皮膚の薬

ムヒAZ錠~飲んで効くかゆみ止めムヒの解説~

 

飲むかゆみ止めとしてCMでも有名な薬「ムヒAZ錠」があります。

ただ中には「どうせムヒの名前に便乗した薬でたいした事ないだろう」と思う方もいると思いますが(自分もそう思っていました)、実は医療用で用いられている成分であるアゼラスチンという成分を配合した薬になります。医療用では「アゼプチン」と言う名前で病院で使用されており同じ系統の薬にアレグラやアレジオンなどが該当します。つまり花粉症にも効果を発揮する薬となります。

 

そこで今回はそんな飲むムヒであるムヒAZ錠について詳しく紹介していきます。

もしムヒの飲み薬に興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

ムヒAZ錠HP

 

ムヒAZ錠の紹介

ムヒAZ錠はかゆみにどのくらい効くのか

そもそもムヒAZ錠は皮膚のかゆみに対してどのくらいの効果を発揮するのでしょうか。同じ成分のアゼプチンに以下の様なデータがあります。

蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、湿疹・皮膚炎、皮膚瘙痒症、痒疹患者を対象に本剤を 1 回 1~2mg 、1 日 2 回、1~10 週間経口投与した。最終全般改善度は中等度改善以上で、 蕁麻疹は 70.0%(14 例/20 例)、アトピー性皮膚炎・湿疹は 33.3%(3 例/9 例)、皮膚瘙痒症は 83.3%(5 例/6 例)、痒疹は 50.0%(1 例/2 例)であったアゼプチンIF

 

症例数はそこまで多くありませんが皮膚瘙痒(赤みや湿疹のないかゆみの症状)は83%、蕁麻疹でも70%の改善度を示しています。

ちなみにアレジオンの場合は皮膚瘙痒は74%、蕁麻疹でも81%の改善度とあまり変わりませんが、症例数がムヒAZ錠よりも多いため若干精度は高いと言えそうです。アレジオンIF

 

また全文は読めませんが皮膚の痒みに対してセチリジンと言う比較的作用の強めの薬と比較して、よりかゆみを強く減らしたとの報告もされています。PMID: 9534917

 

ムヒAZ錠が一番効いてくる時間

ムヒAZ錠は最も身体の中の薬剤の濃度が高い時間が服用約4時間後となりますので、薬を飲んで4時間後を目安とし効果を発揮すると考えてください。

 

ムヒAZ錠の眠気

ムヒAZ錠は約1.8%程度の眠気の副作用があります。

眠気の副作用の頻度はそこまで高くありませんが、ムヒAZ錠服用後は車の運転や機械の操作は禁止されているので注意しましょう。

 

ムヒAZ錠の価格と効果

効能・効果

・じんましん、しっしん・かぶれによる次の症状の緩和:皮ふのはれ、かゆみ

・花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

 

成分(2錠中)

アゼラスチン塩酸塩 2㎎

 

用法・用量

成人(15才以上) 1回1錠を1日2回、朝食後及び就寝前に服用してください

 

価格

1080円(12錠)

 

ムヒAZと塗り薬のムヒは一緒に使ってもいい

飲み薬であるムヒAZ錠は塗り薬のムヒと一緒に使用しても問題ありません。

基本的に皮膚のかゆみには塗り薬を使用して、そしてそれでも効果が実感できない場合やさらに強い効果を得たい時にムヒAZ錠を使用するようにしましょう。

もちろん塗るムヒ以外の他の塗り薬との併用も可能です。

 

ムヒAZ錠の飲み合わせについて

ムヒAZ錠と飲み合わせが悪い薬は風邪薬が挙げられます。

 

これは風邪薬の鼻症状に効く成分とムヒAZ錠の成分が同じ効果になるため重複してしまい副作用のリスクが高まってしまうためです。また酔い止め薬の中にも風邪薬同様にムヒAZ錠と同じ効果の成分が配合されている事があるので一緒に飲むのは避けましょう。

 

ムヒAZ錠との飲み合わせについてはこちらでも詳しく紹介してます。

花粉症の薬と頭痛生理痛薬との飲み合わせの紹介
花粉症の薬と風邪薬や頭痛・生理痛薬の飲み合わせについてアレグラFXなどの花粉症の薬と風邪薬や頭痛生理痛薬などの飲み合わせについて紹介しています。また花粉症の薬と飲み合わせの悪い意外な薬も併せて紹介しています。...

 

頭痛薬や生理痛薬などの「ロキソニン」や「イブ」などの痛み止めとムヒAZ錠との飲み合わせは問題ありませんので、安心して使用してください。ただ鎮痛薬でも催眠鎮静剤(いわゆる眠くなる成分)が配合されている場合は一緒に飲むことはできません。

 

ムヒAZ錠はかゆみと花粉症に使える薬

ムヒAZ錠は第2世代抗ヒスタミン薬であるアゼラスチンという成分を配合しています。

そもそも「第2世代抗ヒスタミン薬」とはアレグラやアレジオンと同じ様に花粉症などのアレルギー症状を抑えたり、かゆみの原因となるヒスタミンの働きをブロックすることでかゆみを抑える働きが期待できる成分になります。

 

そしてムヒAZ錠の最大の特徴は花粉症とかゆみの両方に使用可能という点です。

例えばムヒAZ錠と同じ分類であるアレグラやアレジオンも同じ第2世代抗ヒスタミンの仲間ですが、アレグラやアレジオンは花粉症などのアレルギー症状しか使用する事が認められていません。しかしムヒAZ錠は花粉症はもちろん、皮膚のかゆみに対しても使用する事が可能となっています。

 

では「アレグラやアレジオンは皮膚のかゆみには効かないのか?」と思う人も多いかと思いますが、実はアレグラやアレジオンも皮膚のかゆみに効果を発揮します。実際に病院で使用される場合にはアレグラやアレジオンをかゆみ止めとして使用してもOKとなっているんです。

 

しかしなぜか市販薬ではアレグラやアレジオンは使っていいのは花粉症等のアレルギーのみ。かゆみ止めとして使用する事は認められていなんですね。

 

アレグラFX

〇花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

ムヒAZ錠

〇じんましん、しっしん・かぶれによる次の症状の緩和:皮ふのはれ、かゆみ

〇花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

 

ムヒAZ錠がおすすめな人

ムヒAZ錠は皮膚の症状(かゆみなど)があり、日中の眠気などの副作用を抑えたい人にはおすすめです。

またかゆみの範囲が広かったり塗り薬だけではかゆみが止まらない場合にも推奨できます。

 

ムヒAZ錠は眠気がゼロではありませんが、眠気の副作用はかなり低くなっていますので眠気が出ては困る人にはうってつけの薬となります。

また、花粉症などの季節性のアレルギーやハウスダストなどのアレルギーが起こる人なども、常備薬としてこのムヒAZ錠を置いておくとアレルギー症状でも皮膚のかゆみなどの皮膚症状にも1つの薬で対応できる事ができます。

 

そしてさらに市販のかゆみ止めの飲み薬は1瓶に100錠以上入っている薬だったり、それに伴い価格が上がってしまう事がありますが、このムヒAZ錠は病院でもらう錠剤のようにシート錠で1錠1錠個別に包装されているタイプなので持ち運びにも便利ですし、12錠包装なのでお試しで使うにもちょうどいい量になっています。

 

ですからかゆみ止めを飲んでも眠気を極力抑えたい人や花粉症やアレルギー、虫刺されのかゆみ両方に備えておきたい場合はムヒAZ錠をぜひ試してみてください。

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