えばかゆくてもかかないことは非常に大切です。頭皮をかくことで頭皮を傷付けてしまい、そこからさらに症状の悪化につながる可能性も高くなってしまいます。ですからかゆみが酷い場合は薬を塗りつつかゆみ止めの飲み薬も併せて服用してみてください。

 

シャンプーを変えてみる

またシャンプーを変えるのもひとつのケアの手段になります。

例えば脂漏性皮膚炎の原因は菌が原因となるのですが、この菌を叩く成分として「ジンクピリチオン」や「抗真菌成分」を配合して、なおかつ頭皮に優しい作りのシャンプーをおすすめします。

 

具体的にはH&Sシリーズclear for menシリーズには「ジンクピリチオン」が配合されており、メディクイックH頭皮のメディカルシャンプーには「ミコナゾール(抗真菌成分)」が配合されています。

おまけにこれらは頭皮に優しい作りになっていますので、もしかゆみやフケが多い時のシャンプーとしては一時でも変えてみる価値はあるでしょう。

 

病院受診も検討する

もし今回紹介したステロイドの塗り薬を使用して数日経っても一向に症状の改善が見られない場合や、良くなってもすぐに再発を繰り返す場合は病院を受診するようにしましょう。薬が適切でない可能性があります。

 

ステロイドの塗り薬は確かに強力で効き目を感じる場合も多いと思いますが、たとえば脂漏性皮膚炎などの場合は抗真菌薬が必要だったり尋常性乾癬の場合はビタミンD3の塗り薬が必要になる場合があります。

またこれらの薬は市販薬では購入することはできませんので、もし改善が見られない場合はダラダラ薬を使い続けるのは避けてください。

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